実生花紹介 2021(その1) | 北国のスイセン栽培日記

北国のスイセン栽培日記

水仙図鑑 のように使ってもらえるような感じを目指しています。

久々に、このブログの主題であるスイセンの登場です。

今日は、自分で交配したものから、選抜してナンバーが付いたもの、または最終候補として選抜を検討中のものをご紹介します。

 

【一歩(I-001)】1Y-Y

花自体は特別な特徴のあるものではありませんが、自分の実生花で最初に開花したものとして、記念に命名して育てているものです(詳細記事)。

茎が大変強く、花持ちの良さや育てやすさなど、花壇向きの形質を備えていますが、交配に使うと非常に種が良く取れるのと、その苗も他よりも成長が早いため、最近は交配に多用しています。

 

【I-010】2W-OOW

2017に選抜してナンバーが付きましたが、2018年の春に凍害で著しいダメージを受け、その後3年間花を付けませんでした。今年は5輪程度咲いたので、一応復活したとみて良いでしょう。

 

【未選抜】2Y-O

I-010と同じ交配の兄弟花。花弁はオレンジ色を帯びた薄黄色、カップも何やら濁ったようなオレンジ色で、花はかなり小さく、これ以上開かない抱え咲きです。本来は選抜するような花ではありませんが、なぜか雰囲気に惹かれるものがあるので、様子を見るつもりです。

 

【未選抜】2Y-P

インターミディエイト(8cm)以下の2Y-Pを狙った交配で、ほぼ狙い通りの花です。

いくつか咲いた中では花形・色ともに、最も優れた個体だと思います。

 

【未選抜】2W-GWR

花粉親の「コリンズジョイ」という品種によく似ていますが、花がそれよりも一回り小さく、カップの赤が褪せにくいという特徴があります。

 

【未選抜】3W-GPR

黄色の色素をほとんど感じないカップの色が美しく、花弁の白さもなかなか良いのではないかと思います。花は7cm程度と小さいですが、丈は普通に伸びるので、スリムな草姿をしています。

 

【未選抜】2YYW-Y

まっすぐに伸びた長めのカップが特徴で、花形も色も安定しています。とても良いと思います。

 

【未選抜】1Y-Y

2018年の凍害で失った、「I-006」、「I-007」、「I-008」の兄弟花です。先に選抜したものより成長が遅く、あまり主張してこなかった個体ですが、どことなく上品な感じで、今後、株に力が付けば化ける可能性があります。

 

(おまけ)

播種後、2~3年目のスイセンの苗。

毎日の管理が出来る人であれば、もう少し大きくすることも可能だと思います。

2019年播種の方が大きく育っているように見えますが、この、大きく育っているものは「一歩」が種子親なので、おそらく丈夫な形質を受け継いでいるためでしょう。

これらは「スリムでまっすぐなラッパ」とか、「スプリットコロナ」を目指して交配したものですが、数年後の開花が凄く楽しみです。

 

2018年9月播種

2019年9月播種