僕が昔、ホテルマンをやっていたことは、皆さんもご存じだと思います。
高級ホテルで働いていたので、VIP。
「非常に重要な人物」も多数訪れていました。
VIPが宿泊、お食事をする際は、もちろん厳戒態勢。
プラス、絶対に失礼があってはいけません。
「〇〇様は、いくらいくらというお金を当ホテルにいつも落として行っている」
という支配人や上司からの言葉を聞いて、いつも僕は「はて?」と思っていました。
その大金は、僕に入ってきているのだろうか?
と。
当時僕は、アルバイトという身分だったので、時給。
仕事の内容もあって、時給は結構良かったです。
食えない俳優の「その場しのぎ」の収入ではなく、むしろこのままでは、ハングリー精神を失ってしまうと思い、辞めたほど。
もちろん、その給料を担保できるのは、このVIPの方々のお陰なのかもしれませんが、普段のお客様だって、「高級」な当ホテルの宿泊料を支払っているし、同じ人間。
その中で、より「失礼があっちゃいけない」という緊張感だけ課されて、いつもと同じ給料で働くのって変だなぁと思っていました。
支配人や、社員の上司は、VIPから直で貰ってるのか?
ホテルに支払われる以外の、心づけみたいなのを。
じゃなきゃ、おかしい!
なんか背負わせるなら、それの手当てをくれ!
と思う僕は嫌なヤツですね(笑)
凄いですよ。
会社の利益だけの為に、【いつも通りの金銭】で緊張感のある現場に挑む。
もちろん、それが巡り巡って、自分に返ってくるし、少なからず還元されているわけですし、プロの俳優になった今、「割に合わない」仕事はたくさんあるなぁと痛感もしています。
ドラマとか映画でもありませんか?
すげぇ嫌な生徒のお父さんがさ「この学校にいくら献金しているとおもってるんだ!」みたいなこというシーン。
「梨泰院クラス」なんか、事件までもみ消しちゃって。
あれもさ、不思議ですよね。
献金(けんきん)とはある目的に使ってもらうために金銭を寄付すること。
「子供のこと、色々頼むね。」というプレッシャー献金だとして、この献金の行き先が、学園長とか、先生じゃないとさ、あんなにペコペコできなくない?
こっちのほうは、先ほどのVIP談義と違い、皆様にも納得してもらえると思うんです。
「この親御さんのお陰で、給食がおいしい」「教室にクーラーがついた」だったら、もちろん大感謝できる。
素晴らしい人だなぁと思えるし。
だけど、いじめをもみ消したりするには、弱すぎる。
入ってますよね?懐に。
「運営に回す」って、自分の給料に上乗せしてるでしょ?
平のあんたどう?
え?
逆らったら、学校にいられなくなる?
辞めちまえ!
とも思うけど、もしかしたら前の学校でも同じことがあって、もう無感覚になっているのかもしれない。
家族や恋人が人質になっているかもしれない。
クソ・・・なんて卑怯な手を。
あ、もちろんこれ、フィクションの話ね。
僕が、想像力を働かせた世界の話。
現実では、そんなことないよ・・・ね?