こんにちは
50年前に母と離婚した父が他界した
しかも半年も前に
父の再婚相手から手紙が届いて知った
父とは大人になってから数回会ったが、私の携帯番号が変わってから連絡するのを止めたので、父は私の連絡先がわからないままになった
手紙には、私の住所を探すのに時間がかかった為、半年も経ってからの連絡になったと書いてはいたが、下手な言い訳にしか受け取れない
父名義の家と土地を長男(再婚相手との間に二人の息子がいる)に変更したいので、相続人の一人である私の署名捺印が必要だと書いていた
私の相続のことは一切触れずに
連絡がほしいと電話番号が書いていた
名義変更の話がしたいからと
父がなぜ亡くなったのか、亡くなる前の様子はどうだったのかさえ、一切書かれていない
相続の話はしたくなかったが、父のことが知りたくて電話をした
どうやら父は痴呆症になり、数年前から施設に入っていたようだ
家の外に出ると、帰る家の方角が分からなくなっていたらしい
ついには、今、朝なのか昼なのか夜なのかさえも、分からなくなっていたらしい
なんとも言えないやるせなさを感じた
父の記憶が全く無かった私が大人になり、父と再会をした時、父がとても嬉しそうに私を見る表情に私はとても戸惑い困惑してしまった
だって私にすれば、初対面のおじさん、といった感じでしかなかったから
そんな記憶しかない父との思い出だが、
父と会っておいて良かったなと思う
肝臓の数値が高いというこで、施設から出て、別の病院で検査入院をした際、誤飲性の肺炎であれよあれよの内に亡くなったそう
痴呆症になったたけで、体は健康だったらしい
再婚相手もまさかこんなことになるとは思ってもいなかったようだ
父の様子を聞いた後、相続の話を切り出された
手紙の内容と同じ
一方的な言い分なのに、すぐに言い返せない自分がいた
なぜか物凄く悔しかった
でもそれが、なぜそう感じるのかを言葉にできないでいた
とりあえず電話を切りたかった
会話を続けたくない、声も聞きたくない
「この後、どうしたらいいのか分からない、どんな手続きなのか分かったら連絡してください」とだけ伝え、電話を切った
その後、1週間程眠れない日が続いた