白黒会話20

「体調報告とマクド」
※2022年3月の作品



白神:いや~しかし、今日は春分の日でしたね。
黒山:そやな。キミは仕事休みやったんか?
白神:はい。幸いなことに休みでした。
黒山:っていうか、体調はどうなん?先に言っとくけど、体長じゃないぞ。
白神:まーた先越されちゃいましたか。体長は、なかなか、そこそこ、ふむふむ…って感じです。
黒山:まったくわからん。
白神:ちょめちょめならわかるでしょ?
黒山:キミが欲求不満なことはわかる。
白神:正解♪プラス500ポイント。
黒山:正解なんかい。しかもポイント大量ゲットやんけ。で、このポイントってなんや?
白神:その前に、ぼくの体調報告を。
黒山:さんざん脇道にそれといて、よーゆーな。
白神:ワキはしっかり剃り上げてますがな。
黒山:そういう情報いらんから!で、体調は?
白神:えーっと、まずしっかり剃り上げたツルツルのワキで体温計った結果…
黒山:さっきからやたらアピールしてるそのワキで計ったんやな?。良かった、そこで。
白神:昨晩、寝る前は、やっぱり微熱ちょい手前。ほんで今朝もおんなじぐらいやったんで、引き続き薬を飲んでました。
黒山:はいはい。まだ本調子じゃなかったんやな。
白神:そうやったみたいです。
黒山:で、その後は?
白神:昼も夜も、体温は平熱に戻りました。
黒山:お~、良かったやん。
白神:ありがとうございやす。ただね…
黒山:ん?
白神:今日も出かけずに部屋にいようと思ってたんですけど、少し出かけたんですよ。
黒山:そうなんや?なんで?
白神:職場で仕事するときに使いたい物がありまして、どうしてもそれを買いたくて。
黒山:それは、無理して買いに行かなあかん物やったんか?
白神:んー。そこまでじゃないと言えばそこまでじゃないけど、あったらえーなと言えばあったらえー物です。
黒山:なんやようわからんけど、買いたかったんやな。
白神:はい。ほんまは土曜日か日曜日にさっさと買いに行こうと思ってたんですけどね。
黒山:なるほど、予想外に部屋に閉じこもるハメになったから買いそびれたってことか。
白神:そういうことです。
黒山:通勤の途中とかで買われへんの?
白神:んーと、その買いたい物って、100均で売ってるんですよ。
黒山:そうなんや。
白神:もちろん100均以外の店でも売ってますねんけど、100均で買った方が安いんで。ほんで、通勤途上の近くには100均がないんです。
黒山:なるほど。
白神:そういう事情があって、午前中のうちにちょっくら買いに行こうってなりましてん。
黒山:そっか。で、その店は家から遠いんか?
白神:そうですねぇ…品揃えの多い店はけっこう遠いです。なので、バイクで行くことになります。
黒山:例のスーパーカブか?
白神:そうです。
黒山:バイクやとまだ寒いんちゃう?大丈夫?
白神:はい。バイクに乗るときはしっかり厚着して上下とも万全状態にしますから。あ、だからってプコブルーのパンツに履き替えたりはしまへんけどね。
黒山:そらそーやろ、いちいち履き替える方が変やわ。
白神:厚着し過ぎて、はたから見ても男か女かようわからんのがおもろいです(笑)
黒山:楽しそうやな、キミ。でも、ファッションとか姿勢とかでわかるやろ。
白神:バイクに乗るときのアウターなんて、ファッション性より実用性ですからね。
黒山:そうなんかい。じゃ地味な感じ?
白神:はい。ほんで姿勢も、薄着の時期やと背筋伸ばしてでかケツが強調され気味で乗ってますが、寒い時期は猫背気味で乗ってます。ちなみに薄着の時期も今の時期も、ガニマタですけどね。
黒山:股開くなよ。
白神:まぁそんな感じで、ちっちゃいリュック背負ってバイクで出かけましてん。
黒山:そうかそうか。
白神:で、無事に目的の店に到着して、欲しいもの探してましてんけど、厚着してるもんでだんだん暑くなってきまして…。
黒山:そうか、バイクで走ってるときはちょうどええけど、店内では暑すぎるんか。
白神:そうですねん。うっすら汗かいて心地悪くなりましたよ。なので服の前をはだけまくってましたよ、レジ前でも。でも大丈夫です。おっぱいは見せてまへん。谷間ぐらいまでです。
黒山:はだけ過ぎやんけ、それ。ほんで、買い物はできたんか?
白神:はい。欲しかったものはちゃんと買えました。で、さっさと帰ろうと店を出ましてんけど…。
黒山:買い物できて良かったやん。
白神:それは良かったんです。ほんでね、その100均の近くにスーパーマーケットとマクドナルドがあるんですよ。
黒山:ん?そうなん?
白神:ちょっと体も暑くなって喉も乾いたんで、飲み物でも買おうかなと思いまして。
黒山:飲み物好きやな、キミ。飲み物がそばに無いと落ち着かんのか?(笑)
白神:んー、例えるなら…お殿様にちょんまげが必須みたいな感じ?
黒山:どっちが殿さまでどっちが飲み物やねん?
白神:飲み物がお殿様で、ぼくがちょんまげ?
黒山:そっちなんかい!まぁええ。聞いたオレがアホやった。
白神:冗談はおいといて、ぼくはちょっと喉の粘膜が弱いもんで。しょっちゅう潤さんと色々問題がありますねん。でも、喉以外の粘膜は案外たくましいみたいですけどね(照)
黒山:そうなんや…って同情しかけたけど、最後は下ネタかい。
白神:ほんでですね、スーパーで飲み物買ってその辺で飲むか、マクドナルド…面倒なんでマクドでええですか?
黒山:ええよなんでも(笑)っていうか、関東でマクドって言える勇気がすごいな、キミ。
白神:だって『マック』ってゆーたら、まるで『マッキントッシュ』みたいでっしゃろ?
黒山:そう思ったことないけどな。まぁキミがマクドの方が言いやすいんやったらお好きなように。
白神:じゃ声を大にして「マクドで!!」
黒山:普通にしゃべれよ。
白神:マクドでカフェタイムにしようか、迷ったんです。
黒山:カフェタイムって、キミ体調良くないんやから、はよ帰れよ。
白神:んー、でもね、思い立つとあきらめられまへんねん。←ちょっと言いにくいね♪
黒山:それはええから。で?どうしたん?
白神:「マクドをチョイスしたでーーーっ!!!」
黒山:勇気はわかった。認める。もうちょっと静かに。
白神:で、マクドに入店。ほんで今度はホットコーヒーにするかアイスコーヒーにするかで悩みました。
黒山:これからまたバイクに乗るんやったらホットの方がええんちゃうんか?
白神:そうですよねぇ。普通はそう考えますよねぇ。でもねぇ…
黒山:なに?
白神:厚着の中身が相変らず暑いんで、ホットの気分になれませんねん。
黒山:そんなに暑いんやったら、ちょっと脱いだらええや……いや、それはやめとこ。
白神:なぜに?そこでなんで言いよどむんでっか?
黒山:いや、キミを脱がせようとしてる自分に反省しとんねん。
白神:いくらなんでも、外でちょっと服脱ぐのは異常なことやないでしょうが。
黒山:キミの場合はあかんあかん。それはあかん。
白神:まぁええですけど。で、結局アイスコーヒーを発注しまして。
黒山:アイスにしたか。
白神:はい。それでぼくは、ガムシロもミルクも入れない派なんです。
黒山:うん、それがどーした?
白神:残念ながら持ち前の乳ミルクも出せませんが。
黒山:『乳ミルク』ゆーな。そんなことどーでもえーから、はよ話進めろって。
白神:ガムシロもミルクも乳ミルクも入れないブラックなアイスコーヒーを一気に飲み干しました。だって喉乾いてたんだも~ん。
黒山:大丈夫か?そんな飲み方して。
白神:人生には勢いってものが必要なんです。勢いでたいがいのことはできちゃいます。ちなみにぼくは勢いで戸籍に傷を付けちゃいましたが。
黒山:ほんまさっきから余計なことばっかり口走っとんな。やっぱりまだ調子悪いか?
白神:今のとこ目立つ傷は戸籍とあごとヘルメットのんですわ。心の傷は見えませんから目立ちようあらしまへん。
黒山:ちゃんと聞いてるか?オレの言葉を。
白神:しっかり聞いてますよ、ちゃんと穴という穴をかっぽじって。
黒山:頼むから耳の穴だけにしてくれ。
白神:じゃちょいと話を省力しますわ。カフェタイムのあと、さっさとバイクで帰ってきました。
黒山:無事帰宅やな?お疲れさん。
白神:ほんでですね、部屋に入って服脱いでたら、ちょっと寒気が…。
黒山:ほらほらほら、言わんこっちゃない。バイクもアイスコーヒー一気飲みもあかんかったんちゃうか?
白神:いや~やっぱり服の下の方が汗かいてまして、それが外気に触れて急に寒くなりまして。
黒山:やばいやん。早くあったまらんと。
白神:はい。お昼ご飯もまだやったんで、インスタントスープ作って飲んで、風邪薬飲んで、横になり、そのまま寝ました。
黒山:うん、それでええ。
白神:そして夕方に目が覚めて、しっかり剃り上げたツルツルのワキで体温計った結果…
黒山:そのワキの紹介はええねんて。
白神:熱は平熱。動いてみてもどこも調子悪そうな感じもなく。
黒山:お~良かったやん。でもキミはすぐ油断するから、気ぃつけんとな。
白神:おっしゃる通りです。気を付けますわ。ただねぇ…
黒山:なに?まだなんか問題あんのか?
白神:大問題ですよ、これは。
黒山:なになに?大問題ってなに?
白神:ずっと調子悪かったんで、ボケの回転がすこぶる良かったし下ネタも絶好調やったのに、体調が戻るとボケと下ネタが…ダウン気味でね、残念なことですわ。
黒山:…気にすんな。いつもとそう変わらんから。
白神:うっそぉ~~~ん。じゃぼくって、いっつもボケと下ネタぶちかまし野郎やったんですか?
黒山:キミの頭は違う意味でボケとんな。安心せい。キミがまともな人間になった日なんて一日もないから。
白神:う~~~ん………なら安心♪
黒山:ちっとは不満持てや!!やっとられんわ!!
白神:じゃ今日はお開きってことで。明日もよろピックン♪
黒山:ほんじゃ、またな~。

終わり