FX・日経平均・Gold 等週間予想(2024.9.29):石破ショックが示す将来の不安 | 為替・株式・金利・その他市場予測のブログ【Trading DOC】

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金融市場週間予想(9/30-10/4)

石破ショックが示す将来の不安

2024年9月29日現在における9月30日から10月4日までのドル円相場の週間収束ポイントは141円78銭となっています。

この予想は過去200週間の為替や金利その他17市場の金融商品を基に統計手法による分析を行い計算した結果によるものです。

週末(27日)の米国株式市場はまちまちでした。S&P500種株価指数は下落し、前日比0.13%安の5,738.17となりました。ダウ工業株30種平均は続伸し、0.33%高の42,313ドル、ナスダック総合指数は0.39%下落しました。ドル円は142円26銭で終了しました。

 

今週の収束ポイント(≒利食い目標値)は以下の通りです。


ドル円141円78銭  ユーロ円158円08銭   豪ドル円95円56銭  日経平均37,418円  NYダウ41,371ドル 日本国債(10年)0.83% GOLD 2,548ドル 

 

ドル円は自民党総裁選で石破茂元幹事長が選出されたことに反応し、146円60銭から一気に142円台まで下落し、142円20銭近辺で終了しました。また日経平均先物も石破総裁選出報道により一気に1000円程度下落し、反転することなく2422円下落して終了しました。週明けの日経平均は2000円程度下落して始まるものと思われます。

 

市場は、第1回目の投票結果発表時点で安倍元首相の政策を引き継ぐ高市早苗氏が石破氏をリードし、日本初の女性総理誕生を確信してドル円も日経平均も大きく上昇していました。しかし2回目の決選投票で、市場の予想に反して石破氏が逆転勝利となったことで為替、株式市場が激しく反応したものと思われます。石破氏勝利時点のテレビの映像からは、「おめでとう」と多くの議員に心から祝福される雰囲気が全く感じられなかったのは私だけでしょうか?逆に様々なしがらみに縛られた議員のやるせない感情が表れていて「自民党の終わりの始まり」のような暗い雰囲気が滲み出ていました。

 

現時点において、金融所得課税強化、法人税増税、緊縮財政推進といった石破氏の政策路線は民主党政権時代に日経平均が7000円まで下落した株式市場の悪夢を思い起こさせるものであり、石破氏の具体的な政策が発表されるまでは、ダラダラとした調整局面が続くものと思われます。

 

石破氏は、現在の市場急変を受けて首相就任当初は増税路線的な発言を控えるものと思われますが、石破氏の本音が垣間見えるたびに円高株安の連鎖が訪れる可能性も否定できず、結局大きな上昇は期待できないのではないか、と思われます。

 

世界の金融市場に資金を提供する円キャリー取引は石破政権の誕生により完全否定されることになり、海外の株式市場に対する影響も念頭に置く必要があります。

 

来週は、石破新総裁の組閣案や、いつ解散するのか、といった戦略が垣間見えてくることに加え、米国の雇用統計等の重要指標もあり、そのたびに市場が変動するものと思われます。特に円高、株安の方向には大きく動くことが想定されますので注意が必要です。

 

以上の相場予想はあくまでも統計分析に基づく安定収束モデルにより推計するものですので、この予想に基づいた投資の結果に対しては一切の責任を負うものではありません