マルチディシプリナリー | 小林香オフィシャルブログ「Caori Covayashi」Powered by Ameba

マルチディシプリナリー


コメントをくださる皆さん、登録してくださる皆さん、

どうもありがとうございます。

しかるべき方法で返信する術がいまだによくわかっとりませんが

双方向にコミュニケーションできるようになりますので、

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。



さて。

もうすぐ冬至だというのに、

なんだか生温かいですね・・・。


昨夜は、

・演劇人が五人集まって、鍋でした。

・ミュージカル系演劇人が五人集まって、鍋でした。


両方正しいんですけど、

前者だと会話に漢字およびリアリズムが多そうで、

後者だと会話に横文字およびファンタジーが多そうですね。


実際には、タロットカードで盛り上がりました。


以前、鏡リュウジさんと対談させて頂く機会があり、

占星術というものに興味をもったんですね。

天体の動きと人間社会の営みを関連付けて考える&占う学問。

ロマンチックじゃありませんか。


で、そこから始まって、

”タロットカード”の仕組みが知りたいなぁと思って買ってみたんですけど、

そっちのほうはあまり私は興味が持てなくて、

友達にあげちゃいました。


でも、タロットの絵柄はみるたびに神秘的で、すごく好きです。

魔術師、女教皇、隠者、運命の輪、、、などなど、

西洋神秘主義の登場人物たちが描かれてますよね。


そのタロットをモチーフにしてショウにしたのが、

シルク・ド・ソレイユの 『ZED』!


大好きです、このショウ。

初めて観たとき、あまりの美しさに大量に涙を流しました。

顎がひきつって、顎が疲れました。


これこそ、究極の”人力”と”技術”と”想像”が

ものの見事に溶け合ったショウで、身震いしました。


フランソワ・ジラールさんの演出が

隅々まで超細かくて

ものすごくコントロールしてるくせに、自然なんです。

世界観がデカイ。

Fantasyを内包している人なんだと思いました。

彼はシルク・ド・ソレイユの地元・ケベック出身なんですが

ケベックといえば、カナダのなかでフランス語が公用語の州で、

人種のモザイク地帯と言われてますよね。


そんな特異な歴史的背景ゆえにか、

意外なものを組み合わせた新しい文化が発達しやすいみたいで

私もこれまでいくつものケベック発のパフォーミング・アートに魅せられてきました。

「なんじゃこりゃぁ~!」と思って調べると

ケベック発のものがすごく多い。

ケベック自体が新しいミックスカルチャーを作りやすい町なんでしょうね。

マルチディシプリナリーアートという言葉を知ったのもケベックのおかげです。

多分野アート、です。

2001年に赤坂ACTシアターに来日した『オルフェオ』は≪4Dアート≫。

驚愕でした。

舞台上の生の人間と、その人間のバーチャル投影がリアルタイムにリンクしていて

人から抜け出した魂(バーチャル投影)が肉体(生の役者)の傍らで芝居してるんですよね。

魔法使いみたいなクリエイト集団でした。。。

ケベック、そのうち必ず行こうと思ってますが。


で。

ジラールさんも映画に舞台にPVに、なんでもこなす人。

シルクの傑作のひとつ、『KA』の演出もケベック出身のマルチ演出家ロバール・ルパージュ。

生まれ育った町がその人の作るものに深く影響していると思いますが、

マルチに出来る、

根っこを守りながらミックス/クロスオーバーできる、

いつのまにやら新ジャンルを作りだしている、

そういうクリエイターを心底リスペクトしてます。

付け加えるなら、バーンスタインとチャップリンです。



ところで、オバマ大統領の日本滞在時間は23時間でしたね。

23時間でこのインパクト。

しかも今朝のスピーチは、サントリーホール並びに視聴者をわしづかみだったのでは。

スピーチの内容もさることながら、

「口跡が良い」って、大事ですね~。