令和6年度
こころの保健室だより4月号
こころと体をリラックスさせる「自律訓練法」
4月に入り、少しずつ暖かい日が増えてきましたね。新学期や入社、仕事での立場が変わるなど、1年の中でも変化の多い月ではないでしょうか。新しい環境にわくわくしながらも、体は緊張していたり環境に慣れるまで疲れやすくなっているかもしれません。「自律訓練法」は心の中で言葉を唱えて自己暗示をかけることで、自律神経を落ち着かせ、心と体をリラックスさせるリラクセーション法です。緊張感や不安感などを落ち着かせるだけではなく、心拍数の減少や体温があがるといった効果もあります。気軽に試すことができるリラクセーション法ですので、ぜひ家の中などで試してみてくださいね。
はじめる前に・・・
・椅子に座って行う場合は、浅く腰掛けて足の裏を床にしっかりつける/仰向けで行う場合は、手足を肩幅程度に開く
・足の裏や背中など、床に触れている部分から下に向けて根がはっているイメージや、床に沈んでいくようなイメージをしてみる
①心の中で言葉を唱えていく
背景公式 「気持ちが落ち着いている」
第1公式 「両手両足が重い」
第2公式 「両手両足が暖かい」
第3公式 「心臓が規則正しく打っている」
第4公式 「ラクに息をしている」
第5公式 「お腹が暖かい」
第6公式 「額が涼しい」
言葉を唱える時のPoint
・「両手両足」→「右手が重い」「左手が重い」「右足が重い」「左足が重い」と、1つずつ行う
・1つの公式につき3回ずつゆっくり唱える
・イメージしやすくするために・・・
「重い」→両手両足におもりがついているイメージ
「暖かい」→両手両足がお湯につかっているイメージや、お腹にカイロを貼っているイメージ
・最初から、第6公式まで全部行う必要はありません!1つずつ増やしていってくださいね
※体の不調や、はげしい精神症状があり通院している方にはお勧めできませんので、ご注意ください
②消去動作を行う
公式を唱えた後にすぐ立ち上がると、ふらふらとしてしまい危ない場合があります。「消去動作」とセットで行うようにしてくださいね。
・手を握ったり開いたりする
・伸びをする
参考「やさしくわかる認知行動療法」監修:福井至 貝谷久宣