【Neuf Les Mille et Une Nuits=ヌフ レ ミレ ユンヌ ニュイ =ニュー 千夜一夜物語 No.833】

 

《松皮煎餅》表面のつぶつぶはケシの実です!

 

此れは此れはようこそお越し下されました!

手前は浅草は御籾倉に店を構えます〔赤札付き〕の結城屋 滉衛門と申します!

江戸時代の変わった職業の第73位(貸本屋)の続きです!

 

女子衆のお梅が、おしぼりと煎茶と菓子を運んで来ました!

菓子は、日本橋照降町に御座います翁屋の『松皮煎餅』でした!

 

翁屋は、1771年(明和6年)創業で、「きぬの夕月」で有名でした!

後世の話になりますが、

長塚 節が根岸の里の正岡 子規を訪ねた際、手土産に選んだのが「松皮煎餅」でした!

 

《妹がきる裳のしもつまの翁屋の翁さびすも松皮煎餅》

《衣手の常陸の国のしもつまの菓子うる家のせんべいぞこれ》

 

「皐月に相応しい日和になりまして宜しゅう御座いました!番頭の宗助と申します!」

 

「陽気に誘われ出掛ける気になりました!」

 

「五つにお成りの若子様と七つの姫様ですと、ごく普通に御伽草子で宜しいでしょうか?」

 

「宗助とやら、何ぞ御勧めが御座いますか?」