また高2の話し。
グランドの小さかった僕の高校は、
内容によっては、徒歩で10分位離れた第2グランドで体育の授業を行った。
一時間目は8時30分からだと記憶している。
通常、日直か一番早く来た人間が、職員室まで鍵を取りに行きドアを開ける事になっていた。
その日は一時間目が体育。
しかも第2グランド集合。
つまり体操服に着替えた後、第2グランドへ8時30分に集合していなければならない。
僕はいつも8時25分頃登校していた気がする。
しかしその日は体育着に着替える時間、第2グランドまで移動する時間を考えて
8時15分頃登校した様な気がする。
いつもだらけていた我がクラスは、まだ当然の様に鍵が開いていなかった。
廊下には、既に20人位の仲間が鍵待ちで立ち尽くしていた。
「誰か鍵取りにいってんの?」
「××が行ってるらしいよ。」
「ぢゃ待ってよっか。」
根拠の無い話しを信用し、皆待っていた。
とうとう一時間目の授業開始を知らせる8時30分のチャイムが鳴る。
他のクラスは皆、教室に入って行き、廊下は我がクラスの生徒のみとなった。
先生方が授業の為、何人も廊下を歩いて来る。
「あれ?お前たち何やってんの?」
「鍵を取りに行った××が戻って来ないんです。」
「あっそうなのか。誰か職員室に見に行け。」
誰かが向かった。
そんな時、鍵を取りに行ったとされる××が登校してきた。
一同「!!!」
「あれ?お前、今来たの?」
「そう。遅刻しちったよ!」
一同唖然。
根拠の無い噂は、本当に根拠が無かった。
遅刻した彼は
「あれ?まだ開いてないの?」
一同爆笑。
鍵を取りに行った仲間が、歩いて!やって来た。
やっとドアが開いて体操服に着替え始める。
もう8時40分は過ぎていた。
授業は9時20分までである。
皆、着替えるのと第2グランドまでの移動が面倒くさそう。
「俺、今日風邪っぽいから見学にするわ。」
「俺もそうしよっ。」
「俺もそうする。」
「俺も。」
約50人いた仲間の内、約40人近くが見学だった。
僕は小心者で、
「急いで着替えて急いで行かなきゃ」の気持ちが強く、
着替えてダッシュで向かった。
第2グランドには8時50分頃到着した。
カンカンなのは体育の先生だ。
本当は先に生徒が到着し、並んで待ってないといけない。
しかしグランドには誰もいない。
来たかと思えば20分遅刻。
しかも数人。
「お前ら、何やってんだ!!(激怒)」
「鍵が開いてなく・・・・・。」
「うるせーっ!そんなの理由になるかっ!!(激怒)
他の奴等はどうした!?」
パラパラと体操服の仲間も来たが、ほとんどの仲間は来ていない。
しばらくすると、学生服姿の集団が、ゾロッゾロッと歩いてやって来た。
とっくに9時を回っていた。
「お前らどうした~っ!!(激怒!)」
「風邪で見学です。(一同)」
「お前らふざけんぢゃねーっっ!!!(激怒!!!)」
一例に並ばされ皆ビンタの嵐!
学生服のまま、土のグランドに正座させられていた。
そんな中、一人がふざけた。
ぼっこんぼっこんに蹴りを入れられていた。
僕は体操服に着替えていたので、難をのがれた。
その日の体育の内容は覚えていない。
続きはまた。