ほかの人はみんな仲間であり、自分はそこにいていいんだ、という感覚をもてるようになるために、以下の3つのことが必要になるとしています。
- ありのままの自分を受け入れること
- ほかの人を信じること
- だれかの役に立つこと
1つ目は、ありのままの自分を受け入れるということです。
これは、デキる自分もできない自分も、まるごと受け入れるということです。たとえば、100点ではなく60点の自分であったとしても、60点の自分として受け入れます。
そして、「100点に近づくためにはどうしたらいいか」と考えることです。もしも「自分には価値がある」と実感することができたなら、その人はありのままの自分を受け入れることができるとしています。
2つ目は、ほかの人を信じるということです。
ここでは、「他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと」(p.231)を目指しています。なんの条件もつけずにほかの人を信頼することは、簡単ではないですが、わたしたちがほかの人を信頼し続けると、相手も心を開いてくれます。
「信頼することを怖れていたら、結局は誰とも深い関係を築くことができないのです。」(p.235)
裏切られるのは怖いかもしれません。しかし裏切るかどうかは、あくまでのほかの人の課題です。「あなたはただ『わたしがどうするか』だけを考えればいいのです。」(p.233)
3つ目は、だれかの役に立つということです。
あなたにも、これまでに、ほかの人に親切にしたり喜ばれるようなことをした経験があると思います。そのとき、どんな気持ちがしましたか? うれしい気持ちや幸せな気持ちを感じたかもしれませんね。
アドラー心理学では、わたしたちはだれかの役に立っている、みんなに必要とされていると思えたときにだけ、自分の価値を実感することができると考えています。もちろん、自分を捨ててまで、だれかに尽くすことを求めているのではありません。あくまでも、自分の価値を実感するためのものです。
そして、自分はだれかの役に立っていると自分自身が実感したとき、幸せを感じるとしています。そのため、幸せになりたかったら、いまからだれかの役に立つことから始めればいいというわけです。
以上の3つは、ひとつとして欠かすことのできないものです。
これまでのアドラー心理学の考え方を実践することは、簡単ではないかもしれません。しかしアドラーは、いろいろと言い訳をつくって、いまやるべきことをしないのを「人生のウソ」としています。
わたしたちはいつでも変わることができます。どう生きるかは自分で決めることができます。あとは一歩を踏み出す勇気を持ちえるかどうかですね。
そして、『嫌われる勇気』では、すべての人が幸せを感じるために、いま、ここから勇気を持って一歩を踏み出してもいいんだよと背中を押してくれています。
https://biz-shinri.com/courage-to-be-disliked-7567
『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』
岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著)
https://biz-shinri.com/courage-to-be-disliked-7567
