時が経つのは早いもので、暦はいよいよ師走へ突入



私たちAAAが1年でいちばん忙しい時期



今日もみんな仕事終わりに招集されて年末のあの番組とすっかり恒例になったイベントに向けての衣装や曲をどうしようかと全員で話し合っていた



そういえば、今日は千晃にいつもの元気がなかったような…



何か悩んでるなら聞いてあげたいと思い、ご飯に誘ってみる




「千晃、もうこの後何もないやろ?ご飯行かへん?」



伊「泉…ちょうどよかった、話したい事があるんだ」



「そっか、何でも聞くよ」



伊「ありがとう…あのさ、話が…ちょっと漏れるとまずい内容だからお店は…」



「ウチ来る?今日光啓帰って来るの遅いみたいだから安心だよ(^^)」



伊「うん…行く。宇野ちゃんも呼んでいいかな?」



「もちろん(^^)」










宇「おっじゃまっしまーす♪」



「どうぞ~」




帰りにお酒とご飯の材料を買い込んで帰ってきた。

ご飯は私が作ることにした

千晃に元気出してほしいから……




伊「手伝おうか?」



「ううん、大丈夫やで。そんな手間かかんないし(^^)」



宇「日高くんのは作らなくていいの?後で拗ねそう…」



「今日は秀太とご飯いくんだって~」



宇「仲良しだよね~AAAって(笑)」



「ほんまに(笑)」



伊「グループ内にカップルがいるくらいですからね~(o´艸`)」



「ほんまにねぇ(笑)」




………




そうこうしてるうちにごはんが完成♪



メニューは宇野ちゃんリクエストのブロッコリーたっぷりのオイルパスタとシーザーサラダにスープ

お酒は店員さんオススメの白ワイン



私と千晃なら30分もあれば空いてしまうけど(笑)



ランチョンマットも用意してオシャレなディナーの用意が出来た♡




宇「わーい♡女子会ディナーだぁ!飲むよ~!」



「宇野ちゃんはしゃぎすぎ~(笑)」



宇「だってひっさしぶりじゃん、女子メンバーだけでご飯って!ねぇ?」



伊「あ……そだね…」



「千晃?」



伊「あのさ、私…実は今お酒飲めないんだ…」



「え、どうしたん?体調悪い?」



伊「あ、うん……」



「じゃあお茶でいいかな?」



伊「うん」



宇「珍しいね、千晃が体調崩すの」



伊「あは、ちょっとね(^^;;」







美味しかったな…パスタ

また今度光啓にも作ってあげよ♡



そうだ、千晃の話だ…

酔ってしまう前に聞かないとっ!




「千晃、話って何?酔っちゃう前に聞いとかないと…」



伊「うん。……そうだよね…」



宇「言いにくい事?無理しないでね?」



伊「ううん…あの、実はね……妊娠、してるみたいなんだよね…」



「え…」



宇「今、お腹に赤ちゃんがいるの?」



伊「3日前に産婦人科で見てもらったら、赤ちゃん出来てたの……2ヶ月だって」



「相手は…あの人なんだよね?」



伊「うん。彼は結婚しようって言ってくれて…私産みたい」



宇「おめでとう!(≧∇≦)絶対産むべきだよ!迷う必要ないじゃん!」



「そうだよ、うちらもフォローするし!」



伊「あのね、それでね……私AAAを辞めようと思うんだ」



「…なんで?産休とればいいんじゃない?」



宇「そうだよ、歌なら私と泉でなんとか出来るし(^^)」



伊「……」



「本気?」



伊「…うん。今はまだ軽いけどこれから悪阻も辛くなってきて体調不良とかで迷惑かけると思うし…


何よりね…この先、AAAにかける想いとかエネルギーがどうしても2人や男子メンバーと違ってきてしまうから…AAAに今までと同じような情熱を注げなくなる…足でまといになるよ」




千晃…



宇野ちゃんの顔つきが変わっていく…





歯車がギシギシと音をたて始めた…