Cordillera Green Network インターン体験記

フィリピン・ルソン島北部のバギオを本拠地に、山岳地方(コーディリエラ地方)で活動する現地法人の環境NGO「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(Cordillera Green Network:CGN)」の日本人インターンによるブログです。お問い合わせはcordigreen(a)gmail.com
まで。


テーマ:

こんにちは、CGNインターンの山本です。

 

2017年1月14~15日にタバヨック山にてシェア&ゲストハウスTALA主催でエコツアーを行いました。

 

フィリピン、というとどうしても海のイメージが強くて山を思い浮かべる人は少ないと思います。

しかしフィリピンのここコーディリエラ地方は標高2000m以上の山がいくつもあるのです。

そこには生い茂った森などの大自然はもちろんのこと、独特の生態系なんかも残っていたりします。

さらに、山に入る際には必ずガイドが必要だったり、入山前にレクチャーがあったりと、山を守るためのしくみがしっかりしています。

 

以前、私はフィリピン最高峰のプラグ山を登ったのですが、そのときに感じた自然の強さ、素晴らしさが忘れられず、それらをバギオに来ている方々とどうにか分かち合いたいと思い、このようなツアーを企画しました。

 

 

 

今回行ったタバヨック山は標高2842mを誇るルソン島でプラグ山に次いで2番目に高い山で、観光客はそこまで多くなく、いまだ手つかずの自然がそのまま残っているいわば秘境のような山です。

 

このツアーはバギオにあるアウトドアショップ、LAGALAGとの共同で行いました。
LAGALAGはマニラなど、フィリピン国内に何店舗かをもつアウトドアショップで、オリジナルブランドを扱っています。ちなみにここバギオが本店。ここの店長のセスさんが今回のツアーのガイドです。この辺の山のことなら知り尽くした、山をこよなく愛する山のプロフェッショナルです。

 

今回は、バギオ市内の英語学校JICの日本人マネージャーの方々とそのご友人、そしてこちらもバギオ市内の英語学校WALESの生徒さん、TALAにご宿泊のお客さま、そしてLAGALAGから数名の頼もしい山の男たちが参加してくれました。

 

ツアーの1週間前にLAGALAGにて顔合わせ兼事前オリエンテーションを行いました。
ここキャンプの持ち物の確認、当日の注意事項の確認、そして参加者からの質問などを行いました。セスさんのお話を聞いて私含め、参加者の方々は当日へのわくわくが止まらなくなりました。

 

そして当日の朝。
LAGALAG前に集合です。

 

一行はジプニーに揺られながら山道をどんどん行きます。

 

 

途中で本日の夕食用にと購入した鶏さんも一行に加わり、さらに数時間ジプニーの旅です。

 

 

傾斜45度以上あるのではないかというような坂道をどんどんと登っていきます。

途中から交代でジープニーの上に乗っての旅も楽しみました。

 

 

 

ダイレクトに風を感じることができとても気持ちがいいです。

私は今まで生きてきた中で経験したどの交通手段よりもこのジープニーの上に乗るというのが一番好きです。


そして夕方3時ごろ、本日のキャンプ地に到着です。

 

 

 

標高1500mに位置する出発地のバギオも、フィリピンの中では涼しく、年中ひんやりとした気候なのですが、それよりもさらに1000m近く高いここではぐっと気温が下がります。

さっきまでは半袖に一枚羽織っている程度だったみなさんもダウンなどを着ていきます。

 

ここタバヨック山には大きな湖が4つあり、そのうちの一つであるタベヨ湖の湖畔にて私たちはキャンプを張りました。

 

みんなで協力して荷物を運んで、
みんなで協力してテントを立てていきます。

何度もキャンプを経験している方もいれば、今回初めてという方もたくさん。

教えてもらいながらどんどんとキャンプの準備をしていきます。

 

 

そして夕ご飯の準備の始まりです。

旅路をともにした鶏さんを、ピニピカンにしていただきます。

 

ピニピカンはここ山岳地方の伝統料理。血の一滴も無駄にしない絞め方で、鶏を木の棒でたたいてゆっくりとしめていきます。

 

何人かの参加者も挑戦。

 

今まで見たことのないその光景に、「わあっ」と声を上げたり
仲間がそれをやってみる様子に思わず笑いが起きてしまう場面がありましたが、

「笑っちゃだめ。これは神聖な儀式なんだ。命を頂く、という神聖な儀式なんだよ。」
と、山の男アーヴィンさん。

それを聞いてはっとする一同。

 

命を頂くということ、私たちの普段の生活では実感する機会がなかなかありませんが
料理にするまでの過程は違えど実際は私たちも毎日こうして同じように命を頂いているのです。

そのことに改めて気づかされたひと時でした。

 

火を起こしてその鶏を煮込んでいく一方、何人かはお米を炊いたり、
仕込んできたお肉を網で焼いてバーベキューにしたり、
山での料理を楽しみました。

料理ができているのを待っていると、
少し前までは曇っていた空がだんだんと晴れてきました。
そうするとあたりには満点の星空。
標高が高い分、星空との距離も近く、よりダイナミックに見えました。

 

セスさんが
「バギオにはファイブスターホテルまでしかないけれど、
ここはミリオンスターホテルだよ。」

と愉快そうに言っていましたが、本当にその通りだと思いました。

 

ここにはふかふかのベッドも、きらびやかな施設もなにもないけれど、
満天の星空の下で、虫の声やたき火がぱちぱちはじける音を聞きながら、
仲間たちといっしょに、ここまで一緒に旅をした鶏の命をおいしくいただく。
これ以上に幸せな夜はなかなかないな、と思いました。

 

どんどんと気温が下がってきて夕食を食べた後には約8度になりました。
風も吹いてきたので体感温度はそれ以下。
というところでたき火を囲んでみんなで体を温めるの意味もこめて
フィリピン人の“ソウルドリンク”といっても過言ではないジンを飲みました。

 

そして参加者の一人で、日本で俳優をされているショウタさんが日本舞踊を披露してくださいました。

 

ガイドのセスさんは日本の芸術に大変興味があるという話をオリエンテーションの時にしていたのを聞いて、準備してきてくださったそうです。

 

セスさんが「日本の芸術、文化は本当に美しい。建築や、庭園や、茶道など何から何まで洗練されていて、本当に大好きだ」と言っていました。

 

日本人としてとても誇らしい気持ちになる一方で、それらについてひとつも満足のいくような知識がないこと、自分たちの今の暮らしがそれらの文化や芸術とかい離していってしまっていることからなんだか恥ずかしいような、もったいないような気持ちにもなってしまいました。

 

そんなことを考えながら、翌日の登山に備えて就寝です。

 

そして明朝。
凍えるような寒さで目を覚まし、テントの外に出てみるとまだ外は暗く、濃い霧が立ち込めていました。

 

本当だったら、この暗い中を山頂まで歩いていき、日の出をそこで望む予定だったのですが、これから私たちが登る山頂の方向をみてみると分厚い雲がすっぽり。

セスさんも「これは晴れる気配がないな、残念だけど日の出登山は中止しよう。」とのこと。
残念ですが、自然の力には逆らえません。また全員テントに戻って睡眠です。

 

しかしここから小さな悲劇が始まります。
私たちのいたキャンプ地もすっぽり厚い雲に覆われてしまったようで、湿度は200%状態。
地面やテントの天井からたくさんの水が浸入してきてテントによっては中がびしょぬれに。
さらに強い風のせいでいくつかのテントは半分崩れ、ほかのテントやジープニーの中に移動せざるを得なかった方々も。

 

おまけに気温はぐっと冷え込み、体感温度はきっと0度近かったのではないかと思います。
フィリピンでこんなに凍える思いをするのは後にも先にもこれが最後なんじゃないかと思うくらい、寒かったです。

 

そんなこんなでなんとか朝を迎え、みんなで熱いコーヒーを飲み、
朝食を食べます。
カップラーメンがこんなにおいしいと感じたのは初めてです。

 

昨日は山の男たちが夜ご飯を作ってくれたので、今日は、と張り切って創作料理を作る日本人グループ。

 

 

そしてそれを見て「これぞキャンプだ」とほほ笑むセスさん。

 

 

ひととおり食べ終わったら、お次は撤収準備。
こちらもみんなで協力して行います。

そして荷物を運び出発です。

 

ところが出発して間もなく、予想外のうれしいサプライズと出会えました。

先ほどまでの厚い雲が晴れてきたおかげでとても大きくてくっきりとした美しい虹がかかったのです。それも私たちのいた場所はとても標高の高い場所だったので見下ろすような恰好で虹を観ることになりました。

谷の方へ向かって広がる大パノラマの景色はこの世のものとは思えないほどの美しさで、
昨晩の凍えるような寒さや、日の出を見に行けなかったのはこの景色をみるためだったのかと思えてしまうくらいの感動の絶景でした。

みなさん思い思いの写真を撮ります。

 

 

次の目的地は、カバヤンという村の博物館。ここには世界的にも珍しい、ミイラが収められているのです。初めて見るミイラに驚きと同時に「ちっちゃ!」「骸骨みたい!」との声を上げる方も。

カバヤンの町中にあるOpdas cave にも足を運びました。

 


そしてお次は泥温泉、Sulfur springへ。

ここは天然の泥温泉、到着して外へ出ると同時に鼻につーんと硫黄のにおいが飛び込んできました。

 

足をつけられる場所もあり、旅の疲れをいやすことができました。

 

 


お次は長い長いつり橋へ。

 

実際にわたってみると見た目以上にながいこのつり橋は、ちょっと歩いただけでも
ゆらゆらと揺れるまさにつり橋。入口には10人以上一度にわたらないように、
というちょっぴり怖い注意書きも。
とてもエキサイティングな体験でした。


そしてこちらが最後の寄り道ポイント、アンボクラオダムです。

こちらは数十年前まではアジアで一番の大きさを誇るダムだったそう。今ではそれ以上の大きなダムが世界中にできてしまったので、アジアで1位ではなくなってしまったのですが、それでもなお大きいことに変わりはありません。


あたりがすっかり暗くなったころ、ようやくバギオに到着です。
ここで2日間お世話になったLAGALAGの山男のみなさん、
そして参加者のみなさんともお別れです。
2日間でいろんなことをともに経験した仲間との最後はなんだかさみしいようなそんな気持ちでの解散でした。

 

たくさんたくさんこのツアーで学ばせてもらいました。

 

私は帰りのジープニーでセスさんががはがは笑いながら言っていたこの言葉が忘れられません。

「これが山だ。自然のことは自分たちにはどうしようもできないんだから、
自分たちの行動を楽しもうとすればそれはもう楽しくなる。
今回登山ができなくて、残念だったかもしれないけれど、僕たちからしたらテントの中でみんなで冗談をいって大笑いしてればそれだけでもう十分に楽しいんだ」


“どんなに人間の科学技術が発達しようが自然には勝てない、
私たちは自然に生かされている、それを決して忘れてはいけない“

 

“生きていく上でどうしようもないことはたくさんある。
そんなときは自分自身の行動を変えれば、楽しくすることができる。“

 

それをこの山の大自然、そして山男たちから学んだツアーでした。

 

ツアーの参加者のみなさんから感想を頂いているのでこちらで紹介します。

―――――――――――――――――――――――――――――――
急に参加することを決めたので、山に登るというぐらいしか知らずに参加したのですが予想以上の面白さでした! フィリピンの方と一緒にフィリピンならではの乗り物ジプニーに乗って、道中も景色が素晴らしく、特にキャンプでは生きた鶏を買って捌くところから料理するという、とても日本では経験できない本格的なキャンプを体験させていただきました。 天候に恵まれず、山頂には行けませんでしたが、帰り際に虹が見られるという素敵なサプライズもあり、そんなアクシデントも含めてフィリピン感溢れる大満足のツアーでした。
―――――――――――――――――――――――――――――――
今回は人生で初めて、泊まり登山に参加しました。 旅路はパリッとした新鮮な空気のおかげで心も体も芯からリフレッシュできました。また、壮大でダイナミックな段々畑を眺めながら走る山道は目を見張る経験でした。 霧隠れの幻想的な風景が広がる池のほとりでキャンプできたことも、とても印象に残っています。透明な空に輝く満点の星空の下、フィリピン人たちと火を囲んで食べたピニピカンも美味で最高でした。 翌日の天候は生憎で、日の出を見ることはできませんでしたが、その代わりに山の神様が二重の虹を用意してくれて感謝感謝です。しかも、虹は自分の目の下から出ており、感動しました。子供時代に戻ったみたいに純粋にはしゃいだことを今でも覚えています。 こんな素敵な旅をさせてもらってホント大大大満足です!!ありがとうございました。
―――――――――――――――――――――――――――――――
初めての経験ばかりで、忘れられない2日間でした!! 山でのニワトリの調理や、カバヤンの町、、 まさか、登山に来て人骨が見れるとは思いもしませんでした! 最後までワクワクさせてくださった、 かなみさん、LAGALAGのみなさま ありがとうございました。
―――――――――――――――――――――――――――――――
日本からフィリピンに飛ぶ1週間前にこのツアーを発見!
バギオからジプニーで七時間ほどかけて標高2600m付近でのキャンプ、翌朝は強風のため目的のタバヨック山には登れませんでしたが、行き帰りにはこのツアーに参加しなくては見られない風景や山岳民族の暮らしぶり等、とても良い経験が出来ました。
また、フィリピン人スタッフや参加者達が素敵な人達ばかりで、とても良い思い出になりました!
ツアーを担当していただいたTALAの山本さんには感謝です!
ありがとうございました(^^)d
とても楽しかったです
―――――――――――――――――――――――――――――――
タバヨックツアーは今まで生きてきた中のベストトリップでした。 改めて、自然の大きさ、怖さ、そして何より素晴らしさのわかる旅でした。 そしてそれを通して参加者同士が共に考え、協力し、行動できたことがとても楽しく、忘れられない記憶となりました。 それから、現地の方々と一緒に旅できたことで、本当に貴重な体験をたくさんさせてもらいました。 最高の2日間でした。 みなさんに心から感謝です。

―――――――――――――――――――――――――――――――

参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました:)

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

コーディリエラ・グリーン・ネットワークさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。