昨日は偶然NHKで自閉症の東田さんが

出ている番組を見てしまった。

 

深夜だったかな。

最初は同じ様な子供を持つ親御さんと

会話していて、最後は病院に行っていた。

 

センシティブな内容なんだけどね。

印象に残ったのは、

「僕の息子です」と見せてもらった写真を見て

東田さんは、頭がよさそうな人ですねと

返答していた。

また、自分が思った行動が出来なくて

やきもきしていたみたい。

 

 

後半は病院。

彼の言語行動について(発語)

検査するという内容でした。

 

そこで、東田さんは医者に

「自分の検査結果が出たら、変わりますか?

治りますか?」と質問していたんだけど

とても心に引っ掛かってしまったわ。

 

彼がとても気にしているのは、頭だという事。

医者に対して治りますか?変わりますか?という言葉。

 

障害ってのはなぁ、風邪や切り傷とは違うんだよ。

 

私も自閉症だけど、子供は知的障害を伴う自閉症。

 

これまで、息子を育ててきた中で何度か耳にしていた。

私はやぼったい言葉はフィルターという名の

シュレッターにかけてしまうスキルを持ったので

自閉症や発達障害・ADHD・LDについて

「治す」「変わる」という単語はゴミ箱行きだ。

 

そういう単語を障害に対して使う人達は

アルジャーノンに花束をの物語が現実の世界にあると

思っているのか?

 

次に言う。

ろうに対し、車椅子を使っている人に対し

「見えるようになる」「歩けるようになる」と

本気で口出して、言う事が出来るのか。

 

まるで、ディズニー映画の世界じゃないか。

恐らく、そんな事を言える人はいない。

 

しかし、自閉症・ADHD・LD・知的障害に対しては

何故か口にする人が現れる。

その被害者の一人である男性が、東田さんだわ。

 

また、彼は自分が変わるようになると

良いという感覚は持ってないのが救いだった。

 

そして、東田さんは偶然に

自分の理由を文字で表現するという方法を持っていた。

そこが、他の人とは変わった所だった。

 

でもね、育てている人なら分かる事だけど

それは特別凄い事ではないの。

どの子でも、それを親しい人には伝える様に

なっていけるから。

 

多分、東田さんに深い感動を持ったのは

経験のない大人達と、発達障害についてまだ

浅い経験を持つ人達だからね。

年数を経てば、身に付いたり知る事なんだけど。

 

でも、彼が貴重なのは知らない人達にも

伝える事が出来るという事なのですよね。

 

ただ、現実に出てくる問題という物は

あの東田さんの身の回りさえも

障害に対して、「治る」「変わる」という言葉を

かけてきている人がいたという事。

 

どれだけ、何気ない言葉で傷つく事か。

その人のその存在を否定しているという物かを

分かっている顔をしながら、口に出しているという事。

 

今の私ならば、そういう事を口に出してくる人達には

「凄いね!ノーベル賞並みの発言じゃん!

勿体ないから、肢体不自由の人達にも平等に言ってきてよ!」

って返答するかもしれない。

やっぱ、そこらへんは図々しく生きるという

知恵を培ったから出来る事。

 

さて、言えるのだろうか。

悔しいのは、そういう言葉に限って金になるんだよなぁ。