クアドラスからのタイトル奪取 において、 衝撃的なテクニックの数々を披露したバムの防衛戦、 相手は歴戦の大砲シーサケット。
▼ ジェシー・バム・ロドリゲス vs シーサケット・ソールビサイ
シーサケットをこのような形で調理出来るボクサーは世界でもバムだけでしょう。 バム、 次弾を打てる隙や箇所があっても敢えてアングルチェンジする事で、 相手に距離感を覚えさせず制空圏を与えない。 ディフェンスにおけるヘッドムーブとフットワークの連動性が高く、 相手のパンチをスリップすると同時にポジションチェンジ出来る事がスタイルのベースにある。 その上で各種ショットのキレや角度、 小ささにも感心する。 旧共産圏に見られる機械仕掛けのような正確なハイテクムーブメントをメキシコ系アメリカ人ボクサーが魅せてくれるなんて … 。
前記事でも語った流麗なアングルチェンジはジュニア ~ ユース時代のアマチュア経験で身に付けたもの ( 国際大会でも活躍 ) 、 そこにメキシコ系アメリカ人ならではの一軸打法が合わさっているのがバムのボクシングスタイルの妙味。 個人的にメキシカンを中心とした中南米系の選手は苦手な分野なのですが、 バムに関しては カニザレス 以来のアングルチェンジを伴うモビリティを持ったハイパーテクニシャンとして、 今後も注視していきます。 エストラーダ とのカードが組まれるなら、 おそらく世界最高峰のスキルの応酬となるでしょう。
◎ 結果:ロドリゲス 8R KO勝利