中公文庫

2022年5月 初版発行

〈対談〉沖田修一(映画監督)x高良健吾(俳優) 誰かの人生を明るく照らしながら、世之介の人生は続いていく

425頁

 

2019年刊行「続 横道世之介」を改題の上、文庫化

続は既読

タイトルが違うけれど単行本と同じ表紙カバーという時点で気づくべきでしたが、吉田修一さんが世之介の物語を新聞連載していると聞いていたので、てっきり3作目かと思い込んでしまい…

続の再読と相成りました

 

 

1993年4月~1994年3月まで

大学を卒業したものの就職出来ず、バイトとパチンコで食いつなぐ横道世之介、24歳

実家の長崎の父親からは、『今がどん底』と言われるほど厳しい生活を送っていますが、さほど気にしていない様子

鮨職人を目指す女友達・浜ちゃん

大学時代からの友人・コモロン

美しきヤンママ・桜子とその息子・亮太、桜子の兄・隼人

彼らと共に人生のダメな時期を笑顔で過ごします

結果オーライですが、世之介に関わる人々は何故か幸せになります

さらに27年後、東京オリンピックに沸く2020年まで繋がる、頼りないけれど善良なひとりの男の心温まる物語でした

レインボーブリッジ開通や皇太子殿下(当時)と小和田雅子さんご成婚など、実際にあった事柄が出てくるので登場人物たちにリアリティが感じられるのも良かったです

 

 

意図せぬ再読になりましたが後悔はありません

益々、世之介が好きになりました

 

〈対談〉を読んで映画も再度観たくなりました

3作めは38歳、フリーカメラマンになった世之介を描いているとのこと

不確かな情報ですが、上京前の世之介を描く予定もあるとか?

楽しみです♪