大学に出講するために飛行機で往復しますが、例年、同じような時間帯でいつも移動していたものの、今年は、チケットの値段が変わらなければ、毎回少しずつ便を変えてみようと思いつきました。

「いろんな状況、アクシデントに慣れておかねばならない」と思ったからです。
なぜか突然そのように。

今朝も、普通よりも数時間早い便に乗るべく羽田に出向いたら、一般のチェックインのところにびっくりするほどの長い列が。これまで殆ど目にしたことのない類いのものでした。

でも、自分が使うチェックインの場所はその横にある別の入り口なので、いつも通り、待たずに入れました。

別の入り口を使うには、年会費的なものを納める必要があります。「それを払っても混雑に巻き込まれたくない」と思う人の気持ちが、今回漸く分かったのでした。

列車内で凶器を振う犯行が増えている昨今、なるべく遅れずに、安全に移動するには飛行機が最も信用度が高いのです。

それに、空港に早めについてラウンジでPCを広げていると、いろんな用事が済ませられます。電車や高速バスでは落ち着いてやり辛い。頭が悪い人間なりの対処法です。最終的に、何が一番の利となるか、それを自分で選んでおくのです。

「私が出来ることは、楽譜を初見で読んで適当にピアノで弾く、人生でただそれだけなんですよ。それ以外のことはすべて、低レヴェルの自分を認識しながら生きてゆかねばならないのでね。失敗しないよう、躓かないよう、何重にも防御線を張っておかないとならないのです」

この前も、曲目解説で一か所、ミスをしてしまったことがあり、校正の際に発見したものの、300ページほどのフルスコアを読み直す羽目になりました。発見できた理由は、「自分のやったことだから、どこかに必ず間違いがある違いない・・・」と疑心暗鬼になったこと。でもまさしくそれで正解なのでした。

「自分が一番信用できないのは自分なので」

時々、周囲にそう伝えます。自分自身に言葉で言い聞かせるためなのです。

ただし、唯一の例外として、直感だけは信じるのでした。「この演目は調べておいた方が良い」「この楽譜は買っておいた方が良い」など。向こうから呼びかけてくるような気にさせられるものなので。それこそ、数十年がかりでも何かの形になってゆくのです。