※これは、私が「Go!プリンセスプリキュア」を見て、感想・考察・解釈等を書き残した、記憶と研究の為の覚え書きになります。
「一度犯した罪は、二度と消えない。
でも、心から望めば・・。
なら私は、
この罪と共に、
この罪を抱いたまま、
もう一度、グランプリンセスを目指す!」
トワ様は、ディスピアに心の隙を突かれ、絶望し、ホープキングダムが没落するきっかけつくってしまった。そして、トワイライトとして人々の夢を奪い、封印するという数々の悪行を重ねてきた。
それはトワ様としての「罪」である。
それ故、「もう私にはどこにも行き場はない。存在してはいけないのだ。」という彼女の失念と絶望へとつながった。
しかし、幼少の頃に「希望を照らし続ける”理想人”としてのグランプリンセスになること」をカナタと約束したことを、バイオリンの重なる郷愁と希望の音色と共に思い出した。
そして、それが「自分の罪をも乗り越え、もう一度希望を抱く」ことの決心に繋がった。
「私は・・もう二度と、絶望しない!」
この心からの覚悟から、冒頭の台詞は発せられたのである。
トワ様の心情はいかなるものであっただろう。
高貴であり、輝かしい理想人としての高みへと至ることを焦るあまり、悪魔に心を誘惑され、”絶望の仲間”となってしまった。
それによって、夢を叶えるどころか、兄であるカナタを裏切り、王女としてあるまじき民を裏切るということをし、さらにはディスピアの娘、トワイライトとして人々の夢を奪い、絶望させることに加担したのだ。そこではディスピアと同じような、自らがされたことと同じ事を人々にする。人々の心をたぶらかし、夢を抱いていることを確認してはその夢が力を持たないように鍵を掛け、その扉を閉ざす。はたまたプリキュアと相対しては、夢を守護させまいと闘争する。そしてついには、自分の兄のカナタにさえ手をかける始末である。
それをすべて顧慮して、覚醒したトワ様は「私は罪人だ」と言う。
しかし、それでも兄との約束が一抹の希望となり、そこから発せられる信念が着火剤となった。その信念とは正しく冒頭の台詞である。
「一度犯した罪は、二度と消えない。
でも、心から望めば・・・。
なら私は、
この罪と共に、
この罪を抱いたまま、
もう一度、グランプリンセスを目指す!」
つまり、彼女の”炎”は、その希望の信念の発露なのである。
そして、”キュアスカーレット”になるということはその信念の究極的かつ具体的な発現なのである。
キュアスカーレットに変身した瞬間、彼女は心において絶望に打ち克ったといえるだろう。
しかし、確かに、普遍的に考えてみても、人の罪とは消えがたいものかもしれない。これまで一体どれだけの罪(カルマ)を重ねてきたのか知りようがない。そして、この世はあまりに騒がしく、心に平安を見つけることは困難であるといえる。理不尽、不条理なことが身に降りかかり、まさしく絶望してしまうことも、この世界には残念ながら、ある。しかし、そこで、どこかに希望の光を見出すことが大事であるようだ。まるで牢獄の中で太陽の一縷の光を見つけ、触れ、希望の憐れみを感じるように。
さらには、心に「罪を抱いてでも前に進む」という信念の炎を燃え咲かすということが大事である。まるで牢獄から外の希望の世界の素晴らしさをうかがい、そして、解放された時には「生まれ変わり、生きるのだ」と決心する罪人のように。
トワ様の姿からこのようなことを教えてもらっている気がする。
