浅井・朝倉軍の挟み撃ちを事前に察知したことで兵を退いた信長・家康軍。

追ってくる敵を最後尾で食い止める殿(しんがり)の任を木下藤吉郎と共に務めあげた家康は、無事に京へと戻ることが出来ました。




しかし、バカ殿義昭は新たな朝敵とみなした浅井長政を直ぐ様討てという指示を信長軍に送っており、家康にもその参戦命令が出されます…。




家康が長いこと国を留守にするのは…と渋ると信長は、

『来るかこぬかはお主次第じゃが…よぉく考えよ…。
乱世を終わらせるのは…誰じゃ…?』





そして信長は、家康に何かを差し出します…。

家康がそれを開けると中身はあのコンフェイト…。

金ヶ崎の戦いにおいて、浅井長政の裏切りを真っ先に進言し、殿まで務めあげた家康に対する褒美ということでしょうか…?



岡崎に一時帰郷した家康は早速そのコンフェイトを信康、亀姫、五徳姫、そして瀬名にお土産としてプレゼント。




そのあまりの美味に皆が感動する中、五徳姫は、

『コンフェイトを持っているのは父上(信長)だけかと思いました。
父上(家康)もなかなかやりますな。』

と家康を褒め称えていましたが、そのコンフェイトが実は信長から授かったモノであることを気付いているような視線でした(^_^;)。




岡崎での束の間の休息を楽しんだ家康は、直ぐ様信長と北近江で合流。
浅井長政との戦に向けて姉川に陣を張っていました。




その軍議の席で家康は信長から非情な指示を受けます。

遠江の拠点を見附城を考えていた家康でしたが、それを曳馬城にするように指示され、『曳馬』という名前は縁起が悪いとして改名を命じられます。
さらには、家康にその曳馬城に移るように命じ、留守となる岡崎城はなんとまだ6歳の信康に任せろと言うのです。




金ヶ崎の時に続いての信長の自分に対する横暴な態度と理不尽な要求…またしても家康の信長に対する不信感は増大していきました…。



そしてこの戦の先陣を家康に命じた信長…。
野球でいえば1番バッター、切り込み隊長の役割ですが、明らかに自分に対して最近反抗的になってきている家康にこの大役を任せた信長の意図とは…?



そして小谷城の浅井長政は…、

妻であるお市様に対して、

『ここの見張りは解いた…。
織田家に戻りたければ…そうせよ…。
達者でな…。』




夫である自分と兄である信長との間で葛藤するお市様を戦に巻き込みたくない、お市様だけは助けたいという彼らしい優しさではありますが、
果たしてお市様が出した応えは…?




そして長政は、使いの者に家康宛にある密書を送り届けていました…。




そしてそれを受け取った家康…その内容は…、

『信長に義はない。
信長の狙いは天下を簒奪し、
日の本を我がものにすること。
信長の世にしてはならぬ。
共に信長を討ち取らん。』

家康に寝返りを促す内容でした…。




家康が躊躇っているうちに浅井・朝倉連合軍が姉川の対岸まで迫ってきていました。
時は1570年6月28日のことでした…。



その長政からの密書を見て家康の下した結論はなんと…、

『わしは…浅井長政に付く…。
織田信長を討つ…!』

ついに理不尽極まりない横暴な信長に見切りをつける決心をする家康…。






家臣たちの間でも賛否両論が真っ二つに分かれますが、信長本軍と浅井軍が衝突する間に家康軍が朝倉と組んで背後をつけば、今なら確実に信長を討てます。




『左衛門(忠次)…浅井の言う通り…信長に義はないんじゃ…。』




『義…?
義とはなんでごさる?
私にはさっぱり分かりませぬ…。
殿は本当に分かっておいでなのか…?

義なんてものは綺麗事!
屁理屈に過ぎませぬ!

これは浅井の策略!
乗ってはいけませぬ!』

そう…これは寝返りを誘い込んだと見せかけて逆に襲いかかってくる騙し討ちかもしれないのです。




『あのお方は立派なお方じゃ!
人を罠に嵌めたりはせぬ!』





家康たちが迷っているうちに浅井・朝倉軍が川を渡りこちらに向かい始めました…。



信長のいる本陣でホラ貝が鳴らされ、先陣の家康に攻めかかれという合図ですが、まだ決断できない家康…。




そうこうしていると、突如として家康の陣に鉄砲が放たれます!
しかも放っているのは信長の本陣(  ̄□ ̄;;)!!




尻を叩いているのかと思いきや、鉄砲の弾は絶え間なく飛んできて、しかもそのうちの1発が家康の陣を直撃!



『今の1発でわしは死んでおったかもしれぬぞ!
そんな奴を信じよと申すか!』

忠次に詰め寄る家康ですが、彼は何も応えようとしません…。





『今もあやつはわしを
試しておるんじゃ!
裏切れるものなら裏切って
みよと!
バカにしおって!

お前にこき使われるのは
もうたくさんじゃ!』



するとさっきまで家康を諌めていた忠次は急に冷静になり、

『では…織田軍に攻めかかりますか?
それならそうと指示をお与えください…。』





すると今度は石川数正が…、

『今なら信長を倒せます。
しかし倒した後どうするのか?
信長亡き後、天下は…将軍は、三河は、美濃は、遠江は、武田との仲をどうするのか…?』




『まぁ…おそらく…あの桶狭間の後の
ぐっちゃぐっちゃに逆戻じゃのう…。』




『殿…あのぐっちゃぐっちゃをもう一度やって生き延びられるとお思いですか?』





思いを越せば、かつては日の本中から戦国最強と恐れられた駿河の今川義元。
当時は天下取り候補ナンバーワンと言われましたが、その今川義元が桶狭間で信長に討たれてからというもの、日の本を中が乱れ、影響は広範囲に及び、家康もその動乱に巻き込まれました。




今まさに新しい日の本のリーダーになろうとしている信長がいなくなれば、今川義元がいなくなった時の比ではありません。
もしそうなれば今川義元の死の直後以上の
ぐっちゃぐっちゃになるのは必至です。

現段階で信長以外にあのバカ殿義昭をコントロールできる戦国大名はいませんし、天下はさらに乱れることになります。




浅井長政の掲げる『義』の精神は確かに素晴らしいですが、
この戦国の世で生き抜くためには義だけではどうにもならないのが現実です。




家康にとっては到底納得できることではなかったかもしれませんが、日の本のことを考えた時、現時点では信長に従うしか生き残る道はないのです…。



『敵は…浅井・朝倉!!』

厳しい現実に引き戻され、苦虫噛み潰したくなるような思いになりながらも、家康はようやく浅井朝倉軍に向けての出陣命令を下すのでした…。




先陣の家康が出陣したことで信長の本体も動き出してついに姉川の戦いが開戦。



結果は織田・徳川軍の圧勝。





しかし、肝心の浅井長政を取り逃がしてしまい、咎めを受ける家康…。





明智光秀から、出陣が遅れた理由を問われ、浅井から根回しの誘いがあったなどとは口が裂けても言えない家康たちは、
『浅井の動きを探っていた』と言うに留まりました…。




家康の首根っこを締め上げた後、耳にかじりつく信長…( ; ゚Д゚)。




信長様…あなたの後世はもしやマイク・タイソンですか…(^_^;)?




『これからは判断を間違えるなよ…白兎…。』




またしても辱しめを受けた家康ですが、乱世を終わらせるためには耐えるしかありません…。



一方、敗戦しながらもなんとか逃げ延びて小谷城へと戻ってきた長政…。

しかし、信長のもとへ帰ったかに思われたお市様はまだ小谷に留まっていました…。





『兄は1度裏切った者を決して許しませぬ…。
こうなった上は…覚悟を決めました…。

兄を…織田信長を…何としても討ち取りなされ…。』

不本意ながらも信長に仕え続ける道を選んだ家康とは違い、夫・長政を信じ、共に生きる道を選んだお市様…。
この決断が正しかったかどうかはこの時点では誰も分かりませんが、
男顔負けの精神力で戦国の世を果敢に生きたお市様らしいお姿です(´;ω;`)。







そしてこちらは甲斐の国…。

幕府の軍勢を率いていながら浅井・朝倉を討ち損ねた信長のことは武田信玄の耳にも伝わっていました。




『桶狭間から続いた信長の神通力…。
それもついに尽きてきた頃かのう…。』




『それに付き合わされる岡崎のワッパも…ご苦労なことじゃ…。』





『でも…徳川殿はそんなにお国をお留守にして…大丈夫なのでしょうか…?
特に遠江は切り取ったばかり…。
主がいなくて、民も困っておいでなのでは…?』




『困ってる民は…助けてやらねばいかんぞ…。』

そう言って千代に大量の金を手渡す信玄…。
今度はいったい何を…?




そして岡崎から曳馬へと移ることになった家康は、愛妻瀬名と離ればなれになることで号泣(^_^;)。

瀬名は、岡崎に残る幼い信康と五徳姫の面倒を見るために残らないといけないのです。



そして曳馬の地の改名がなかなか決まらなかった中で、瀬名が、

『あの辺りは松の木が浜に立ち上る様が美しいことから『浜松荘』と呼ばれていたそうな…。』

まさか『浜松』という地名の由来がそういうことだったとは…。






こうして曳馬改め浜松へと移り住んだ家康…。
主のいない中で不安な生活を送っていた民たちはようやく安堵したかに見えましたが、
まだ今川家や前城主のお田鶴殿を指示する民が大半を占めており、侵攻する形で城主となった家安を指示できない民も少なからず存在しました…。




そして家康が城下町で休んでいると、土地の子供たちが祝いの舞を披露したいとのことで、それを堪能していた家康ですが、




その最中、ひとりの舞子が突如として家康を襲撃!





果たしてその者はいったい何者なのか?!
信玄との繋がりは?!





そして次回!

その謎の刺客の正体が明らかに!





そしてついに遠江に向けて動き出す武田信玄!

尾張の狼・信長よりも遥かに恐ろしい甲斐の虎・武田信玄相手に、ひ弱な白兎の家康は、どうする?!