秀吉側からの新たな人質として岡崎にやってきた、秀吉の母・なか様。




演じるのは高畑淳子さん。
未だに『舞いあがれ!』の祥子ばんばのイメージが染み付きますが、奇しくも今回も老婆役。
その延長として見ることが出来そうです(^-^)。






その登場シーンでは、出迎えた大久保忠世には目もくれず、奥にいた井伊直政に見とれた様子…(^_^;)。
なかなかの面食いのようですね(笑)。




そしてついに秀吉との対面の時を迎えた家康…。
その前夜に宿として案内されたのは秀吉の弟・秀長の屋敷…。




しかし、翌日に会うという段取りだったはずが、その夜のうちに家康の前に現れた秀吉!




『よう来てくれたのう…。』

その直後に号泣する秀吉ですが、これぞまさに『猿芝居』…。




それは既に家康も見抜いており、
『左様な芝居は…なしにしましょう…。』





そして待たせていた踊り子を招き入れて、ド派手に家康たちをもてなす秀吉…。




人たらしとして知られる秀吉は、家康の家臣たちにも次々と声をかけてコミュニケーションを計ります。

このような手を使い、あわよくば自分の家臣に引き入れてしまうのが彼の常套手段でした。




家康側からは次男の於義伊が、秀吉側からは妹の朝日様、母親のなか様がそれぞれ人質として送られていることから、

『おめぇさんとわしはもはやひとつの家だわ!
すなわち!
おめぇさんの家臣はわしの家臣も同然じゃ!』

やけにハイテンションな秀吉ですが、家康は冷静にその様子を静観していました…。



騒ぎ疲れて眠りにつく秀吉の傍らで、彼の妻・寧々と秀長から秀吉の真の思いを聞かされる家康…。




寧々によれば、秀吉が長年多くの人間を見てきた中で、信用できると思ったのは2人だけ…信長と家康だというのです…。




『だから兄は…徳川殿が来てくださって、心の底から嬉しかったのでございます…。
天下一統したいという思いは兄も同じ…。
どうか…末長く支えてやってくだされ…。』



『どこか得体の知れぬ御人と思っていた殿下も…、
腹を割って話してみれば、我らと同じ…。
少し…安堵致しました…。

秀長殿…北政所様…よいお身内を…お持ちでございますな…。』





そして家康は寝ている秀吉に近づき、
『起きておいででござろう…?』




『かなわんのう…。
おめぇさんには…。』

『この家康…。
殿下を支えると決め申した…。
もう殿下に陣羽織は着させぬ所存…。』

それはつまり秀吉自身を戦場には行かせず、その役目を全て自分が引き受けるという意思表示でした。



『陣羽織…。
ええな!
明日、皆の前でそれやってちょうよ!』




そして翌日の大阪城、ついに大勢の前での関白秀吉との対面の時を迎えた家康…。




『徳川三河守家康…、
関白殿下の下…天下一統のため、励みまする…。





尽きましては!
殿下の陣羽織を…頂戴したく存じまする!

この家康がいるからには!
二度と!
殿下に陣羽織は着させませぬ!』




『聞いたか!皆!
この家康は、余を2度と戦場に行かせぬと申しておる!



あっぱれ!
あっぱれ!
武士の鑑である!』




芝居事を終えた秀吉は、早速家康にミッションを与えます。

未だに自分に従わぬ大名の中で、東国に潜む曲者であるあの真田一族を手懐けよというものでした。



一方その頃、人質として岡崎に留め置かれていた秀吉の母・なか様ですが、
秀吉と家康の対面が無事に済んだことで、大阪に戻れることになったものの、何やら浮かない様子…。



『わしは(秀吉の息子で)幸せなんかのう…。
外を出歩くことも許されん…。
大きな城の隅っこに小さな畑あてがってまって…菜っぱや大根こさえて…、
こんな時だけ人質に差し出される…。
これが幸せなんかのう…。』


元はと言えば、名もなき百姓として生まれた秀吉。
それが出世に出世を重ねてやがては天下人にまでなったわけですが、突然の生活の変化にその家族も戸惑いを隠せません…。
巨万の富を手に入れたとはいえ、なか様にはなか様なりの悩みがあったのですね…(>_<)。



そして、いずれ家康と運命を二分するこの男との初対面の時がついにやってきました…。

ある夜、秀長たちと場内を歩いていた家康は夜空を眺めているひとりの男に遭遇…。

星を見ているというその男は、当時では珍しい『星座』の話をし始めます。





家康が『面白い』と言うと、男は、機嫌が良くなったように今度は世界地図を広げ、

『古い考えに凝り固まっていては、物の真の姿は掴めませぬ!
政もまた!
新たなるやり方!
新たなる考え方が!
必要と存じます!』




『確かに…その通りじゃ。』




『気が合いそうですな…。』





やがて男は、目の前にいるのが徳川"中納言"家康であることが分かると、

『これはご無礼を!
石田"治部少輔"三成にございます!』

やがて家康と天下分け目の合戦を戦うことになる石田三成…。
ややいい雰囲気での初対面となったこのふたり…この後如何にして対立する流れとなるのでしょうか…?



そして…人質としての役目を終えて岡崎から大阪へと帰ることになったなか様ですが…、






『ありゃあわしの息子なんかのう…。
わしはあれのことを何も知らん…。
わしは貧しい百姓で…あれに躾など何もしとらん…。
10で家を飛び出し…何年かぶりにひょっと帰ってきたと思ったら…織田様の足軽大将になっておった…。
それからはあっちゅう間に出世して…今は…天下人…。

ありゃあなにもんじゃ…
わしゃあ何を産んだんじゃ…。
とんでもないバケモンを産んでまったみたいで、おっかねぇ…。

誰かが首根っこ抑えねぇと…えれぇことになるんでねぇかのぉ…。

そう徳川殿にお伝えしてちょお…。』


他の大河ドラマでもなか様が息子・秀吉について悩むシーンがありましたが、日に日にでかくなっていく息子に戸惑いと恐怖をおぼえていたことでしょうね…。






そして、秀吉の太閤検地の一環として浜松からの領地替えをすることになった家康…。




城下町の民たちに挨拶に出向いた際、仕切りに会うのを拒んでいたのは、あの石入り餅の老婆でした…。



そしてその老婆の傍らにいた民から、決して触れてはいけないはずのあの禁断の話題が!

武田信玄との三方ヶ原の戦いの際に敗走した家康が馬上で失禁したというあの話題です(  ̄□ ̄;;)!!

ジャニーズのマツジュンなだけあって、事務所NGが出たと思われ、このシーンは実際の三方ヶ原の戦いの時はカットされていましたが、ここでまさかの復刻!



しかし家康は、もはや済んだことと言わんばかりに、

『よいよい。
あの時わしが情けない姿をさらしたのは紛れもないこと…。
存分に語り継いで、わしを笑うがよい…。』

己の恥ずべき話題にも終始笑顔で対応した家康…。

長きにわたる浜松での日々が家康を人間としてさらに成長させていました…。






先日、ご当地ツアーでこの浜松の地を訪れましたが、家康公に対する地元の人の愛を深く感じました。
当初は今川から離反した裏切り者として歓迎されなかった家康公ですが、徐々に信頼を掴んだことで地元を代表するヒーローとなったことが、現在までに繋がっているということですね。





家康が浜松から移り住んだのは、かつて青春時代を過ごした今川館跡地に建てられた駿府城でした。

奇しくも僕が静岡で廻ったコースと同じになりました(笑)。






そして、駿府に移り住んで間もなく、家康の前に現れたのは、あの真田昌幸とその長男信幸でした…。




相変わらず北条の領地である沼田に居座ったまま立ち退こうとしない真田家に家康は、改めてそれを迫りますが、
昌幸は話を焦らし続けるなどして、話し合いは平行線を辿ったままでした…。

沼田は自分たちが切り取って手に入れた土地である故、介入される筋合いはないというのが真田側の言い分でした。




そういった中で口を開いたのは本多正信…。

『真~田~殿~。
貴殿は徳川の与力であろう?
ならば徳川には従わなければならぬ…!
沼田を明け渡しては頂けませぬか?』



『出~来~ま~せ~ぬ!
与力であっても所領を明け渡す道義がございませぬ!』




『これは関白殿下のお指図でもあります。
よもや関白殿下に逆らうおつもりではありますまいな?』




『たやすく関白の名にすがらぬ方がよろしいかと。
格が落ちまするぞ。』




そこで家康は新たなる譲歩案を提案します。

『では…代わりの領地を与える…それでどうじゃ?』



『有り体に申せば…、
我らは…徳川殿を信用出来ぬということ…。』

『ならば…何を望む…?』




『如何でございましょう…?
この者(信幸)の妻に、徳川殿の姫君を頂きたい…。』




家康には現在年頃の実娘がいないとなると、

ならば…御重臣の姫君をまずは徳川殿の養女にすることでも…かまいませぬが…?』





一足早くネタばらしをしますが、この後、この真田信幸のもとに輿入れすることになるのが、本多忠勝の娘であるこの稲…後の小松姫です。




於愛のもとに預けられてはいますが、なかなかのやんちゃな性格で於愛も手を焼いている様子ではありました。

この稲の存在が、今後の徳川と真田の運命を大きく分けることにもなるのです…。



そして次回、稲の輿入れを巡って徳川家で内紛勃発!



そして久しぶりの登場の元武田家のスパイ・千代!
今はいったい何を?!



そして於愛の方様の身に何やら不気味な動きが…?!

緊張の1話となりそうです(>_<)。