旧友のSを訪ねて熊本に行くことになった時に、嫁さんが阿蘇に連れて行ってくれるらしいから、登山靴なんか持ってこいよなと連絡を受けていました。

よって、たったの2日熊本へ行くだけなのに、それなりの量の荷物を持っていました。

しかも、登山用のポール、つまり杖が入っていたので当然機内持ち込みも出来ません。

飛行機で荷物預けるのって、ちょっと面倒ですよね。

オールブラックスXV戦を観た後、餃子屋で反省会をやって結構遅く帰って来ましたが、我々は5時過ぎに起きてごそごそ準備をして、コンビニに寄ってから肥後の名峰阿蘇山を目指しました。

奥さんとしては、登山と言っても数十分で登れるところをイメージしていたようですが、私としては、どうせ行くのなら最高峰の高岳に登りたいとお願いをしたのです。

聞けば2人は8月に富士山に登るらしいので、そのトレーニングにもいいだろとSを説得して、その結果、5時起きということになってしまった訳です。

先ずはクルマで草千里へ。

素晴らしい天気に映える山の上の草原。

なんと素晴らしいところでしょう！

そこからさらに上へ。

本当なら噴火口の近くにある駐車場まで上がりたかったけれど、朝が早過ぎてその少し下で駐車するしかないようです。

ゆっくり歩き出しました。

最初は車道の脇の面白くもない道を行き、途中から山道に入ります。

ここからの変化が素晴らしかった！

先ずは砂千里ヶ浜。

さっきの草千里とは違って、まるで猿の惑星のロケ地かと思うような荒涼たる道を行きます。

そこをしばらく歩くと、南岳に向かって「ここ登るの？」と言いたくなるような急登が続きます。

その一番キツい辺りを登っている時に、

「えーっ、なんでー」

みたいな声が聞こえてきました。

Sの奥さんのラン仲間たちに偶然出会ったのでした。

奥さんは、どうも余裕があるなあと思っていましたが、ロードや時にはトレイルランまでしているようなのでした。

それにしても偶然なことです。

そして、こう言うことがあると気持ちがアップして来ますよね。

キツい登りをクリアして、稜線に出ました。

相変わらず天気は最高なうえに、涼やかな風も吹いてきます。

気持ちいい！

その稜線からは、阿蘇の噴火口や大分にある九重山も見えます。

やがて中岳山頂へ。

そこから、さらに稜線を行き、最後に少しの登りを頑張ると、高岳山頂に辿り着きました。

標高は、1592メートル。

今回、初めて知りましたが、肥後国のシンボリックな山である阿蘇山は、

ヒゴクニと読める高さだったのですね。

60年くらい熊本に住んでいるS夫妻ですが、阿蘇の最高峰に登ったのは初めてだとのこと。

地元の人というものは、そんなもんかもしれませんね。

しばしの休憩後、登ってきた道を引き返し、やがて駐車場に戻ります。

登山靴を脱ぎ、汗を流しに温泉を目指してクルマを走らせます。

白水温泉の竹の倉山荘。

ここ、なかなかいい温泉施設でした。

汗を流したら、今度は昼メシです。

山でおにぎりをたべましたが、これが熊本最後のメシともなるとこちらも真剣になります。

近くに美味しい焼肉屋があるとのこでしたが、お昼の休憩タイム。

ならば、チェーン店ながら美味しいと噂の『なべしま大津店』へと向かいます。

ここ、とっても美味しかった。

そして、そのまま空港に送っていただきそこでさようならです。

たったの2日とちょっとの旅だというのに、これでもか！と楽しいことが満載でした。

それもこれもS夫妻などの熊本の皆さんにお世話になったおかげでした。

天気も良く、最高のツアーでした。

S夫妻と私で、LINEグループを作り、そこで写真を共有することにしました。

美しい写真の最後に、Sから汚い写真がアップされました。

金曜の晩に酔っ払ってこけた時の膝のケガです。

お世話にはなりましたが、やっぱりバカですねー

そして、旅というものは、こういうことこそが一番の思い出になったりするものです。

お大事に。

そして、またいつか熊本には再訪したいと思っています。

ありがとう！ありがとう！

肥後国を短時間で味わい尽くすツアー　完

ひごくに