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コヨーテが紡ぐ言葉達~己への道~

夢、成功哲学、願望実現の法則、NLP等を使って言葉にヒントを詰め込んでいきます。
自分自身に磨きをかけ、アウトプットすることにより、
訪問者の変化を導ければ嬉しいです。

参考書籍

 

NLPの出発点は、当時の三大セラピストのモデリングから始まりました。

そして、メタモデルやミルトンモデルなどの言語スキルにまとめていきました。
セラピストがどのような言葉遣いをしているかを徹底的にモデリングしていきます。

例えば、野球少年がイチローのようになりたくて、イチローのバッティングフォームを真似したりするのもモデリングですね。
浜崎あゆみや安室奈美恵のようなりたくてファッションやメイク、仕草を真似するのも、やはりモデリングです。

NLPを使ってモデリングする手順としては、まずは観察です。
モデルとなる人物をディソシエイトを使って、詳細に観察していきます。

そして、モデルとなる人物にアソシエイトを使って入り込み、臨場感豊かに体験します。

『ディソシエイトからアソシエイトへ』です。

モデリングの相手を詳細に観察する前に、モデリング対象者にアソシエイトしても五感を通してしっかり体験できませんね。
イチローや浜崎あゆみ、安室奈美恵の場合もそうですね。
私たちは、テレビやメディアを通して、モデリング対象者を観察します。ディソシエイトの視点です。
そして、いつの間にかアソシエイトの視点に変わって、なりきっていくわけです。それも自然にです。

こう考えると、モデリングという技法は人間が元々持っている才能のひとつなのかも知れません。

では、実際のワークを通して、モデリングの考察を深めていきましょう。
モデリングを応用した『新行動生成』(New Behavior Generator)というワークです。

なにやら難しそうな名称ですね。
これは、新しく何かを修得する際や、より効果的にパフォーマンスを挙げる為に使われるワークです。

簡単にワークの手順をみてみましょう。

【1】身につけたい習慣、上達したい行動を特定して一つ決める。
【2】それを上手つかって行動している人(モデル)を思い浮かべる。
【3】そのモデルと自分の映像を入れ替える。
【4】そのモデルに入り込み、実際に身体を動かす。
【5】未来で新たな行動をしていることをイメージしてみる。


大きくわけると、このように5つのプロセスがあります。

【1】から詳細に観て行きましょう。

実際に具体例を挙げて説明していった方が分かり易いと思うので、今回は「スピーチやプレゼン」といたしましょう。
私は、以前、大勢の前でスピーチや発言するのが苦手でした。ついつい緊張してしまうわけです。

NLPでは、こうした状態に対するアプローチも様々ありますが、今回はモデリングでチャレンジしてみましょう。

次に【2】の詳細いきましょう。

モデルの対象者を特定していきます。
ここでは具体的にはっきりイメージできるモデルを選択します。
はっきりイメージできるモデルであれば、俳優、歴史上の人物、身近な人物など、どんなモデルでもかまいません。

今回は「スピーチやプレゼン」ということで、「小泉進次郎さん」をモデリングの対象者といたしましょう。
実際に「スピーチやプレゼン」を上達したいとお考えの方は、このワークを一緒に体験しながら読み進めるのもいいかも知れません。

ここでのポイントは「観察」です。
モデルを詳細に観察して、ワークでは、イメージの中のスクリーンにモデルを投影していきます。
その時に、モデルの表情、視線の向け方、姿勢、身振り手振り、声の抑揚等を具体的に思い浮かべなければなりません。

と、言う事でまずは「小泉進次郎さん」をしっかり観察してみましょう。

 

 

さて、繰り返し観ていただくことによって、小泉進次郎さんをはっきりイメージできるようになりましたね。

では、ワークに入っていきます。

①目の前に映画のスクリーンをイメージします。ほとんどの方は目をつむっていた方がイメージしやすかもしれません。
②そのスクリーンに小泉進次郎さんを投影します。先ほどみた動画そのものを投影してもかまいませんよ。
 具体的に表情や姿勢、声のトーンなど思い浮かべれていますか。

$コヨーテが紡ぐ言葉達~NLPなどを使った己へのアプローチ~-イメージ上のスクリーン

*ポイント
目の前にスクリーンをイメージするということは、ディソシエイトの状態だと言うことです。
ここは、大切なところです。
例えば、ここでアソシエイトしていたら、広い視野を使って小泉進次郎さんを観察することができません。
と、言う事はモデリングそのものも不十分な形で終ってしまいます。
しっかり観察する為のディソシエイトです。ここはしっかり切り離して観てみましょう。

③小泉進次郎さんは、自分が望んでいる行動をとれているでしょうか?上手くとれていれば、OKです。
ここではプレゼンやスピーチが上手くできてればOKです。
動画をしっかり観て、イメージも上手くできてれば、何の問題もありませんね。
もし、自分が望んでいる行動との違いがあれば、イメージの小泉進次郎さんの動きなどを修正してみてもかまいません。

④ここで一度、スクリーン上で動いている小泉進次郎さんを止めて、静止画にしてみましょう。

ここまで上手くできたでしょうか?
ここでは、イメージと言う言葉がたくさん出てきました。

頭の中でイメージしていくのですが、このイメージという言葉から、視覚、観るということに強く繋がりすぎて上手くいかなくなってしまうこともあります。
実は、私がそうでした。

「イメージ=視覚的」と捉えてしまっていたのです。

しかしNLPで言う「変化のキモ」は体感覚です。
ですから、イメージというのは五感を使った臨場感のことです。
映像がしっかり思い浮かばなくてもいいんですね。
視覚・聴覚・体感覚をつかって、最終的に内的体感覚の変化が出せればOKです。

イメージという言葉に囚われることなく、自由にワークをやってみてくださいね。

ここまでのところを振り返ります。

【1】では、上達したい行動を一つ特定しました。
具体例を出して説明した方がわかりやすいということで「スピーチやプレゼン」にしましたね。
そして【2】では、モデリングの対象者を具体的に「小泉進次郎さん」とし、ディソシエイトを使ってイメージのスクリーン上で投影しました。

イメージのスクリーン上で、自分が望んでいる行動をとらせ、うまくいったところで、止めてもらい静止画にしてもらいました。

そんな静止画になっている小泉進次郎さんがスクリーン上にまだいますか?
消えてしまっている方は、もう一度、繰り返し最初からワークをやってみてくださいね。

では、【3】を詳しくみていきましょう。


まず、小泉進次郎さんと自分自身を入れ替えていきます。

$コヨーテが紡ぐ言葉達~NLPなどを使った己へのアプローチ~-イメージモデリング

目をつむってイメージしていただいたスクリーン上に小泉進次郎さんが静止画としていると思います。
その静止している小泉進次郎さんの画像を、自分自身の画像にしてください。

$コヨーテが紡ぐ言葉達~NLPなどを使った己へのアプローチ~-イメージモデリングを入れ替える

ここでは、視点を意識してください。
今は、ディソシエイトの状態であることを意識してください。

スクリーン上の小泉進次郎さんと自分自身を入れ替えた状態では、まだディソシエイトの状態のままです。
スクリーン上には、しっかりと自分自身が観えていますか?

入れ替えることができたら、その自分自身が映っている静止画を動かしていきます。
行動している姿は、自分自身が望んでいる動きですね。

先程の小泉進次郎さんが優れたスピーチしていた姿と自分自身を入れ替えただけです。
ですから自分自身も優れたスピーチをしている姿がスクリーン上で眺めることができているはずですね。

自分自身が優れたスピーチしている様子を眺めることができていますか?


次に、再びそのスクリーン上の自分自身を静止画にします。
自分自身の望む行動が取れていますので、スクリーン上の自分自身の表情も晴れ晴れした感じで静止画になっていると思います。

もし、冴えない表情しているようであれば、微調整を加えてください。
イメージの世界ですから、自由に映像を変えてみてください。

サブモダリティをいじってもいいですよ。

次に【4】を詳しくみていきましょう。

スクリーン上には、自分自身が優れたスピーチをしていて、晴れ晴れとした表情をしているのを眺めることができていると思います。
視点はディソシエイトの状態ですね。

自分自身の姿がスクリーン上で観えています。
ディソシエイトしている状態ですから、自分自身とは切り離されています。
臨場感という点ではあまりないかもしれませんね。
そして、ここで必要なのは臨場感よりも、観察力でした。
ですから、自分自身と切り離して観察できるディソシエイトの状態が必要になっているんですね。

ここまでのワークのプロセスで、外側から自分自身をしっかり観察できました。
この【4】からは、視点を変えていきます。

ディソシエイトからアソシエイトです。

しっかり観察できた次は、臨場感を上げていきます。

スクリーン上で静止画の状態でいる自分自身に入り込みます。
自分自身に入り込むことによって、視点は変わります。
アソシエイトすることによって、スクリーンは消え、自分自身の姿も消えます。

自分自身の目から観ている景色がそのまま目の前に広がっています。

それでは実際に身体を動かしていってみましょう。
ここまでのワークの手順を上手くこなしていると、いつもの自分ではない自分を感じていることができるでしょう。

今、優れたスピーチをしている自分には何が見えていますか?
何か音なども聞こえてきているでしょうか?
壇上に立っているなら、踏みしめる床の感触も体験できるでしょう。
そして、教壇の上にコップに入った水があれば、それを飲むこともできるでしょう。

水を飲み干した時、自分に向けられた視線を感じることはできますか?

実際に身体を動かしながら、どんどん臨場感を上げていきましょう。

さて【4】で行っていることは、新たなプログラムのインストールです。
プログラムを創るには「インパクトと繰り返しの体験」です。

このようなイメージによる内的体験でのプログラム生成は、五感を使って臨場感を上げ、更に繰り返しの体験により創りだすことが可能です。
新たなプログラムが創られたかの目安は、体感覚の変化でした。

Kですね。

視覚(V)、聴覚(A)、体感覚(K)を使って臨場感を上げ、内的体感覚(Ki)を変化させるのがNLPでいう変化のキモでした。
(参考記事「臨場感豊かなイメージとは?」「Kiを重要視せよ」

Kiが変化すると、今度は実際の体(Ke)がそれに反応します。

例えば、今回の場合でしたら、実際に体が熱くなってきたり、汗をかいたりしたら上手くワークが機能していると考えていいでしょう。

そんな状態が得られるまで、5回でも6回でも、10回でも繰り返し手順【4】はおこなってくださいね。

ここまできたらワークの80パーセントは完成です。
次の手順【5】で「未来ペーシング」をおこなって、100パーセントにしていきますよ。

手順【1】から【4】でおこなったモデリングをより完全に仕上げるのが【5】でおこなう「未来ペーシング」になります。
未来ペーシングは、たくさんあるNLPのワークでも、シメにおこなう重要なプロセスになります。

応用範囲も広い未来ペーシングをみていきましょう。

未来ペーシングというと何か特別のようなものの感じもしますが、実は私たちもよくやっていることです。
メンタルリハーサルと言うと分かりやすいかも知れませんね。

では実際にワークを続けていきましょう。

目の前にスクリーンをイメージします。ここは言うまでもなくディソシエイトですね。
そして近い将来体験するであろう「スピーチやプレゼン」の場面をスクリーンに投影していきます。

ここでは今までのモデリングした成果をしっかりイメージしましょう。
近い将来の場面で、優れたスピーチやプレゼンができている様子をしっかりと観察できるはずですね。

そんなふうに優れた行動をとれる自分自身の姿がスクリーンに映し出されています。

今度はディソシエイトの状態から、アソシエイトの状態に切り換えます。
つまりスクリーンン上の自分自身に入り込み、実際に自分の目で見、耳で聞き、体で感じるんですね。

アソシエイトしているので臨場感も高まり、近々訪れるだろうスピーチやプレゼンが上手くいき、自信にに満ちた感覚を得られているかもしれませんね。

自分の望んだ行動が上手くできていれば、この新行動生成のワークは終わりです。

大変お疲れ様でした。

この新行動生成のワークでのポイントは、ディソシエイトによる観察力と、臨場感を高めるアソシエイトでした。
「ディソシエイトは切り離す」、「アソシエイトは繋げる」ですね。

対象から「切り離す」から詳しい観察ができます。
対象に「繋がる」から臨場感を高めることができます。

何に繋がっているのか、何から切り離されているのかを意識できているかがポイントになります。

比較的シンプルなワークであります。
しかしモデリングの基本を上手く学ぶことができますので、今回とは別のテーマで繰り返しチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

 

更に深めるための書籍。

 

P82 「新しい行動パターンをインストールする」を是非ご参照を。