電子の時代に紙のアルバムは無駄かしら。

娘の結婚を機に、家族の思い出も整理整頓。

アルバム作りは、

思いのほか時間がかかって苦戦中です。



私が過ごして来た時代は、白黒写真の幼少期、カラーの少女期を経て、フィルムが全盛だった時代が長く続き、結婚、出産、そして娘が小学校に上がった頃に、ようやくデジタル時代へ。


家族の歴史の前半は大きなアルバムと古いネガが本棚を占め、やがて写真は“画像データ”と呼ばれるようになり、CD-ROMで保存、SDカードやUSBでさらに小さくなって、今はクラウド管理に。家族の思い出の残し方が大きく変化した。


この、それぞれの保管場所に収められた思い出はキリがない。アルバムの存在感はスペースが邪魔だが、画像データは、メディアが小さく便利になるほどに枚数が膨大。同じ様な連写画像や動画なんかも残っていて目眩がする。


それでも、積み重ねてきた時間、思い出は捨てられないし、放置していれば「振り返る」シロモノにすらなれずにクラウドで置き去りに。整理整頓するなら今しかないと決心。


最初は画像データで整理してアルバム化し、クラウドでみんなで共有する予定だった。どこに住む事になっても、自由にアクセス可能で便利だと思った。


でもこのクラウド、毎月お金払って契約しているストレージ。私が死んだらどうなるの?


無料でシェアするストレージも、管理者が死んだらどうなるの?


私、そういうのマメに出来そうにない。

そして、結局放置して、失ってしまう気がする。



自分が老後思い出を振り返る時、養護施設で見るなら小さなアルバムがやっぱり良いかな。PCやiPadで電源入れて、クラウドにアクセスして、スクロールして見るより、何か落ち着く手の感触。やはり、アナログな手に取るアルバムにも、捨てられない存在感があると思った。



デジタルデータを整理し、それはそれで保存。一方で、厳選したお気に入りの写真だけを集めた、ダイジェストの様な小さめのアルバムを作ることにした。思い出のダウンサイズ。


それをやっていたら、結婚前の娘が

「イイなー」

と言い出した。

気まぐれに、パラっと手に取って眺められる思い出は、不思議とクラウドよりアルバムが良いらしい。アルバムへのアクセスは、手を伸ばせば直ぐだからか。


それで、娘用と自分用に作っていたら時間がかかってしまった。この自分用と娘用、作ってみると残したい思い出が微妙に違う。自分で残したい思い出と、娘に覚えていて欲しい思い出は違うのだと気がついた。アルバムには、厳選した分、文字にならないメッセージが刻まれる。



こうして、ゆっくり進めながらやっと娘が13歳まで終わった。古くて大きなアルバムから写真を剥がして、スキャナーでデジタルデータに。ネガも専用の読み取り機でデータ化完了。写真を厳選し、軽くて小さめのアルバムに貼って、あとは全て処分した。そして先週、やっとCD-ROM時代に突入。これも要らぬ写真を整理し、クラウドと大容量USB、それぞれに保存。これでようやく、古いアルバムやネガ、CD-ROMは無くなり、収納スペースはすっきりとした。


残り、あと15年分。いよいよ、クラウド管理時代に突入した写真を整理する。クラウド内にある写真を整理し、厳選した写真を紙に焼いてアルバムに貼る。


ここからは、作業効率がアップすることを望むばかり。




この棚、一ブロック分に収める予定です。

このくらいなら、思い出の居場所も許されます。