【コラム】2匹ぐらしREAL-ぬきあしさしあしの回 | 【4コマ】恋愛カウンセラー発!2匹ぐらし【コラム】

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その32のタイトルは「ぬきあしさしあし」でした。
忍法、忍び足失敗の巻、ニンニン阿部です。

2匹ぐらし-その32-4

気を使ってニンニンしているわけですが、
逆の立場で考えるとかなり怪しいですよね。
「ぎゃー!」とか驚かれなくて、本当に良かったです。

なぜ忍者にならなくてはいけないのかというと、
罪悪感という感情があるからなんですね。

「起こしてしまっては、申し訳ござらん」

そう、思っているわけなんです。

以前、ゆうかちんと2人でTVを観ているとき、
ダウンダウンの松本さんがこんな話をしていました。

「俺な、夜中トイレ行くやろ。
 そん時に水流せへんねん。

 うるさくしちゃ悪い思うてな。ダメやねん。」

流さなダメやろ!(笑)
みたいなノリだったと思うんですが
それを観ていた僕は

「や~、これ分かるなあ。分かるよ、松ちゃん!
 優しさだよねぇ!!」

と、1人その話に共感していたところ、
ゆうかちんに突っ込まれました。

「え、なんで?それは気を使いすぎなんじゃないの?
 トイレは流そうよ、汚いよ。」

と、至極真っ当なご意見を頂きました。
夜中のトイレ、みなさんは流せますでしょうか。

その時初めて「え、おかしいのかな?」と思った僕は、
少し過去を振り返ってみることにしたんです。

…あれ、いつからこんなことやってるんだろう?

そうして思い出して行くと、
どうやら母との関係にルーツがあるようでした。

* * * * * * *

僕の母はむかし、ホステスの仕事をしていました。
どうやらそのことに後ろめたさがあったようで、
幼い僕には完全に隠し通していました。

おかげで僕は中学生になるまで
「母は夜に仕事をしている」という事実しか知らず、
知った後でも「あ、そうなんだ?」ぐらいでした。

ですから夜に仕事をしていた母は、
当時、朝方~昼間は寝ていることが多かったのです。

プライドが高く勝ち気な母なのですが、
当時、家の中ではよくキレていたのを覚えています。
物は投げるは、ドアは思いっきり締めるは…
暴力までいかないのですが、ヒステリックな母でした。

幼い頃の僕はそれが怖くて仕方がなかったのですが、
今思うと母にはしんどいこと、
たくさんあったんだろうなぁと思います。

世間になめられるまい、
と必死で頑張っていたんだと思います。

そうして父に教えられるのです。

「お母さんは夜にお仕事してるから、
 お昼は疲れて眠るんだ。

 だからなるべく静かに休ませてあげてね。」

僕が人が寝てる時に気を使いすぎてしまうのは、
どうやらこんなところにルーツがありそうです。

* * * * * * *

この話をゆうかちんとするまで僕は、
ベッドに戻れないことが何度かありました。
その18-1匹の夜の回 より)

起こしちゃ悪い

そう思うと、
後からベッドに入ることができなかったのです。

まるで帰る場所をなくしてしまった犬のように、
そんな時は居間で転がってたりしました。

「なんでベッドで寝ないの?
 ゆうかちんのこと嫌いやの?」

「や、起こしちゃ悪いと思うからさぁ」

などというやり取りをしていたこともあります。
典型的な誤解のパターンです。

いまではゆうかちんの

「ベッド、後から入って来ていいよ。
 ゆうかちんは怒らんよ。

 居間で寝られる方が身体悪くしそうでイヤや。」

という言葉とともに、
夜中に忍者になっているわけです。

無意識的に強い罪悪感というのは、
なかなか自分で許していくことができません。
自分以外の人に許可を出してもらうことで、
次第に自分でも許していけるようになったりします。

なかなかなくならない罪悪感、
誰かの手を借りてみるのもオススメでござるよ。
ニンニン。

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