「俺たちの旅は、はじまったばかりだ!」

 

って打ち切り漫画のラストによく見ますよね。

 

もう、定番。

 

今はどうか分かりませんが、あれって実は作家さんが描いてるんじゃなくて、編集が書いてたりしますよね。

 

あの、謎の横やり文章、僕はあんまり得意じゃないんです。

 

せめて、コマの外に書いてくれと思っちゃう。

 

今は週刊連載漫画雑誌を買っていないので、まだあの文言が使われているのかは分かりませんが、ラストのコマって、見たことないキャラクターたちと主人公が一緒にいることないですか?

 

オールキャラ大集合じゃなくて、「え?こんなヤツいたっけ?」に囲まれているパターン。

 

あれってなんなんだろうってずっと思っていたんですけど、供養なんですね。

 

登場予定だったけど、漫画が打ち切りになっちゃったから日の目を見なかったキャラたちを最終回に登場させて供養しているんだ。

 

と、気づきました。

 

演劇ではなかなかそうはいかないですよね。

 

そもそも打ち切りがない。

 

と思っていたら、実はあることがこの2年で分かりました。

 

せっかく稽古をしても、中止。


しかも供養なんかできない。


ここまでです。


ではなく、遡って、消していくイメージ。

 

製作は、チケット収入がないのでマイナス。

 

俳優はギャラ0。

 

製作は、多額の借金を背負うか、最悪破産してしまう。

 

俳優は、マスクを外して舞台に上がる以上、感染のリスクを負う。


次の作品や、別の作品も出れなくなるケースも多い。

 

それぞれのリスクをそれぞれが理解しあっていかなければならないと思います。

 

そして、それぞれの不安を尊重し、出来る限りのフォローをする必要がある。

 

どちらかだけが極端に辛い思いをしていると考えるのは、浅はかでしょう。

 

役者やってる時点で安定なんて求めてないやい!

 

というタイプではありません、僕は。

 

役者も続けたいし、安定も目指している。

 

それは、絶対に両立できるし、させることを目指さなければいけないと思う。

 

自分だけの人生じゃないから。

 

しかし、耐え忍ぶだけでは、どんどん疲弊していくだけ。

 

誰かになんとかしてもらおうとするのも違う。


打開策はないだろうけど、とにかく動き続けるしかないですよね。

 

ガードをしながら前に出る。

 

ここで諦めたら、もう戻ってこれないと思うし。

 

楽な道を選びそうにもなる。

 

いっそ投げ出したくもなる。

 

そう考えると、「俺たちの旅は、はじまったばかりだ!」は悪い言葉じゃないなとも思います。

 

まだ、終わってないぞ。

 

そういう宣言でもある。

 

まだ、終わってないぞ。

 

完了