瀬戸口です。
高校生へのコミトレ授業を今年度から本格的に
行っています。
彼らにこんな質問をしてみました。
「情けは人の為ならず」とはどんな意味ですか?
あなたはどんな意味と理解していますか?
彼らの答えはこう。
*変に助けたら相手のためにならない
*情けをかけて甘やかしてはいけない
笑ったのが、でっかい字でこう書いた子が居た。
*お情け無用!
ほぼ、情けはかけてはいけないという意味との答え。
字面からすると、そう読める。が、日本語はそんなに
薄っぺらくないときている(笑)
ちゃんと学んでいないと字面通りの答えを出してしまう。
学んでいないのか、ちゃんと教えられていないのか?
私は後者だと思う。
もちろん、学ぶ姿勢にも問題があるのかもしれないが。
なぜ後者だと思うのか?と言うと、
この言葉に続く言葉を教えた時の反応が
「へぇ~~」という新鮮な驚きを含んでいたから。
知っている人も多いかと思うが、この言葉の後には
巡り巡って己が為という言葉が続く。
これで解るように、本来の意味は
他人にかけた情けは結局自分に戻ってくるとなる。
私はこうも教えられた。
してやった、やってやったと思うのではなく、自分にしているのだと
思うのだよと。
さらに、コミュニケーショントレーナーの観点から彼らに伝えたことは、
巡り巡ってと言うとおり、私たちは繋がって生きている。
目の前の人に行った行為から直接恩恵を受けるだけでなく、
繋がった(見ず知らずの)誰かからの恩恵を受けながら生きている
ということである。
何人にどこまで伝わったかは解らないが、真剣な眼差しで聴いて
くれた生徒がいたこと。
そして、その時は理解出来ないかもしれないけど、聴いたことは
聴いている。いつか「はっ!」と気づく瞬間がくる。
この言葉を勇気付けにしつつ、伝えることを続けようと思う。
なぜなら、彼らはこんな話しを求めていると思うから。
退屈そうな態度の中にも、意識を集中させて聴いているのが
解るから。
不器用な彼らはこんな話しを求めていると思うから。