扁平上皮食道癌は、比較的、放射線治療が有効な癌です。そのため、手術と同様に根治的な治療(※1)の1つとして行われています。また、StageⅠ~StageⅣの各ステージで根治的、補助的それぞれの目的で活用されており、放射線単独でのほか化学療法や内視鏡治療と併用されることもあります。

 

出典:NHK


<放射線治療の目的>

  1. 手術によって切除できる食道癌に対して、術前に施行し、より高い治療効果を目指すため
  2. 手術で取りきることができなかったわずかな癌がある場合、手術の追加の治療として
  3. 早期の食道癌に対し、臓器温存のため手術せずに根治的な治療を目指すため
  4. 痛みなどの諸症状を緩和するため


<放射線治療の種類と方法>
食道癌の放射線治療は通常、エックス線治療が行われます。また最近では、根治的治療の先進治療として陽子線治療なども行われています。

  • エックス線治療‥詳細は「放射線治療とは
    根治的な治療として行われる場合、1日1回2グレイ(15分程度)×30日=60グレイ行われ、長期の治療となる。入院でのほか通院で行うこともできる。
  • 陽子線治療‥詳細は「放射線治療とは
    対応している施設で先進治療(自由診療)として行われている。適応症例や照射方法は各施設によって違うが、他に転移のない症例に対して行われることが多い。


<放射線の副作用>
放射線は、細胞のDNAに直接作用して、細胞が増加するのを阻止したり自滅させたりします。この作用は、癌細胞だけでなく普通の細胞にも起こるために、副作用が現れます。また放射線の副作用は、時間がたってから現れることもあります。
一方で、放射線の作用は、通常の細胞よりも癌細胞に対して強く現れます。また、通常の細胞は、放射線のダメージから早く回復することができます。副作用は通常の細胞がダメージを受けることでおきるので、これが回復すれば副作用の症状も収まるというわけです。

<放射線治療の副作用による症状>
喉の痛み、つかえ感、せき、発熱、呼吸困難など

 

 

 

※1根治的治療‥疾患の完全治癒を目ざしてその原因そのものを取り除こうとする治療法