一昨日に続き、昨日もまたまた私がロンドン・独身時代、晩御飯のおかず兼お弁当のおかず数回分として、しょっちゅう作っていた“貧乏海外在住日本人的肉じゃが”を作り、お一人様晩御飯をかなり満喫したのでした。


肉じゃがってのは外人には結構人気があり、和食を好まなかった私の元彼でも、“ジャパニーズ・シチュー”と呼んで、たまになら喜んで食べていました。


旦那も大好き。でも、せっかく肉、たまねぎ、じゃがいもを準備して何かを作るなら、イギリス風なシチューを作って欲しいってのが本音のようなので、私も肉じゃがを作るのは実家に帰った時だけで、家ではジャパニーズではなくイングリッシュなシチューを作るようにしています。(笑)


ひき肉のあんかけ風肉じゃが

和・美・Savvy Cooking

ブログでこれまで何度も書きましたが、薄切りの肉というのはアメリカやイギリスでは日系スーパーに行かないと手に入りません。同国とも牛には薄切りステーキってのを見かけますが、それでも、すき焼き肉の5倍以上はある厚さです。(笑)


日系スーパーというのは割高。そんな高価なスーパーで毎日お買い物が出来るのは、会社から家賃も払ってもらい、海外勤務手当てなどをもらっている裕福な駐在員家庭くらい。私ら貧乏海外在住日本人は、そうしょっちゅう行けるところではありません。


これは20代の前半に薄切り肉のない国に留学し、一人住まいを始め、米の磨ぎ方も知らなかった私が、牛の薄切り肉の代わりに使えるもんはないかと考えた結果、小学校時代の給食の献立の1つを思い出し、そこからヒントを得て牛のひき肉で作り出したものです。


私、自慢にはならんが、本当、掃除も洗濯も料理も、なんも出来ない娘だったのです。そんな私が当時作っていた肉じゃがは、今食べるときっと、“不味いっ!”と我ながら顔をしかめる味だと思いますが、それでもその頃は日本の味と大満足して食べたものです。


小学校時代の給食にこれに似た献立がありました。私は子供の頃からじゃがいもが嫌いだったから、それが配られる度に、ぞぉーっとしていたのではっきりと覚えています。


薄切りの肉が食べれない環境におかれると、薄切り肉を使った料理が食べたくて仕方なくなり、知恵を絞って代替の材料まで考えてその料理を作ろうとするのが、人間の不思議なところ。(笑)


しまいには小学校時代大嫌いだった給食の献立まで引っ張り出し、そこからアイデアを得てまで作ろうとするのだから笑える。(爆)


ところで、話は180度変りますが、私の二人居る姪の内、下の子は既に5年前に結婚したんですが、上の子が来年を目処に結婚いたします。婚約指輪も買ってもらったみたい!


ところが、下の子は子供の頃から料理が大好きで、泊りがけの料理講習にまで参加するような子ですが、上の子は幼い頃からお料理には全く関心なかった為、今になって結婚を目前に、何も作れないしどうしようと悩んでおるのです。


そこで、可愛い姪のためにオバハンは、このブログを参考にすれば、料理の苦手な彼女でも簡単に作れる、味付け要らずなのにプロも真っ青な味に仕上がる料理を、これから思いつく限り作ってアップしてあげようと思っています。


この肉じゃがは私が20数年前初めて作り、以降、色々と手を加えたこだわり料理の1つです。だから、普段はちゃんと出汁を取るところから始めるのですが、今回は姪の為に、前日の料理同様にめんつゆ利用で作りました。


本当はエバラのすき焼きのたれがあれば砂糖を加える必要もないので、それっきりの調味料で作れるのですが、うちに今そのたれがないので今回はめんつゆ利用です。

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これもこの前のミートオムレツ同様、美味しく作る秘訣が2つあります。1つ目はじゃがいもの下ごしらえ。皮を剥いて大きくきったじゃがいもの表面のぬめりを流水で綺麗に洗い流します。普通の人はこれで下ごしらえは完了。


しかし、ただでもじゃがいもが嫌いな私は、煮崩れしたじゃがいもは見たくもないので、そうならないように一度下茹でして、でんぷん質を完全に取り除いてしまいます。水から火にかけ、ぐらぐら沸騰したらきっかり1分でざるにあけ水切りしておきます。


2つ目のコツは肉の下味です。2倍濃縮のめんつゆを薄めずに砂糖を加えて甘味をつけ合わせ調味料とします。昨日は150mlのめんつゆに大さじ1の砂糖を加えました。エバラのすき焼きのたれの時は同量のたれのみをストレートに使用。


フライパンにサラダ油を熱し肉を炒め、赤身がほぼなくなったら、この合わせ調味料を加えて3~4分煮ます。


肉は煮過ぎず、しかし、合わせ調味料の濃い味をしっかり含ませたら火からおろし、肉と煮汁を分けます。肉はそのまま調理の最終段階まで取り置き、煮汁には同量の水を加えて2倍、もしくは好みの味に薄めます。

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濃い目の合わせ調味料で肉に下味をつける作り方は、料理屋の大将にご教示いただいた美味しい肉じゃがの作り方です。


ひき肉で作る肉じゃがに限らず、牛の薄切り、豚の薄切り、鶏のもも肉などで作る普通の肉じゃがでも、是非試してみて下さい。コクのある美味しい肉じゃがが出来ます!(豚や鶏はもう少し調理時間を要しますけどね...)


鍋にサラダ油を熱したまねぎを炒めます。しんなりしたら、にんにく、あれば人参を加え、更に1分くらい炒めます。ちなみににんにくを入れると美味しい!何より、アフロディジィアック(性欲を催させるの意)でパパも大喜び!キスマーク


2倍に薄めた煮汁を、面倒でなければ上質のキッチンペーパーで漉しながら鍋に加えます。煮立ってきたらじゃがいもを加え、私は芋に煮汁がまんべんなく染み込むよう、リードのあくとりシートを被せてから蓋をし、弱火で30分くらい煮ました。

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最後に肉と解凍した冷凍グリーンピースなどを加えさっと煮立てて、水溶き片栗粉でとろみをつけます。


全く煮崩れしていないじゃがいもを皿に盛り、その上からとろみのついたあんをかけます。まさかあの給食の大嫌いだった献立を、将来ロンドンで隔週ごとに、しかも自分で作ってまで食べることになろうとは、子供の頃には想像もつかなかったことです。(笑)


この肉じゃがだけは実家でも作れません。母は美味しいと言うけれど、どんな料理でもアレンジしたものってのが嫌いな父が食べないからです。だから、夕べはマジ6、7年ぶりでした。


大根おろしと白ワインもつけ、またまた夕べもお一人様晩御飯のはじまり、はじまり!

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私は一見毎日お料理に精を出しているように見えますが、本当のところは、和なものを一晩に2品、3品と作るアイデアも気力もなくて、仕方なしに単品で済む洋物で誤魔化しているという、怠慢こきなのですよ。


でも、どこに住んでももバリバリの日本人ですから、私。本当はバター臭いものより、自分で頭をひねらなくても、時間をかけなくても、誰かが準備してくれるのであれば、毎日和なおかずで、ガッツリ丼飯を喰らいたいってのが本音です。(笑)


ここ数日、旦那は居なくて実に寂しいけれど、晩御飯の時間をかなり楽しみにしています。夕べも久々に食べる懐かしい味に、もう大満足でした!


ちなみにこのあんかけ風肉じゃがは、ちょっと煮汁を多くした方が、しっとりした美味しいのが出来上がります。


忘れておりました!レシピブログさんからご連絡があり、今週中、モバイルサイト・エスカーラモビさんの「今週は、これ食べよう♪おうちごはんレシピ」 の1つに、私の松茸ご飯 のレシピをご紹介いただいているそうです。良かったらご覧下さい。

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