芝居のつくりかた。その1 | 大曽根クルール 情報置き場ブログ

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無事に、先日の舞台が終わりました。

 

どんな感じでやってるか知らない方のために、写真とともに振り返ってみます。

 

 

 

僕は劇団ウンウンウニウムという劇団で、ちょいちょいお芝居をやってます。

約10年前に発足した劇団で、僕はいわゆる旗揚げメンバーであります。

 

脚本は同じく旗揚げメンバー、そして代表でもあるトキータ・メンバッカ。へんな名前。

彼の書く脚本ありきの劇団といっても過言ではありません。

テーマは一貫して「虚構と現実」だったりします。

なので時間軸が飛んだり、場面が変わったり、同じシーンを繰り返したり、なんだかんだSFだったり。

舞台という制約があるからこそ、こういった演出を取り入れています。

 

 

劇団のHPはこちらね。

http://unununium.xxxxxxxx.jp/index04.html

 

ウチはあまり演劇演劇というか、意識高いアートな感じは出しておらず、

どちらかと言えば映像芝居で、アホでコントに少し寄った雰囲気です。

なので初見の方や、演劇に慣れてない方にも気軽に見てもらえるようです。

 

あとは、メンバーのほとんどが「芝居以外の何かに長けている」という謎の流れがあります。

僕はミュージシャンでありますし、

トキータ氏はカメラマン、

「あとのまつり」も音楽や絵なんかが得意で個展やったりフェスに呼ばれたり、

イシダタツキ氏は介護エンターテイメント協会を立ち上げ全国で講演の毎日。

大盛りさんは何故か木彫りの職人です。

http://unununium.xxxxxxxx.jp/p10.htm

 

その他のメンバーも何かしら得意分野があって、それがウニの強みでもある気がします。

 

 

 

そんな劇団ウンウンウニウムが10周年を迎えまして、

記念公演ということで第23回公演「虚構演劇」が行われました。

 

 

 

とりあえず、稽古はもう大変。

見に来てくださった方は分かると思いますが、芝居のパターンがたくさんあるのです。

 

 

ざっくりあらすじとしては以下。

 

西園寺エリカは美少女だった。悪い教師トシヤに捨てられトシヤの妻ミナコも現れ修羅場が加速し時空が歪む。

一方エリカの姉は妹が誘拐されたと思い独自に調査を始める。

19世紀のロンドンにタイムスリップしたエリカは偶然留学中の夏目漱石、

探偵だというシャーロック・ホームズと出会い、現代に帰る手段を模索と同時に胸キュンの恋愛関係に。

2018年3月、月面では巨大な石柱が発見され科学者たちは驚きのあまり顎が外れていた。

この春一番ドキマギが止まらないハッピージュブナイルが今はじまる!


はい、全然違いますね。
これは一応、あの公演で上演予定だったお芝居の、あらすじですよね。

さて、本当の本当のあらすじです。

 



その劇団は、公演本番を迎えようと楽屋で各自が化粧したりリラックスしたり緊張したり、

各々が開演を待っていた(お芝居やる人たちにとってはよくある風景だと思います。)

しかしトラブルが発生してます。演者の一人(カナデ)がまだ来ない。

やばいもうすぐ開演だ!という状態。なんとかよーやくカナデは見つかり、見切り発車発車で開演されます。

さて、劇中劇の内容は、それはもうひどい安っぽいメロドラマです。

ここいらも小劇団あるあるですが、全然大人に中学生役とかやらせます。

違和感しかありません。トラブル 次々に起こります。

突然電話は鳴っちゃうわ、きっかけセリフあって誰も登場しないわ、時間引き延ばしのために変な間があくわ。

時間が少し戻りまして、楽屋の様子。舞台では先ほどのメロドラマが淡々と演じられてます。

けれども楽屋は地獄の混乱です。だってカナデさんがまだ来ないだもん。

で、ようやくカナデさんが連れて来られたと思ったら、完全に気を失ってる。

わちゃわちゃやってる間に、勘違いでカナデさんを舞台にあげちゃう。

当然意識ないから演技もできないしセリフも言わない。

舞台上の演者たちはなんとかアドリブで機転を利かせて物語を修復して

なんとか台本通りに進めて舞台を成立させようとしていこうとするのですが、

ミスがミスを呼び、舞台はしっちゃかめっちゃか、楽屋は阿鼻叫喚に。

 

 

・・・という感じ。

うにブログから抜粋しました。

脚本家の細かい説明はこちらのブログを見てみてね。

http://g-unununium.jugem.jp/

 

 

 

なので役者は、

■劇中の劇団が本来やろうとしてた役になって、本番としての芝居

■楽屋でアタフタしてる役者の素の姿、という芝居

■舞台上で頑張ってアドリブで繋いでいる、という芝居

■終盤、現実と虚構が交じり合った絶妙なニュアンスの芝居

 

大きくはこの4種類の芝居をせねばなりません。

役作りも4種類です。

 

自分のセリフを覚えるだけでなく、

えっ、このセリフは今どういう気持ちでのセリフなの?

アドリブで頑張ってるテイ?素になってる?

ここは劇中の台本通りのセリフって設定だから自信満々でないとねとかとかとか。

 

セリフ1つ1つを紐解いていかねばならない大変さがありました。

なのでセリフ暗記したところでこのお芝居は全く完成されず、むしろ脚本の解釈に稽古の大部分を使う事になりました。

 

 

さて、いわゆる小劇団の稽古は、よく公民館の会議室で行われます。

 

特に大掛かりな機材は必要ないので、広い場所が安く借りれればOK。

必然的に会議室となるわけです。

ちなみに暖かくなると大きな公園なんかでも行われます。

よく扇町公園で稽古したなぁ。

 

 

 

そんなこんなで、週末はだいたい稽古となりまして、

ひたすら以下のように稽古が行われます。

 

 

 

 

本番を見にきた方は、だいたいどのシーンの練習中か分かりますよね。

こんなのをひたすら繰り返すこと約1ヶ月半。

 

 

そうそう、自分も芝居して改めて思うことがあって、

シンガーソングライター界隈だと、1つのライブのために1ヶ月半もの期間、何度もスタジオに入る事ってなかなか無いんですよね。

ワンマンライブとかのレベルでやっとこさだと思う。

ほんとは、これくらいミュージシャンも1つのライブのために熱量注ぐべきなんだと思う。

 

月に10本も15本もライブしてる人っているけど、きっと1つ1つのライブを大事に出来てる人と出来てない人がいるんだと思う。

やっつけの、なんとなくのライブって、多分お客さんにも分かるもんね。

僕もフリーライブとかが沢山入った時なんか、1つ1つのステージを差別化して最大限に準備したかって聞かれると、

やっぱりまっすぐ首を縦に触れないかもしれない。

ここらへんは役者を見習って、自分自身の音楽活動に活かさなければならないですね。

 

 

 

おっと、なんだか長くなったので、今日はここまで。

次回は本番編いきます。

 

 

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そして次回ライブはこちら!

 

【日程】 3/21(水祝)

 

【時間】 開場18:00/開演18:30

※大曽根クルールは20:15頃~演奏予定です

 

【料金】 前売2000円/当日2500円

(+別途1ドリンク)

 

【出演】 実希/吉川 葵/上田 マユミ/生越 優花/大曽根クルール/heco 

 

【場所】 心斎橋ブラステ

http://infobrightstage.wixsite.com/rh-brightstage

 

【アクセス】 

地下鉄心斎橋駅、長堀橋駅より徒歩5分。

http://infobrightstage.wixsite.com/rh-brightstage/access

 

 

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