映画「鈴木先生」を見て、感じたこと。 | 1960年代生まれの働き盛りのオヤジ達よ、立ち上がろう!

映画「鈴木先生」を見て、感じたこと。

映画「鈴木先生」LESSON11を、公開されて二日目に観てきました。

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ドラマ「鈴木先生」が、2年前の4月から始まって、ずっと観ていました。
これも、たまたまエンディング主題歌「僕が僕であるために」を歌うことになった馬場俊英さんの、ご縁で。

映画でも、ロッカトレンチと馬場さんの歌も使われていて、ホッとした感じもありました。


主演の、長谷川博己さんが、この映画が公開される前、テレビに出てに、去年、最低と最高を記録したドラマに出ていましたと、話していましたが、最低は、「鈴木先生」で、最高が「家政婦のミタ」でした。

ドラマ「鈴木先生」は、平均視聴率3%と言われ、「家政婦のミタ」は、最終回は、40%超でしたらかね。

でも、私は、圧倒的に「鈴木先生」が好きですし、軍配を上げます。


今回のテーマは、「生徒会選挙」を通じて、「選挙制度」という社会の縮図を問いかけること。
「鈴木先生」自体が、中学2年生の1クラスの生徒たちを通じて、社会問題を問いかけていた内容だったので、映画もその延長ではあったけれど、本当に深く、考えさせられる内容でした。


「選挙制度そのものを変えたい!」と会長に立候補した生徒、そしてその友人たちを通じて、選挙のあり方を論じていましたが、今の参議院選挙にも通ずる、芸能界やスポーツ選手など、人気者を立てて、人気取りをするような選挙が、本当に、世の中の役に立つのか?、みたいなことを問うているのです。


あとは、一票の重みを考えさせられることも。
本当に、誰に入れるのか?、真剣に考えているのか? その一票に責任を持っているのか? もし当選したら、その候補者の動向を追い続けられるのか? 等々、今の選挙制度に対するアンチテーゼ的な問いかけでもありました。


もう一つは、まじめに学校生活を歩んできた人たちが、引きこもりになったり、社会では、はじき出されたり、居場所がないことにも、突っ込んでいたのを見て、「筆字マーケティング」を主宰している西潟弘明さんのことが、頭をよぎりました。

2年ほど前に、セミナーに出席した時に、「居場所ビジネス」ということを話していたからです。
それぐらい、物を買ったり、サービスを受けたりする人たちであっても、自分の居心地の良い場所を求め、彷徨っているということなのです。


映画を観た夜に、飲んでいた時に話していたのですが、こうやって飲んでいるのも、居場所を求めていると言うことですし、私がいくつかに属しているグループも、正にそうですし、家庭も、職場もそうなんだと言うことだと思います。

人は、一人では生きていけないと言いますが、本当にそうです。
何かを食べるにしても、一人で食べることは出来ますが、その食材や、牛どん屋にしても、定食にしても、物やサービスなどは、誰かの手を通じて、提供されているからなのです。

一人で生きていると勘違いしている方々もいますが、それは、孤独だと言うことだと思います。
まぁ、最近は、孤独死という問題もあるので、本当は、そういう方でも、居場所が欲しいんだということなのだと思います。

また、居場所を求めると言うことは、自分の存在を認めて欲しい、ということだとも思います。
「人って、自分の存在価値が認められてこそ、安心できたり、幸せを感じる」からだと思います。


映画では、中学校がある地域で、不審者が出没する事件がきっかけで、それまで公園で、タバコを吸うという居場所があったのを奪わたり、不審者を追い出す行為が行われた結果、公園にいた、引きこもりの一人が、家庭内暴力を起こし、その友人だった、もう一人が、母校で事件を起こしてしまったのです。

学校では、まじめに生きてきた自分たちが、引きこもったり、社会に馴染めなかったりしたのに、非行に走ったり、不良ぽかった生徒たちが、社会で成功していたりするのは、先生の指導に問題があったからだと、訴えたのです。


確かに、現代では、何の問題もなく、受験にうち勝った人たちが、順風満帆に見える部分もあるけど、エリートたちは、打たれ弱い部分もあり、一度つまずくと、どうしたら良いのか見えなくなり、うつになったり、引きこもったりしている。

が、逆に、問題児だった生徒の方が、小さい時から、色々なことで揉まれているから、強かったりもするし、社会に順応し、成長していることも、よくあること。

そんなことを問うているのか、正に、家庭と学校の教育、社会という難しい線引きにも、アンチテーゼを問いかけている内容だと思います。

本当に、深い、深い内容だと思えました。

ドラマ「鈴木先生」を観ていなくとも、ドラマ終了後に、活躍している人たちもいるので、面白くもあり、自分の置かれた環境で、色々なことを考えることが作品だと思えました。