バイリンガルができるまで(ロンドン編:Amsterdam出張) | Black Swan - 国際人養成所

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ロンドンから欧州拠点3箇所に出張した話だったのに、2回分書いた後随分間が空いてしまってました。。。
過去2回の出張についてはこちら。

1. Brussels出張編
2. Madrid出張編

本日は最後の拠点、オランダはAmsterdamでのエピソードです。


お客さんだった邦銀の3拠点のうちで、一番の問題児がAmsterdamでした。他の2つはあくまでロンドンの「支店」扱いだったのですが、Amsterdamだけは「現地法人」だったんです。
支店とするか法人とするかはビジネスボリュームや法制度・税制度などの要因で決まりますが、一番大きな違いは『法人は単体で営業収支に全責任を負う』という点です。

僕の当時のミッションは東京の新システムを多少無理しても欧州拠点で使わせるという意図があったのですが、Amsterdam現法にはAS400というIBMのオフコンで自力開発したシステムが既に存在していました。これを使い続ける分には導入コストは最低限の費用で済みますが、BrusselsMadrid同様すっかり入れ替えるとなるともっと大きな金額になり、現法の収支を圧迫してしまいます。
現地法人ゆえに独立心とプライドが高いAmsterdamへ同じ仕組みを導入するのは、計画段階からして既に強い抵抗が予想されていたのです。

そんな逆風の中、少し前回のMadridから間を空けてAmsterdamに空路入りました。

ここで仕事以外のAmsterdam(及びオランダ)の特徴を思い出しながら挙げておきます。

ホテルホテル
とにかく狭かったです。
ロンドンもホテルの狭さでは有名ですが、Amsterdamスーツケースが床で開けないようなビジネスホテルのようなところでした。その前に行ったMadridのホテルは同じくらいの値段なのに巨大リビング+キングサイズの巨大なベッドルーム両方の部屋に大画面のテレビがあり、さらにゴージャスなバスルームが付いてました。
同じユーロ圏でも物価が随分違うので一概に比較できませんが、相当予算がない限り泊まるところには楽しみを求めない方がよいでしょう。

ナイフとフォーク食事
初日は東京から出張してきていた行員さんがオークラに泊まってたので、そこの鉄板焼きを食べました。やはり日系ホテルのレストランは質が高いですよね。あと、南インド風のカレーが美味しいレストランも運良く見つかったので夜の一日はそこに行った記憶があります。
えっ、オランダ料理食べてない?はい、滞在中はそのようなものは一切口にしていません。
そもそも、オランダ料理と聞いて「これ!」と思い浮かぶ一品ってありますか?AmsterdamにMBA留学していた前の会社の同期にも聞きましたが、オランダは現地の食に関しては全く期待しない方がいいみたいです。大丈夫、国際的な都市なんで世界中の食べ物が集まってますから。(笑

電車交通
Amsterdamの街中を走っているのはトラム(路面電車)でした。チケットの買い方がよくわからないまま買わずに乗ってたんですが、ゲートとか一切ないので結局タダ乗りし放題でした。稀に抜き打ちチェックでチケット買ってないのが見つかると法外な罰金食らうので、これから行かれる方はちゃんと買ってくださいね!
このトラムが運河に架かる橋をいくつも渡っていきます。この雰囲気、個人的には大好きでした。
運河沿いにレンガ作りの建物が並ぶ風景は「あー、ヨーロッパだなー」と改めて感じられるような歴史のある街並みでした。
あと、通勤時に「ここは北京?」というくらいすごい数の自転車がいたのには驚きました。その当時からすっかりエコな街だったんですね。

キスマークエンターテイメントタバコ
Amsterdamできっと皆さん興味をお持ちなのは、いわゆるウィンドウショッピング(飾り窓)と大麻等の麻薬が合法、という点ではないでしょうか?
最初にお断りしておくと、ビジネス出張で3泊してるだけなので当然そんな余裕もなく、たとえ余裕があってもこの2つは絶対手を出さないですよ~。
でも、泊まってたホテルでチェックインする時に「日本人か?だったら、飾り窓地域の案内してやろうか?」って言われたので、どうも日本人観光客やビジネスマンって相当優良顧客らしいです。。。
( ̄へ  ̄ 凸


さて、仕事の話に戻ります。

行く前から困難が予想されたAmsterdamですが、一つ仕事がやりやすい環境的要因がありました。
みな英語が流暢だったんです。オランダ人はヨーロッパの国の中でも北欧と並んでクセのないきれいな英語を話すことで有名ですが、この拠点もその例に漏れませんでした。
さらに、業務部門のカウンターパートである主計課長さんがなんとスコットランド出身。結婚を期に奥様の出身であるオランダに国籍を移したという英語ネイティブの人だったので、他の2拠点と比べると英語でのコミュニケーションが一番楽に取れました。

戦略的には東京の本店と調整して、彼らの作ったシステムを存続させる方向で妥協案を作ったため少しづつ拠点の態度もほぐれていったんですが、もう一つ成功したのはキーマンであるスコットランド人の主計課長さんを見方に付けたことでした。

オランダ人の国民性なのかもしれませんが、少なくともその拠点ではみんな「ケチ」「マジメ」「冗談が通じない」という印象で、出張中に打ち合わせを重ねる中でちょっとオチャメなその主計課長さんがストレスを感じているのをなんとなく感じ取っていたんです。
なので、ロンドンに帰った後、彼に拠点の業務プロセスを確認するようなマジメな社内メールで

I'd appriciate it if you could let us know how to ~
どのようにして~されているかを教えていただけると幸いです。

といった丁寧な表現を使うべき場面で

I'd wet myself with joy if you could let us know how to ~
どのようにして~されているか教えていただけると失禁して喜びます

と彼にウケそうな書き方にしたりして、まずは「面白い奴がロンドンにいる」という印象を植え付けることに成功しました。一度キーマンに気に入られれば仕事の話も非常にスムースに運びます。
もちろん行員ではなく出入り業者の立場ですから、ジョークが通じる相手かどうか見定める、CCに誰も入ってない時を選ぶ、度を過ぎないくらいの適度な下品さ、などTPOで適切に判断しないと逆効果になることもあり細心の注意が必要ですが。

こうして、最初問題児としてスタートしたAmsterdam拠点も他拠点と同様問題なく進捗するようになりました。主計課長さんから現法の頭取に僕のことも直接報告してくれていたようで、プロジェクトの途中でロンドンを離れなければならなくなったことを電話会議でAmsterdam拠点に告げた翌日、その頭取から直接

今までAmsterdam拠点とロンドンや東京とのコミュニケーションを促進してくれてありがとう。このプロジェクトへの君の貢献は多大だったので帰国するのは非常に残念ですが、残った人間で最後までやり遂げるので心配しないで日本の家族のケアをしてあげてください。

といった内容の私信を予期せずいただいたんです。この頭取はオランダ人らしいVan der XXという名前のすごく頭が切れる人で、一緒に仕事をしていてリーダーシップの取り方とかすごく尊敬できる人だったので、その当人から心のこもったメッセージをもらえるなんて感激して涙が出そうになりました。結局一番苦労した拠点だっただけに、うまくドライブできたことでその分達成感も大きかったし、海外とのビジネスで自信を与えてくれた貴重な存在でした。


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なんだかんだ長くなってしまったロンドン編ですが、今回で取りあえず完結になります。

途中一度カミさんにとても読ませられない内容だったので「ロンドン編:夜の生活」をアメンバー限定記事として書き、多くの読者さんにアメンバー登録していただいてたんですが、実は後日談がありまして。。。

あの記事を書いてから1ヶ月くらいした頃だったでしょうか、職場で仕事中の僕のiPhoneに突然カミさんから

限定記事読みたいからアメンバー承認しなさい。承認しなければ離婚。承認しても記事の内容によっては離婚かもしれないけどね。(ハート)

という恐ろしいメッセージが届きまして。活動はしてませんがカミさんはアメーバのアカウントだけは持っていたので、マイページを恐る恐る開いて見ると「承認待ちのアメンバーがいます!」の真っ赤な文字が・・・叫び

ハイ、その後たっぷり絞られましたが、なんとか離婚の危機は乗り越えて今に至っております。でも、怒られてる最中も言い訳しながら「この事件、どうやってブログのネタにしようかな?」と考えているもう一人の自分がいたのも事実です。相当病んでますよね。
(-。-;)

っつーわけで、アメンバー限定は外して一般公開していますので、アメンバーじゃないからご覧になってなかった方も是非お読みになってください!
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