我が娘は大概母の予想の上を行くー理想郷への横槍編 | ベビーレディと松山市内をお出かけしたりハンドメイドしたり。

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2014年2月に生まれた、一人娘との暮らしを綴っています。(つまりおむつは卒業済み(^o^;))
日々の育児のこと、娘のために手作りした服や小物のこと等々。
ちょっと不格好な手製の服を着て、一丁前の口をきく娘を、今日も微笑ましくもヒヤヒヤしながら見ています。

今回の回想は、娘が、残酷な事象(世間の大半の人は、この事象を残酷だとは思わないであろうことが一層残酷)を目撃したときの思い出です。

無駄に長いので、お時間に十分ゆとりがある方だけ…



コープ自然派の会報(という位置付けで良いのか判らんが)『Table(タブル)』に、ミツバチに関する話が載っていた。

この話を読んで、私は思わず、我が娘が2歳のときの、“(娘にとっては)一大事件”のことを思いだした。


その一大事件、というのは、事象だけ言うと『我が娘の目前で、蚊が叩き殺された』。
蚊にしてみれば大変迷惑、などという言葉では足りないことだが、とにかくそれだけである。

が、娘には『それだけ』ではなかった。
なにしろ、直前まで娘は蚊に対して“説得”…「蚊さん、お外に出て。出てよ~」と言いながら手を振って蚊を窓の外の方へ追いやってた…を試みていたためである。
娘の“説得”が効を奏す、その直前に、蚊の存在を認めたママ友さんがパチッと叩いて仕留めてしまったのだ。
そのときの娘の驚きよう、その後の哀しみようと言ったら…!


そもそもなぜ、娘が蚊の説得を試みたのか。
明確な理由を本人に問うた訳ではないので、推測の域をでないが、おそらく以下のような事由だと思われるのだ。

私自身が、実害がないなら虫など放っておけば良い、と考えているタイプだ。
蜘蛛や蝿などは、室内でなければ放置だし、室内なら窓から追い出すか無視、邪魔なら手で追い払えば良い。
蜂は、喧嘩を売ること自体が馬鹿馬鹿しいので、こちらが逃げれば良い。
蚊は、数ではこちらが劣るのだから、最初からこちらが忌避剤(虫除けリングとか蚊取り線香とか)の世話になれば良い。

私が虫にそういう対応をするのは、
・殲滅に労力を使うのはもったいない
・実害の無いものに対して、気に入らない対象物を力尽くで排除して安堵する、という行動原理が気に入らない
という二点に尽きる。
特に後者は、自分より弱いものや、自分と違うものへの配慮がない感じがして、殊更(私にとっては)不快なのだ。

娘は、特に後者の理由を強くもっているように思われる。
おそらく、娘自身が、大人に力尽くで言動を封じられることや、言い分を聞いてすらもらえないことを不快に思っているからだと思う。
だから、娘は、冒頭の蚊に対して、対話と共存を図ろうとしたのだが…それは果たされなかった。


この事件のあとも、娘は変わらず、対話路線だ。
好んで虫や動物を捕まえることもないが、進んで傷付けることもしない。
邪魔なら自分が逃げるか、追い払う。

これをヒビリと評するか、心根の優しさと評するか…
私としては、娘が大人になっても無益な殺生を好まないようであれば、どちらでも構わないと思っている。