マニュアルは劣化します。
それがマニュアルの運命です。
作業手順書である限り、
また、
その内容がより詳細で精緻であればあるほど、
劣化は自然の帰結であり、
致し方ないことと言えるでしょう。
例えば、
何かの報告書を作る際に、
「元資料のこの部分の数字を
報告資料のここに転記する」
そんなマニュアルがあったとして、
その作業の手順ばかりが引き継がれていたとすると、
その元資料、
あるいは報告資料の体裁が変わってしまうとアウトです。
そもそもマニュアルとは何か。
何らかの目的、目標の達成や
何らかの成果を出すために、
その手順を具体的に記述したものと言えるでしょう。
そして、
それは条件付きであるはずです。
マニュアルが劣化するとは、
その条件を忘れてしまう、
あるいは変わってしまうためではないか。
作業者は誰なのか。
その作業者の知識レベルが違えば、
その時点でマニュアルは劣化します。
マニュアルに意味がないとは言いません。
しかし、
マニュアルそれ自体がもともと、
劣化するという性質を孕んでいます。
それを無視するわけにいかないし、
そんな前提を置いておかなければならないのは
確かでしょう。
そして、
こんな状況に対して何か解決策があるかというと、
そんな個別、具体な事象に対してなんて
持ち合わせていないのが正直なところだったりします。