梅雨の合間を縫って、長崎へ

スペインに特化した、というちょっと珍しい美術展に行って来ました。

 

 


中世の板絵の宗教画から、


 

ムリーリョ、ピカソやダリ、ミロ、ゴヤ等に代表される巨匠たちの絵画、

 


 

 

 

さらに現代のインスタレーションまで

を、基本国内の2美術館の所蔵品でやってしまおうというコンセプトです。

(とは言え、写真は全部の出品物を撮れるわけではなく、

 

インスタレーションやダリ、ミロ等は×でした)

わざわざ福岡から出かけたのは

この日がキュレーターさんによるギャラリートークがあるから。

ここのとこ、大分の美術館などでギャラリートークに参加して分かったのが

音声ガイドや、事前のセミナーよりも

作品を目の前にして、人がしゃべってくれる方が

すごく分かりやすい!ということ。

大分も、この長崎も、だけど、週末でも人はまばら

ギャラリートークの時に、20人くらいが

ゆる=く一緒に歩きながら解説を聞きつつ、鑑賞

で、これが鑑賞中の人の9割以上???な感じなので

別に展示室が押し合い圧し合いになることもなく

平和な感じで鑑賞できます。


その前後に自分でもゆるゆる鑑賞

それでも、そもそもの来館者が少ないから

どんな巨匠の作品でも、ゆっくりと見ることができる。

既に福岡くらいの街でも、これはムリな話で

企画展で週末にギャラリートークなんて、

行列が出来ているから、まず作品が見えない!

物理的に人が多すぎて、こういうゆるい事ができない。

そして、こういうのがいいなと思ったのは

キュレーターさんの小ネタ話が聞けることで

必ずしも図録に載ってないようなこともあるので

貴重なのだわ。。。

今回、福岡に関するちょっとしたお話も。

このムリーリョの聖カタリナの絵は、

そもそもルーヴル美術館にあったものだそう。

フランス最後の王、ルイ・フィリップが買い込んだ

数百点ものスペイン絵画の一つだったんだそうです。

ルーヴルには19世紀に既にスペイン絵画の部屋があったわけですが、、

2月革命でルイ・フィリップは失脚、イギリスに亡命します。

その時に、スペイン絵画コレクションも一緒に持ち出され

(全部かどうかはわかりませんが)

クリスティーズで競売にかけられ、散逸してしまいます。

その後、、、、20世紀になり、

この絵は、福岡の画商によって日本へ。

なんと、この一枚の絵だけを飾った展示会が福岡で開かれていたそうです。

そして、三重県立美術館へ納まったというわけ。

さらに、さらに、その絵が、今長崎県に来ているんですね。

隠れキリシタンの里、原爆に遭った長崎に

殉教者、聖カタリナの絵、というのも何か深いものを感じられる。。。

さらに、さらに、さらに?

実はこの美術館の常設展に、

あの、ピカソの二人目の妻、

ジャックリーヌをモデルにしたすてきな版画が!

タイトルは「女の顔」

なんと、この絵は、長崎出身で、

福岡市在住だった芸術家

菊畑茂久馬

の死後、寄贈されたものだそう。

つまり、菊畑さん旧蔵だったんですね~

すごい!

ジャックリーヌ、しあわせそうな表情なのです。

和多志の愛読書?

 

 

に出てくるコクトーや、ユダヤ人富豪のヴェズヴェレール一家との

交流のあったすてきな南仏での時代に
 
と思うと、これまた感慨深い・・・


この、長崎県美術館、カフェもすてき。

長崎名物、豚の角煮のプレートランチ♬

 

 

水路の上!に客席があり、雰囲気抜群!

メニューは数少ないものの、丁寧につくられた美味しいひとさら

(これは、新地中華街が近いからなのかも???

色々食べたい人は中華街へ~)

屋上デッキからは港が見晴らせる素晴らしいロケーション


この展示会は今週いっぱい長崎で開催されて、その後、

作品を出品してくれた三重県の美術館に巡回するそうです。



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