FURY/フューリー | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

小学校のとき、コミックボンボンで連載されていた「プラモ狂四郎」

という漫画があって大好きだった。仲の良い友人もみな好きな

人気漫画だった。

 

細かい説明は難しいのだが、簡単にいえば自分が製作および

所持しているプラモデルを「プラモシミュレーションマシン」という

機械にセットして、シートに座ってヘルメットを装着すると、仮想空間に

入ることができ、その世界では自分が自分のプラモの操縦士になる

ことができる。

 

その仮想空間の中でプラモ狂四郎こと京田四郎が、自分が作った

ガンダムや戦闘機などのプラモに搭乗し、他のモデラー(プラモ製作者)と

仮想バトルを繰り広げる漫画である。

すまん、こればかり上手く説明できないので、興味ある人はwikiなどを

参考に(汗)

 

狂四郎が操縦するプラモはだいたいアニメロボットが多く、そういうときは

対戦相手も同じようにロボットのことが多いのだが、ときどき、戦車や戦闘機など

ミニタリ―プラモに搭乗し、同じようにミニタリ―プラモ相手と戦闘を繰り広げる

エピソードもあった。

 

米軍の戦闘機Fー15イーグル、トムキャットなどのプラモも作品内には登場した。

そういうときは実際の戦闘機や戦車がどういう性能をもっていて戦争でどういう

活躍をしたかなど、漫画の登場人物が話して読者に教えてくれる。

 

学校の歴史の授業では戦争や軍備について、どこの国がどういうことをした

とか、どこを攻撃したかとかは教えてくれたが、戦車や戦闘機などの歴史や

性能については教えてくれなかった。

 

だからオレら子供はプラモ狂四郎から、兵器重機についての知識を学んだ。

 

プラモ狂四郎の中に登場した戦車で、当時とてもカッコよく見えた戦車があった。

ひと目ぼれだった。

こづかいを必死にためて、田宮模型が出しているリモコン付きプラモデルを買いに

ゆき、作って遊んだのを今でも憶えている。

 

ドイツの最強重量戦車 「ティーガーⅠ型」である。

前方にすらりと長く伸びた砲。

角張りぐらいと丸みが上手く合わさったボディ。

念願のプラモを手に入れて完成させ、公園の砂場で走行させた姿を見たときは

大感動だった。

キャタピラと車輪の間に砂が入り、途中動かなくなったので多少焦ったが。

 

先日、ブラッド・ピットが主演と製作総指揮を手がけたという映画「フューリー」を

観てみたのだが、中盤でその「ティーガー」が登場したときは、子供時代を思いだして

興奮した。

 

 

 

「ティーガー」が好きだったから、その話題から入らせてもらったが、

映画はドイツ視点ではなくアメリカ視点。

 

 

胸が熱く滾る(たぎる)傑作。/1945年4月

――たった5人で、300人のドイツ軍に挑んだ男たち。

 

1945年4月、戦車“フューリー"を駆るウォーダディーのチームに、戦闘経験の一切ない

新兵ノーマンが配置された。
新人のノーマンは、想像をはるかに超えた戦場の凄惨な現実を目の当たりにしていく。
やがて行く先々に隠れ潜むドイツ軍の奇襲を切り抜け進軍する“フューリー"の乗員たちは、

世界最強の独・ティーガー戦車との死闘、さらには敵の精鋭部隊300人をたった5人で迎え

撃つという、絶望的なミッションに身を投じていく。

(Amazonから引用)

 

内容は上のとおり。

正式は戦車名は「シャーマン」。

‘フューリー’というのはそのシャーマン戦車の愛称だ。

 

進攻するフューリーはその途中、最強を恐れられているドイツ軍のティーガーと遭遇。

攻撃をうけ、兵士が「ティーガーだ!!」と叫んでうろたえるシーンは印象的。

 

実際の戦争においてもアメリカVSドイツという構図があるわけだが、アメリカ軍兵士が

ティーガーを恐れている様子をリアルに描いていることにくわえ、ティーガ―戦車自体も

本物を撮影に使用していることから、敵であったドイツ軍の戦車にたいするリスペクトも

含んでいるように感じられた。

 

悲惨さを出来る限りしっかりと伝えようとする意図からか、ここ数年の戦争映画は残酷

描写がとても鮮明だ。

体半分がふっとんだり、血とともに臓物がとびでたり。

 

すこし前ならばスピルバーグ監督、トム・ハンクス主演の「プライベートライアン」が

そうだった。

 

この「フューリー」も、兵士の顔の表面だけが剝がれたようにふっとんだりとそのへんの

演出はぬかりない。

戦争はとても凄惨で、現場では実際に多くの兵士が人体を破損破壊させられているという

のはわかるが、悲惨さを訴えることメインの「プライベートライアン」に比べると、

この「フューリー」はエンタメの傾向がやや強く見られるため、それを踏まえるとちょっと

狙い過ぎな感も否めなかった。

 

キャッチの一部でも「バトルアクション!」と謳っているから、「プライベートライアン」

のような重さやメッセージ性はもともと意図してないのかもしれない。

 

戦争について暗になにか訴えてたのか、戦車の性能を訴えたかったのか、

それとも兵士賛美なのかは全体的にぼんやりしてとらえにくくはあったが、ひとつの

映像作品、アクション映画としてはまあまあ楽しめた。

 

 

蛇足だが、最近自衛隊?の「火演」とかいうのが女性に大人気なようだ。

どこかの演習地にて、戦車の砲撃や戦闘機によるミサイル発射を公開しているらしい。

 

観覧は抽選で選ばれるようなのだが、倍率がエゲツなく高くてチケットがかなりの

高額で転売されているとか。

 

テレビで演習の様子を観たけど面白そうだった。いきたいのう。