息子が22歳の時、重篤な乾癬になりました。

当時息子は海外で語学研修中でした。

最初は小さな斑点でした。あせも?虫刺され?もしくは梅毒?などと言いながら、そのうちどんどんそれが広がり、つながって、全身を覆いつくしてしまったのです。全身を覆いつくしたあとは、それがカサブタになり、動くたびに皮膚の粉が舞い落ちるようになりました。特に関節を覆いつくしたカサブタは、大変痛いらしく、動かす事も出来ませんでした。

現地のあらゆる病院へ行くも診断が下りず、息子はホームステイ先の部屋を一日何回も皮膚の粉を掃除する日々。

そんな日々が一か月近く続いた時に、息子が泣きながら「もう俺限界や。こんな姿を人に見せられへん。毎日洗濯まで別にしてるねん。俺の下着は粉だらけやからな。部屋もどれだけ掃除してもすぐに粉がたまるねん」

普段は強がりの息子がメンタルまでやられている!そこで、研修を中断し、帰国させることにしました。

そしてようやく行きついた日本の大学病院で乾癬だと診断され、そのまま入院する事になりました。

やっと病名がわかった!入院も出来た!あとは治療するだけ!と思っていたら、3名のドクターから「治療法はありません。せいぜいステロイドを塗って、紫外線をあてるくらいです。一生付き合うつもりで居てください」と言われました・・。

そして看護師さんから手渡されたのは、コロコロ(ベッドや床に落ちる皮膚の粉を掃除するため)でした。

奈落の底に突き落とされた気分がしました。