マーク・アンソニー・バリガ vs サマートレック・ゴーキャットジム  -  試合動画 | R I N G C H E C K !

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打撃系格闘技の練習や試合についてのブログでしたが、
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今週末も色々な試合がありましたが … ( ブリエディス vs ペレス には少々ガッカリ … ブリエディス … ウシク攻略は難しいでしょう … ) … 当ブログではこちらの試合をレビュー。




WBOミニマム級インターナショナルタイトルマッチ。




アマではフィリピンのナショナルチーム ( LF級 ) で大活躍していた マーク・アンソニー・バリガ 。 ロンドン五輪に出場した オリンピアンです ( ベスト16で ジャキポフ に敗退 )




その後 アジア競技大会で不当な判定結果を出され アマに嫌気が差し、リオ五輪を目指す事なく プロへ転向。




今回はプロ転向7戦目にして初のタイトルマッチ。 WBOミニマム級シルバー王座をかけて、これまた初となる 強豪選手との対戦、その相手は日本でもお馴染みの歴戦の雄、サマートレック。





▼ マーク・アンソニー・バリガ vs サマートレック・ゴーキャットジム






バリガ、L字インスパイアというレベルを超えた メイウェザーインスパイアなボクシング ( ロープアドープ状態での この所作を見よ ! )  … それにしても ミニマム級でこのタイプというのは ちょっと既視感が無いです。




卓越したセンス、クイックネスが無ければ出来ないスタイルですが、バリガは 既に高いレベルでこのスタイルをマスターしている様子。 スリックかつフリーキーでありながらも そのボクシングは細部にまで抑制が行き届いています。











サウスポーでL字ブロックを使用するボクサーファイターは、意外な程に オーソのファイターに対してショルダーロールの角度調整に失敗する例が多いのですが、バリガは無理なくブロッキングも併用し対応。 抜群の目の良さと集中力、反応力を活かし多彩かつ優美なボディワークを魅せ付けながら サマートレックのオフェンスをほぼ完封していきます。




バリガ、ディフェンスは勿論、オフェンスも多軸性に富み、変幻自在。 パンチ自体はありませんし、KOを狙えるタイプでもありませんが、打法に関して言えばアンカハスより よっぽどパッキャオ的な多軸打法を取っています。




( アンカハスとパッキャオの類似性を挙げる評論を良く見掛けますが、個人的には全く理解出来ません。 両者フィリピーノでサウスポーかつ強打者なので そう語りたくなる気持ちは分かりますが、両者のボクシングを見れば全く違う種のボクサーだと言う事は明白です。 )




メイウェザー的要素のみならず、パッキャオ的多軸要素も微量ながら併せ持った新チャンピオン バリガ ( リングサイドで観戦していたパッキャオは何を思っていたのだろうか … 訝しげな表情から察するに バリガのメイウェザーライクなスタイルに苛立ちを隠せていなかったのかもしれません … )




バリガ、今後、ミニマム級で頂点を目指していくとすれば、この流れでWBOなんでしょうかね … どの団体に狙いを定めるにせよ、非常に興味深いです。




ワンヘンやノックアウトが やったとして、果たしてバリガを捕まえる事が出来るのでしょうか … そしてもちろん、京口選手や山中 ( 竜也 ) 選手が バリガと対峙しているシーン … 想像するだけでもワクワクしてきます。