型紙レッスン 身幅を出したいとき | didit sewing ~横浜・日吉の初心者向け洋裁アトリエ

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先日のレッスンで生徒さんから質問があったことをシェアしますね。

「襟ぐりがあいちゃうんだけど、どうしたらいいでしょう?」

襟ぐりがあいてしまうのなら、型紙補正で襟ぐりを小さくすればいいのですが、

そういえば、同じ質問を以前他の方からもお受けしたことを思い出しました。

そして、今回質問があった彼女と以前質問された彼女には、多くの共通点がありました。


ちょっと今日は探偵になった気分で「襟ぐりがあいちゃう問題」の原因を推理してみようと思います。


お二人の共通点

★大きめサイズであること
★襟ぐりがあいちゃうという服がご自分で縫った服であること
★洋裁経験が豊富であること


そして、以前の彼女は、こんなことも言っていました。


「市販の服はサイズが合わないので、型紙も自己流で補正しちゃう。」


自己流で補正?



それだ!!


今回の彼女の型紙はどうしたかは詳しくは聞いていないのですが、

自己流で補正がどういうことか、ちょっと説明します。




型紙が小さいので、「大きくしたい」んですよね?

どこを?


本当はここが大事なのに、大抵皆さん、

「身幅を」と。


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これ、前身頃の型紙。


じゃー、身幅を大きくしましょう。



洋裁本やネットには、「身幅の出し方」として

こんなやり方が紹介されています。


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縦に一本、線を引いて、まっすぐ切り開く。
肩のラインを自然な線に引き直す。

こういう補正のやり方、よくみかけます。

ま、これもアリかと。

ただ、このやり方だと、





身幅は大きくなるけど、
肩幅も一緒に大きくなります。
襟ぐりとアームホールはそのままです。





本やネットでこのやり方が多く紹介されているのは、襟ぐりとアームホールという、カーブ部分をいじらなくてよいから。

襟ぐりをいじると、襟や見返しまで直さないといけないし、

アームホールをいじると、袖山の型紙もなおさないといけません。

それを説明するのも大変ですし、パターンの基礎知識がないと、袖山の型紙はちょっと難しい。

なので、一番簡単なこのやり方が紹介されているわけです。



(文字の大きさを変えたり、色をつけたりが出来るようになりました(≧∇≦)


じゃー次。


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前中心で身幅を出す場合。

このやり方だと、


身幅は大きくなりますが、
襟ぐりも大きくなってしまいます。
アームホールはそのままです
肩幅もそのままです。



もしかして、襟ぐりがあいちゃう問題の原因、これかな、と。

身幅の補正を前中心で出したので、襟ぐりも大きくなったことが原因では?

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あと、脇で身幅を出す場合。

これだと、

身幅は大きくなったけど、
アームホールも大きくなりました。
(つまり、袖山の型紙も直さないといけません)
肩幅と襟ぐりはそのままです。





型紙の補正って、本当は、肩幅も、身幅もアームホールも襟ぐりも全部トータルで考えなきゃいけないのですが、ついつい身幅だけに意識がいっちゃうんですよね。

結果、身幅は大きくしたけど、襟ぐりがあいちゃうとか、アームホールはきついままとか、
色んな不具合がでてくる。


…ってことが原因じゃないかなー?って
勝手に推理してみました。



じゃーどうしたら?ってのは、また長くなるので、今日はこのへんで。