ぽけっとにチケット~おきらく観劇日記~

お芝居大好き。今日もぽけっとにチケットを入れて劇場へ。
小劇場からシェイクスピアまで、観てきたお芝居の感想をつづります。
基本、ネタばれしていますので、未見の方はご注意ください。


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新国立劇場中劇場で上演された、サラ・ルール翻案・脚本、白井晃演出『オーランドー』を観てきました。

ヴァージニア・ウルフ原作の小説を、アメリカの劇作家サラ・ルールが翻案し脚本化したもので、日本では初演とのこと。私は小説も、サリー・ポッター監督による『オルランド』という映画も知らないのですが、フライヤーの、「わたしは、性を超え、時をこえる」という一文に興味をもったのと、配役を見た時に、「これは間違いないであろう」と思って、観に行きました。

 

オーランドーを演じた多部未華子さんは、舞台の真ん中で輝いていたし、小日向文世さんや小劇場で活躍している俳優さん達のアンサンブルも完璧で、俳優さん達の演技の巧さと魅力は、やはり「間違いなかった」です。

ただ、話はサクサクとテンポよく進んでいきましたが、私にはリズムが一定に感じられたせいか、何度かウトウトしてしまいました。独白による説明台詞が多かったのも観ていて少し疲れた原因かもしれません。

 

正直、途中記憶がないところがあり、心に何かが大きく刺さる、という感じにはなりませんでしたが、性別や時代を超えて展開する物語の、その壮大さや不思議さを楽しみました。

 

以下、ネタバレありの感想です。

 

 

 

 

 

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2017年10月29日(日)13時30分

新国立劇場中劇場

原作・ヴァージニア・ウルフ

翻案・脚本 サラ・ルール

演出・白井晃

出演・多部未華子 小芝風花 戸次重幸 池田鉄洋 野間口徹 小日向文世

 

 

 

舞台上には具体的な装置は何もなく、ホリゾントにも海や空、樹などが映し出されるのみ。でも、衣装は時代にあったものだったので、時代の変化がわかりやすかったです。

はじまりは、16世紀。

エリザベス女王(小日向文世)の寵愛を受けるほどの美貌の持ち主のオーランドー(多部未華子)は、その美しさから周りの女性すべてを虜にしてしまいます。

ある日、ロシアの美姫(小芝風花)に恋をするけれど裏切られ、傷心を抱えてトルコに渡り、30歳になった時に、なんと、一夜明けると突如女性になってしまいます。

 

この、摩訶不思議な展開が刺激的で、観客は、ベッドから起き上がったオーランドーの背中を見て、女性になったことがわかったんですが、この、女性になったシーンが美しかった。

 

オーランドーは、女性になってみてはじめて、男として自分が女をどう扱ってきたか、女としてはどんな思いをさせられていたか、などがわかります。

そしてオーランドーはその後、18世紀、19世紀と時を超えて生き続け、最後には21世紀の現代に生きる女性に。

 

突如女性になったり、時を超えたりする中で、

生き方や価値観が、時代によって規定されること、特に女性に求められる、その窮屈さを実感したり、

人生とは?自分とは?本当に自分が巡り会うべき人とは?結婚とは?などの問いかけを、何百年もかけながら、オーランドーは、自分に問うていきました。

 

性や時を超えるこの奇想天外な物語からは、ジェンダーフリーとか、ボーダレス、とかの言葉が浮かびますが、それは教科書的な捉え方のような気もします。

私自身、この作品から、はっきりと何かを受け取ることはできなかったんですが、

ここで思い浮かぶのが、オーランドーが16歳の少年の時から、詩人になりたい、と思い続け、時を超えても、女性になっても、その思いは忘れなかったこと、そして、何度もその思いを思い出し、詩を書こうとしたこと。

 

最後、現代の女性になったオーランドーは、詩を書き上げることができたんですが、彼/彼女が、詩を書きたい、という思いをずっと持ち続けたこと、そこに私自身の心が感応している気はします。

「詩を書きたい」という思いは、オーランドーの「魂」であり、「自分自身」であったのかしら。

悠久の時を超えながらも、それを手放さなかったそのことに、私は光と、生きることの本質的な孤独を感じているのかもしれません。

 

私は白井晃さん演出の舞台はあまり観てはいないのですが、生演奏による音楽も心地よかったし、上品さを感じる作品だったな、と思います。

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