■「ADAS(運転支援機能)」はどう変わる?
今回試乗した2台にはADAS(運転支援機能)のマイパイロットが装備されていた。
これは先行車との車間を維持しながら追従するACC(アダプティブクルーズコントロール)とセットで、車線内のセンター(中央維持)走行をアシストするLKA(レーンキープアシスト)機能。
先行車両がいない場合はACCでセットした速度を維持してLKAが中央維持をサポートする。ただし2台ともマイパイロットで設定できる最高速は115km/hだった。
そこでLKA(マイパイロット)オンとオフでの直進性を比較。今回横風が強かったこともありその結果は興味深いものとなった。
横風に弱かったeKスペースでも100km/h、115km/hでのマイパイロット走行では横風を受けても瞬間的な乱れは起こすがすぐに立て直ししっかり直進する。大型トラック追い越しでも同様。
eKクロススペースは安定性が高いのだがマイパイロットをオンでさらに安心だ。
■「室内騒音」はどう変わる?
室内騒音は、運転席と助手席の中間ポイントのダッシュボード上10cmの位置で、10秒間の平均値、最大値、最小値を測定。
かつて軽自動車のNAエンジンと言えば、高速道路を走るとワンワン唸って不快指数が高かったが、今回のテスト車はターボ、NAとも会話も困難なくできるレベル。
表の中で最大値となっているのは、路面のつなぎ目などを走行した時のものだ。
エンジンそのものの進化に加えて遮音材などによるものと思われる。
当然ながら速度を上げれば室内の騒音は大きくなるが、ともに合格点。軽自動車の進化を実感した。
■「燃費」はどう変わる?
軽自動車はコンパクトカーと遜色ない性能、快適性を持つようになったが、顕著に違うのが高速燃費だ。
テスト結果は下表のとおり。
今回NAは100km/h走行時が10,5km/Lに対し、120km/h走行時は8.2km/Lで、高速道路モード燃費に対する達成率はそれぞれ50%、39%となった。
いっぽうターボは絶対燃費、カタログ燃費に対する達成率ともNAを凌駕。これはターボパワーによる余裕だが、ともにこんなに燃費悪い? と感じるレベルの厳しい結果となった。
しかしカタログの高速燃費モードは平均速度56.7km/h(最高速度97.4km/h)の状態で測定していることを考えると、当然の結果だろう。いや、充分健闘していると言っていいだろう。
NAの場合、120km/hで走るにはほぼ全開にしなければいけないため、燃費の悪化を防ぐのは難しい。燃費を悪化させたくなければ、80~100km/hでの走行がオススメ。
最後になるが、軽自動車はガソリンタンク容量が小さいため、120km/h走行を延々と続けると、給油頻度は確実に増えると認識しておこう。