フォールスバルブを考える | そこものログ

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熱帯魚の写真を紹介するブログです。
主にコリドラス、プレコなど。

昔から図鑑にはよく載っていて、それほど高価でもないのにあまり見かける機会のない魚…

例えばこのフォールスバルブがそうだと思います。

 

 

あまり大きくならず性格も大人しく、ややデリケート…と図鑑には載っています。

赤みのある体にバンドが入る見た目はプンティウス・ペンタゾナみたいな感じですが、性質としてはだいぶ違うみたいです。ペンタゾナの学名が「5つの縞模様」なのに対して、

こちらのフォールスバルブはEirmotus octozona なので8つの縞模様ということになります。目立つラインは5本ですが、吻端とアイバンド、尾びれの付け根に3本あり合計8本です。特に口の先のラインは見づらいですが…

 

フォールスバルブという名前はなんとなく「False Barb」で何か別のもっと有名なバルブに似ているので「偽」という意味の(やや不憫な)名前がついているのだとなんとなく理解していましたが、この機会に調べてみることにしました。

英語ではEight banded false barbと呼ばれているようですが、何の魚に対して「false」と呼ばれているのか今一つわかりません。単にEight banded barb だとフォールスバルブが出てくるし…

Eirmotus(エイルモトゥス)という属名もなじみがないですが、2008年までは一属一種だったのが、現在は近縁種がoctozona含めて4種記載されているとか。
このうち、insignis種は写真がありました。

 

 

見た目はoctozona種に似ていますが、バンドの途中に斑点がはいっています。

検索してみると、フォールスバルブ(Eirmotus octozona)としてこちらのinsignis種の外見を持った個体が入荷していることもあるようです。

そこで推理したのが、学名が付く前にこのバンドの違う2種がそれぞれ「エイトバンデッドバルブ」「エイトバンデッドフォールスバルブ」と呼ばれていて、日本に紹介された時に「エイトバンデッド」部分が外れて「フォールスバルブ」という名前で定着してしまったのでは?ということです。