つ、つくもがみって、付喪神って書くから神様?
いや、違うなこの感じ。
そもそも付喪神って何!?
検索した結果、ほぉほぉ、どうやら妖怪に近いらしい。
・・・妖怪?
夜中にまたガタガタいわせたり、話しかけられたらどーしよう!?
怖すぎる。
でも彼女は両手で包み込みながら、「ふふっ、可愛い!」って言ってたから悪いものではないな。
ここはひとまず、、、。
「あの、やんわり、ふんわり伝えてくれるかな?」
『・・・。』
名前を付けてほしいっぽい。
それからー、香炉なんだからお香を焚いてほしいとな?
ふむふむ。
そういえば、そうじが途中だった。
中を開けてみるとカチコチに固まったふるーい灰が。
彼女がかなり古い香炉だと言っていたけど、確かにこれは当分誰も手入れしてないなぁ。
Amazonで新しい香炉灰とコーン型のお香を発注。
「届くまで待ってね。名前はちょっと考えるわ。」
事の次第を旅行中の彼女にLINEする。
「名前を付けてほしいって。」
「やっぱり?」
「そうじはそこまでしなくていいって言ってるよ。」
「そうなん?真鍮製だから仏具を磨き上げるのも発注しようかと思っていたけど止めとく。」
彼女に発見された付喪神。
まさか付喪神と二人暮らしになるとはなぁ。
「これからよろしくね。」
