1級キャリアコンサルティング技能検定試験の論述試験の解答内容を簡潔に記述したいと考える方は多いと思います。

簡潔とは、

言葉の響きからして

ついつい簡単にとか
略して…短く

というニュアンスで考える場合がありますが、
(私だけでしょうか…)

形で捉えていると誤ってしまいます。

要領を捉えてわかりやすくという意味合いになりますね。

しかし、
それも度が過ぎると、人間味の欠けたような味気ない感じがするので、
私は少し違和感を感じることがあります。

見方次第、その目的次第ではロジカルで格好いいかもしれませんが。

仕事上でのメールのやり取りなどでも、
お相手から簡潔な文章が届くことがあります。

掴みのが優れていて頭の良い方だなぁ…
と感心してしまう反面、

そうしたお相手には、
こちらもそれなりに構えてしまうことがあるものです。

物腰というか、融通さというか。

どこか完璧主義的な、
ミスは許されないみたいな感じでしょうか。

勝手に描きすぎました…(苦笑)


ここで何をお伝えしたいと考えたのか。

論述試験の解答について、
記述方法論みたいなことを模索している場合がありますが、
そうしたお考えはリセットされた方が私は良いと思っています。

試験対策をしているようで、
そうはなっていないことがあると思うのです。

(良く書けた。文章がうまくまとまった。)

というのは、
実技としての本質からズレている気がします。
事例相談者や相談者のことがわきに置かれてしまっているのかもしれません。

実技なのですから、
実際のライブ面談を感じられるような戦略をイメージして記述することが、
その人の持ち味を発揮した意義ある内容になるのではないでしょうか。
※勿論、相談者や事例相談者にとってお役に立つ戦略です。

ライブ感が大事であるということをこのブログで伝えてきていますが、
例えば、そうした考え方を理解されていたとしても、
いざ論述試験の解答として書き出していくと、
記述方法論を探っているような感じの方もいらっしゃいます。

例えば、

(自己理解を深める働きかけができるように)
(主体的な意思決定を促せるように)

と、専門家として如何にもという書き方をしたとします。

この事例の場合、
「自己理解を深める」「働きかけができる」「主体的な意思決定」「促せる」
とは、具体的にはどのようなものなのかを伝えていかないとあまりにも抽象的でわかりません。

もっと自分のセンスを最大限に生かし、
この事例をまとめてきた事例相談者にとって役立つ指導プランを、自由に具体的に考える練習をした方が書けるようになると感じます。

また、書く前に考えて口に出して話してみることも大事かと思います。

簡潔に表現することばかりに気を取られて、
結局、解答用紙にどう書けば枠内に収まるだとか、
どんな要素を入れておけば点数をもらえるだとか、
意識が自分にしかいかなくなることもあります。

書きたいことが文章にできず、
どこか幼稚な表現になってしまったり、しっくりこなかったり、

そんなことは誰でもあるわけで、
1級CC技能検定試験に合格された方が全員、皆様が驚くような解答文章であるかといえば、それはないと思っています。

単に文章がうまく書ける人が合格するのであれば、
いくつもパターン化した文章をパーツ毎に丸暗記して、
目の前の事例記録に使えそうなパーツを組み立てて、
如何にも一つの文章に仕上げればいいということになってしまいます。

こうしたことをして何の意味があるのか、
これで1級に受かるのであれば、記憶力とか組み合わせ力だけで良いのかもしれません。

文章をどう書くかというところから早めに脱していくことが大切です。