それから俺達は人の少ない時間を見計らって散歩してスーパーで食料を買ったり、洗濯してる泉にキスして怒られたり(笑)と幸せな時間が過ごせた。
そして今は持ち込んだパソコンであらかじめデータを移しておいたまだデモ段階のSKY-HIの新曲を聞いてもらう事に。
~
「いい!メロディーが綺麗な曲だね、こういう感じ好き♡」
日「ありがとう/////」
「すごく爽やかだけど、歌詞にはあったかい愛が詰まってるね」
日「うん。言葉がストレートな分メロディーラインや音自体もシンプルにしたくてさ(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑」
……
この曲が出来た経緯や音楽の知識を語っている間も、右から左へ聞き流す千晃や宇野と違って適度な相槌を打ちながら笑顔で聞いてくれる
聞き上手な所もまた大好きな所だ
すると泉が何か言いたげに少し寂しそうな顔をする。
「……光啓ってすごいよね……」
日「泉?」
「曲も全てを自分で作っちゃうし、楽器だって色々出来るし、ライブも沢山するし、色んな所で認められ始めてる。
今SKY-HIの勢いがすごくて……何か置いてかれそうで怖い時あるんだ」
そんな事を言い出す彼女の手を握る
日「置いてかないよ」
「ほんまに?」
日「泉が側にいないとダメな事わかってるでしょ?
だから俺も心身ともにずっと泉の側にいる」
「……ありがと」
日「それを言うなら俺だってそうだよ……」
「え?」
日「最近の泉はますます綺麗になってくし、なんならひとつ歳とる度に綺麗になる……俺の周りでも付き合ってるの知らないやつらは紹介しろとか言ってくるし……これでも焦ってるよ」
「…………ふふふっ」
日「笑うなよ~」
「ごめん、……何か可愛い(笑)」
日「そんな事言うのはこの口かっ」
「んーっ!ふぉふぇんふぁふぁ~」
日「あはははっ」
「もうっやったなー!」
日「泉っっっ……ごめんて!くるしい!くるしい!」
「よろしい♡」
「「……」」
「ふふっ♡」日「はははっ」
日「………泉」
ちゅっ
2人で笑いあってふと目が合うと名前を呼んで近づく。
1度触れるだけのキスをすると、もう止められない
どちらからともなくまた唇を合わせてる
何度も、何度も、何度も
脳内が完全に泉でいっぱいになって服の中へ手を忍ばせようとしたら彼女の手がそれを止める
「まだあかん」
日「(๑•́ ₃ •̀๑)エー」
「今からこれ見よ♡」
そう言って泉が鞄の中から知らないタイトルのDVDを取り出した。
パッケージからして女子が好きそうなラブストーリーのようだ。
どうやら宇野にオススメされて借りたらしい。
宇野曰く、ドロドロしてるけどキュンとくる……いわゆるドロキュンな恋愛映画だそう。
登場人物同士が恋人を奪い合う壮絶なストーリーだが意外にも展開が早くて飽きない。
途中のラブシーンはリアルで隣にいる泉は耳を真っ赤にしながら見てる(笑)
*
物語も佳境に入ってきて、俺もだんだんと真剣に見始める
ふと手に泉の手が触れた
その手を指を絡ませて繋ぐと彼女の心地いい体温が伝わって眠くなってきた。
「……ひろ、光啓っ」
日「ん?あれ……寝ちゃってたんだ」
「気持ちよさそうに寝てたよ(笑)」
日「まじかっ、ごめん!映画おわったんだ」
「うん。ラストがすごい良かったよ」
日「ラスト見逃した……」
「最後はね、結局それぞれ別れて本当に好きな人の所にいくよ」
日「そっか、主人公が幸せになってよかったよね」
「そうやね♪学生時代からずっと思われ続けてるなんて嬉しい事だよねぇ( *´╰╯`) ♡*.。」
日「……そうだね」
「光啓?」
不思議そうに俺の顔を覗き込む泉。
メイクしてない素の表情が可愛くて抱き寄せる
日「今の言葉……誰のこと?」
「えっと……」
日「今日は俺以外の奴の事考えんな」
「光啓/////……近い」
日「泉は、誰にも渡さないから」
「……大丈夫。私は光啓しか欲しくないよ」
日「泉……」
「いつも優しい光啓が大好き」
泉からのキスは、さっきまで舐めていた飴のように甘くて…
もっと欲しい……
もっと……
そんな気持ちを体現するかのように泉の唇に何度もキスを落とす
一生懸命に答えてくれる彼女が可愛くて、愛しくて。
幸せだな…
そんな気持ちをくれる彼女をこれからも、今よりももっともっと愛していこう……
改めてその唇に誓う。