男女の会話46

「自然の流れ」

男:こんばんは。男です。
女:こんばんは。女です。夜の男と女の世界へようこそ。
男:そーゆーのやめてくれへんかな。なんか勘違いされそうやから。
女:勘違い?この会話を読んで勘違いする人なんて、このブログに…………気が付いたらもう11月も後半ですね。早いですわぁ。
男:その先言わんのかーい。
女:話は変わりまして…。
男:早いな。
女:マンさんはこれから年末にかけて忙しくなるんでっか?
男:それは仕事でか?それともプライベートか?
女:どちらでも。お好きな方をチョイスしてください。両方なら欲張りさんと認定させていただきます。
男:勝手にそんな認定すんなや。ほんで忙しいのは仕事やな。プライベートは特に変わらん。
女:なるほど。仕事は年末にかけて忙しくなるけど、プライベートは彼女もおらんし友達もおらんし趣味もないから仕事に集中できるとゆー、いわゆるプチ自慢ってとこですか。
男:自慢してへんし!なんかオレのプライベートってめっちゃ寂しくてつまらなさそうやん…まぁ実際も楽しいこともないけど。
女:仕事が忙しいだけでも充実した日々を送れるって事やないですか。前向きにね。パンツと一緒で。
男:パンツを後ろ向きに履いたらけっこう面倒やからな。…って、パンツに例えんやな。しかし仕事だけに一生懸命ってのも、やっぱり寂しい生き方やと思うわ。そう思わへん?
女:思いますよ。あたしもそうですから。
男:なんや。キミもそうなんかい。仕事だけが忙しいんか?
女:忙しいですよ。これから年末にかけて忙しくなるんやなくて、常に忙しいです。
男:そうなんか。大変やな。
女:誰が変態なんですか?
男:ゆーてへんし。どんな聞こえ方しとんねん?
女:てっきり仕事が常に忙しいのが変態扱いされたんかと思いまして。
男:思うかい。…ほんで、プライベートはどうなん?
女:誰の?
男:キミやキミ。さっきはオレが答えたやろ。今度はキミが答える番や。
女:そんな順番、誰が決めたんですか?
男:決めたとかやなくて、常識というか話の流れやとこれが自然やろ。
女:自然の流れでっか…雄大な流れ…マンさんの心の中ではやっぱり、石狩川の流れですやんね?
男:なんでオレの中では石狩川やねん?その根拠はどこにあんねん?
女:石狩川って北海道ですやん。あたしの北海道のイメージの中には『アイヌ文化』もあるんですよ。きっと石狩川ってアイヌ文化にとっても重要な川やと思います。きっとその名前もアイヌ語から来てるんちゃうますやろか。それでマンさんの中ではきっと石狩川の流れが…
男:ちょいちょい、ちょっと待って。アイヌ文化?さっきから意味がわからんねんけど。アイヌ文化やら石狩川やら、それはええんやけど、なんでそこにオレが絡んでくるんかが理解できひんねん。どういうこと?
女:マンさんってアイヌの血を引いてるとかゆーてまへんでしたっけ?
男:ゆーた覚えない。ハッキリない。絶対にない。断言できる。
女:あ、コロボックルの方でしたっけ?
男:なんでオレがコロボックルの血を引いとんねん?それに、コロボックルって妖精みたいなんちゃうかったっけ?実在するかどうかさえわからんのになんでその血を引いてるとかの話が出てくんねん。
女:あたしは羨ましいなと思ってたんですけどね。アイヌ人とかコロボックルの血を引いてると言われるマンさんが。
男:言うてるのはキミだけやないか。オレの存在ってどんなんやねん?
女:そんなんですやん。
男:決めつけるなって。一体オレらはなんの話をしとんねん?
女:えっと…マンさんはパンツ後ろ向きに履いたら面倒に感じてるんやなって事をあたしが初めて知ったって話。
男:全然違うやろ。なんでそんな取るに足らんことが今の会話のメインに昇格すんねん?
女:でも面倒やからなってゆーてはりましたよね?それって経験あるからでしょ?経験から導き出された重みのある言葉ですやん。
男:キミはオレがゆーたそんな小さい言葉は覚えてるのに、この会話の流れがどう流れてるのか、なんでこういう話になったんかは把握できてないようやな。
女:マンさんだって、パンツを後ろ向きに履くという行為をあたしもした事があるのか把握できてませんやん。
男:はぁ?なんでオレがキミのパンツの履き方を把握せなあかんねん?それ知ってどうなんねん?なんかわけわからんようになってきたぞ…。
女:じゃ、話を元に戻しましょう。
男:戻せるんか?大丈夫か?
女:今年のクリスマスはホワイトクリスマスになりますかね?
男:そんな話、してなかったよな?
女:はい。今初めてしました。
男:元に戻すとかゆーてたやんけ。別にその話に変わっても支障はないけどさ。
女:あたしはあんまり…興味ないかな…(;^_^A
男:シバいたろか。自分から振っといてなんやそれは。
女:で、マンさんはアイヌかコロボックル、どちらの血を受け継いでいらっしゃるんでっか?
男:あのな、どっちもないから。
女:わかりました。マンさんの心の中の自然の流れ…雄大な流れ…マンさんの心の中ではやっぱり、ティグリス・ユーフラテス川の流れですやんね?
男:今度は外国なんか…。
女:ズバリ、シュメール人の血が流れてるんですよね。「ギルガメシュ叙事詩」とか読んではるんでしょ?
男:キミは一体なにが言いたいねん?さっきからわけのわからんことばっかり。普段なにを考えてるんや?どうせまともなことなんて考えてへんのやろ?
女:考えてる事でっか?あたしが?
男:キミの話をしとんねんて。
女:あたしはですね、子供の頃からええ感じの大人になった今まで、ずーっと考えてた事がありますねん。
男:ええ感じとかは知らんけど。ずっと考えてた?それってどんなことなん?
女:聞きたい?
男:いや、どっちでもええけど。
女:じゃ言いますね。
男:やっぱりそーかい。
女:あたしが考えてた事…それは。
男:短めにお願いするで。疲れるから。
女:フランク短井にしますのん?
男:誰やねんそれ。はよ話してくれって。
女:それは、あたしは神様に操られたリカちゃん人形やとゆー事です。
男:はぁ?また大それた話やな。しかもまったく意味不明やし。
女:神様があたしというリカちゃん人形をどっかから買うてきて、地球上を舞台にしてリカちゃん人形を操って遊ぶわけです。
男:神様が?ほんで?
女:しかしリカちゃん人形だけ存在しててもなんの変化もないので面白くない。そこで神様は、粘土細工で他の人々や動物たちを作り、リカちゃん人形がそれらの作り物にどう関わって生きていくのかを実験しながら見守っているのです。
男:んー…ちょっと待ってな。ってことはやで?キミ以外のオレとか他の人、ほんで他の生き物はみんな粘土細工ってか?
女:そのようです。
男:じゃ神様にとってこの地球上の主役はキミ1人で、あとは舞台に用意された粘土細工?
女:おっしゃる通りで。
男:ようそんな独りよがりで自分以外は意思も命もなく存在するただの物みたいな設定を考えたな。しかもキミは神様の持ち物のリカちゃん人形って?すごい考えやな。
女:神様は着せ替えも楽しんでらっしゃるんでしょうね。
男:神様って子供なんか?
女:ある意味子供のような純粋な心をお持ちのようです。
男:やかましいな。そんな妄想に付き合ってられるかい。
女:やっぱりあきまへんか?こんな考え。
男:あかんあかん。認められへん。
女:で、今年のクリスマスはホワイトクリスマスになるのか答えてくださいよ。
男:ん?ああ、なんかそんな話もちょろっと出てたな。でもそんなことオレにもわからんわ。気象予報士でさえまだわからんのちゃうか?
女:そうなんですかね…早く知りたかったのに。
男:なんでそんなこと知りたいん?だいぶ先の話やのに。
女:クリスマスと言えばやっぱりパーティーでしょ。
男:パーティー?キミ、パーティーやるんか?
女:やりますよ。あたしはパーティー大好きですから。マンさんはパンティーが大好きって事は知ってます。
男:なんで知ってんねん?いや、別に好きとかやないけど。なにを勝手なことゆーとんねん。
女:あたしがやるパーティー、どんなんか知りたい?
男:いや別に知りたくないけど。
女:知りたいでしょ?
男:いや別に。
女:パンティーの方が知りたいんでっか?
男:ちゃうから!!そっから離れろや。
女:この会話のためにも、どんなパーティーか知りたいってゆーてくださいよ。
男:会話のためか…仕方ないな。どんなパーティーなん?
女:やっぱり知りたいんですね?仕方ないので教えてあげますわ。
男:腹立つわ~…。
女:あたしのパーティーをご紹介します。気に入ったらマンさんも参加してください。会費は3万円です。
男:高いな!!オレはタダとかちゃうんかい。
女:ん~タダでもいいですけど、手土産よろしく。
男:そんなん要るんか?面倒やな。気に入るかどうかは内容次第やな。はよ教えてや。
女:まずパーティーと言えば料理ですよね。
男:そうやな。料理はやっぱり期待するよな。
女:どんな料理かとゆーと…フライドチキンにチキン南蛮、焼き鳥に照り焼きチキン、揚げ鳥にチキンステーキ、メインディッシュは七面鳥のローストチキン(1羽丸ごと)です。
男:鳥ばっかりやんけ。
女:ばっかりとか言わんといてくださいよ。ちゃんと冷ややっこもありますから。
男:なんで急に冷ややっこなん?手抜きか?
女:料理ばっかりがお楽しみやないでっせ~。
男:お楽しみとは言えなさそうやけどな…。
女:最初にゆーの忘れてましたけど、このパーティーは仮装パーティーですねん。
男:仮装なん?なんか怪しげやな。ちなみにキミはなにに扮してんの?
女:今年はリカちゃん人形です。
男:またそれかーい。他のにせーよ。
女:バービー人形?それは去年やりましたから。
男:そんなんばっかりやってんのか?キミは。
女:で、他の出し物はマジックショーとかパントマイムで当てよう♪とか。
男:なんか場末の温泉旅館のショボい宴会ショーみたいやな…。
女:最後にはこれ。豪華景品争奪のあみだくじで盛り上がります。
男:普通はビンゴやろ。あみだくじで盛り上がるか?
女:盛り上がりますってば。なんてったって豪華景品が待ってますから。みなさんずっと興奮してまっせ。
男:そうなん?ちょっとその豪華景品ってのは気になるな。どんなんか教えてや。
女:あきまへんて。先に知ったらおもしろくないでしょうが。
男:んんまぁ確かにそうやけどさ…。あ!じゃあ去年の景品はなんやったん?
女:ああ、去年のやったら教えてもいいですよ。去年の景品はね……これです。
























男:コロボックルなんかーい。
女:ようこそマンさん(^_-)-☆
男:オレちゃうし!!あかんあかん、今日はもう撤収な。
女:今年の景品はシュメール人かもよ~。
男:やめてくれ。シュメール人の景品ってなにかさっぱりわからんし。
女:まぁ色々ありますけどね。
男:もうええから。勝手にパーティーやっててくれ。
女:マンさんも参加って事でよろしい?
男:不参加にしといて。
女:わかりました。コロボックル不在って事で。
男:コロボックルから離れろよ。はいはい、撤収な。
女:わかりました。じゃそろそろパンツを前向きに履きなおします。
男:キミったら!!!!!
女:また来週。ほなね~♪

終わり