ヘビと神社の記憶 | カフェバー|credo|下高井戸駅1分

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バータイム店主による日々雑感


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 ふらりと神社に立ち寄ることがよくある。ぼくが行くのは「世田谷八幡宮」と「小網神社」の2つ。いずれも仕事でよく通りかかる生活動線上にある神社である。急ぎの用事がなかったり、天気が良かったりすると、つい寄ってしまうクセがついてしまった。

 

 心配していることや不安に思っていることがあると、それらがすっきり解消されることを願ったりするが、こうも毎週毎週行っていると、いちいち願かけするのが面倒になってしまった。最近はなにも思わずに、ただ手を合わせるだけ。さい銭はいつも100円。

 

 小網神社は、いまでも店の定休日に通っている以前勤めていた会社の近くにある。人形町と日本橋の中間あたり、オフィスビルの間にひょっこりあらわれる。その会社の新人社員だった約20年前、大きな仕事がうまくいくようにとお願いしに行ったのがツキアイのはじまりだ。ここ数年はパワースポット的な人気を集めていて、小さな神社だけど、平日の昼間でも結構な数の人がいる。

 

 世田谷八幡宮は、現在の店や自宅の比較的近くにある。店で提供する酒、食品、消耗品などの買い出しの際、バイクでよく通りかかるので、しばしば立ち寄っている。

 

 住宅地にあるので小網神社とは違い、大きくてひっそりしている。平日には広い境内に自分以外に人が見あたらないこともある。この時のしんとした空気が心地いい。

 

 このあいだ、そこの静かな参道を歩いていると、ずっと思い出すことのなかった昔の記憶がよみがえってきたので不思議な気分だった。

 

 小学生のころ、この「八幡様」へ遊びに来た時の記憶だ。自転車が乗れるようになったのがうれしくてあちこちに遊びに行っていたころだったから、7、8歳だろう。近所か学校の友だちとちょっとした遠出気分でここまで来たのだった。

 

 子どもなりに、今で言う「アウェイ感」を覚えたから、そこを本拠としている知らない男の子たちの様子を気にしながら、境内をめぐってみた。

 

 すると、大きな木のあたりで、何人かが固まってざわざわしているのが見えた。その輪にそーっと近づいてのぞいてみると、真ん中にいる男の子の腕にヘビが巻きついているではないか。

 

 頭をぎゅっとつかまえられたヘビの胴体が手首からひじのあたりまできれいにぐるぐる巻きついていた。生きているのか死んでいるのかは分からない。もっとも、ぼくらがヘビを見たのはそれが初めてだったので、そんなことは関係なかった。でも、やっぱり生きていてなにかの拍子で腕から逃げ出し、しゅるしゅるしゅるとこちらに向かってくるかもしれないと想像すると、自然とじりじり後ずさっていた。

 

 ヘビを巻きつけていた男の子はぼくらより何歳が年上で体が大きかった。少し赤くなった顔で「どうだ、みたか」という表情をしていた。家に帰ってから、8歳上の長兄にこのことを話すと「アオダイショウだな」と言った。初めて聞いた「アオダイショウ」という名前が、またおそろしかった。

 

 ヘビの太さは掃除機のホースぐらいあったように思っていたが、それはあとから付け加えられたニセの記憶だろう。ヘビを初めて見て、しかもそれが自分とそう歳の変わらない男の子の腕に巻きついていたという衝撃的な光景が、再び思い出した記憶を誇張させたのだと思う。

 

 ずっと思い出すことのなかった40年近く前のことが、同じ神社を歩いていて、ふいによみがえってきたのは、お知らせ的ななにかだろうか。ヘビと神社、という取り合わせも怪しげな「おはなし」のようである。

 

 自分に都合よく開運方面にとらえて、宝くじでも買おうかと思ったけど、なんとなく止めておいた。

 

2018年5月8日
バータイム店主

 

【お知らせ】

5月10日より営業時間を下記の通り、変更します。

ランチ&カフェ 11時30分~16時

バータイム   19時~25時(ラストオーダー)

 

 

 

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