テキスト公開8~「無料体験講座」谷崎潤一郎 『崇高なる女の肉体』 | 草加大介 公式ブログ ナンパ塾・恋愛塾・別れさせない屋・復縁塾

テキスト公開8~「無料体験講座」谷崎潤一郎 『崇高なる女の肉体』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『慇懃礼讃 東京をおもう』谷崎潤一郎・中公クラシックスに収まっている『恋愛及び色情』
 私はそう思う。ーー精神にも「崇高なる精神」というのもがある如く、肉体にも「崇高なる肉体」というもがあると。しかも日本の女性にはかかる肉体を持つ者が甚だ少なく、あってもその寿命が非常に短い。西洋の婦人が女性美の極致に達する平均年齢は、三十一、二歳、ーー即ち結婚後の数年間であるというが、日本においては十八九からせいぜい二十四五歳までの処女の間にこそ、希に頭の下がるような美しい人を見かけるけれども、それも多くは結婚と同時に幻のように消えてしまう。たまたま某氏の夫人だとか、女優や藝者などに美人の聞こえの高いのはあるが、大概そんなのは婦人雑誌の口絵の上の美人であって、実際に打(ぶ)つかってみると、皮膚がたるみ、顔に青黒いお白粉やけやしみが出来、眼もとに所帯の窶(やつ)れだの房事の過剰から来る疲労の色が浮かんでいる。殊に処女時代の雪のように白く●い胸部と、ハチ切れるような胸部の曲線とを崩さずに持っている者は一人もいないといっていい。その証拠には若い時分に好んで洋装した婦人でも、三十代になると、ゲッソリと肩の肉が殺(そ)げ、腰の周りが変に間が抜けてヒョロヒョロして来て、とても洋装が着切れなくなる。結局彼女等の美しさは和服の着こなしや化粧の技工ででっち上げたもので、弱々しい綺麗さはあるにしても、真に男子をその前に跪(ひざまず)かせる美の感じはない。
 だから西洋には「聖なる淫婦」、もしくは「みだらなる貞婦」というタイプの女が有り得るけども、日本にはこれが有り得ない。日本の女はみだらになると同時に処女の健康さと端麗さを失い、血色も姿態も衰えて、醜業婦と選ぶ所のない下品な淫婦になってしまう。

 

 

 

 

 

このブログで俺が心優しくも、「女は24、5歳までに結婚しろ!」という根拠の一つはこの肉体の問題にある。