イルマと最初に出会ったのは、2008年12月だった
年の暮れのあわただしい時期に、この子を預かることになった
チョコラブを引き出したいが、引っ越し予定なのでその間預かってほしいということと、ゴールデンの子犬も一緒に飼い始めるのでその子と相性が合わなかったら、預かってほしいとのことだった。
私が断れば、殺処分になってしまうぎりぎりのところだった。
成犬・・・と聞いていたがどう見てもまだあどけなさが残る。
その人が入間市に引っ越すという単純なことで、私は、その子に「イルマ」と名付けた
さっそく先生に見ていただいたら、10カ月ぐらいではないかという
この子は、とてもきれいで、元気いっぱいで、本当にかわいかった・・・
ビックリするぐらい手が大きくて、疲れ知らずだった・・・
破壊魔ではなかったが、エネルギーが有り余っている感じだった
あまりにも、魅力的な子だったので、私が引き取りたいぐらいだった
けれども、まだまだ子供で病気も何もない健康な子ならば里親さんはすぐに見つかるだろうし
里親募集に出しもしないで自分が気に入ったからと言って名乗りを上げるのはご法度だった
すぐにも問い合わせが何件かあり、そのうちすぐにでも里親になりたいという家族がいてお見合いをした。
会って、気に入って今日にでも連れて帰りたいとのこと
早すぎないか?と、思ったが私はただの預かりだった
その日のうちに、横浜まで連れて行った
4人家族でとても仲が良さそうで、ご主人はカナダの人だった
実家のカナダでは、ラブラドールが何頭もいたという
しかも、その方はけっこう有名な声優さんだったので経済的にも申し分のない人だった
早くに、こんなにステキな里親さんに巡り合ったうれしさと、こんなに早く決めてだいじょうぶかなという気持ちと複雑だった
なぜなら、その当時の団体から預かっていた子たち2頭のうち1頭はレスキューした時は、ボロボロだったうえに人見知りの激しい子だったので、精神的に安定するまで時間をかけていきたかったので すぐに里親募集をしなかった
何度も、鎖を食いちぎり脱走して近所の人が、水をかけて追っ払ったりしていた
繰り返し脱走しそのたびに捕獲され最後には飼い主が飼育放棄した子だった
けれども、私が団体のお金で医療費をまかない自分が飼っていると批判するひとがいた
ここで、イルマの里親さんを断ればまた散々なことを言われる
もしかしてイルマのパワーを持て余し飼いきれなくなるのではないか?と思ったので、万が一の時は捨てたりしないで、連絡してほしいということを新しい里親さんにしつこく念押しした
さようなら、イルマ・・・
きっときっと幸せになってね
心を込めて送り出した
預かっていた子たちは、その後 連れて行かれてしまった
預かりをしなくなって数年後・・・
ひょんなことから、イルマの里親さんが代わったことを知った
その後のイルマがどんな風な環境にいたか・・・愕然とした
そして、今は新しい里親さんのところで大切にされていることを知り安心した
そのきっかけで、福太郎さんやホープくん、メリーママや子供たちの預かりをすることになった
イルマのことがなければ、私は、二度と預かりをすることはなかったかもしれない
イルマのおかげで、何頭かの子たちが新しい里親さんのところへ行けた
イルマ、イルマ・・・
私の中で、この子は生き続ける
そして、この子がお空に行く日まで
とてもとても、愛してくださった方に 深い深い感謝の気持ちを、ずっとずっと・・・
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