「あなたの名前を呼べたなら」

原題 SIR

2018年 インド、フランス

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経済の発展著しいインド・ムンバイ

農村出身で夫を亡くしたラトナ(ティロタマ・ショーム)は建設会社の御曹司アシュヴィン(ビベーク・ゴーンバル)の新婚家庭でメイドとして住み込みで働く予定でした

しかし、婚約者の浮気が発覚

直前で破談となってしまい、広い高級マンションで1人暮らすことになった傷心のアシュヴィンを気遣いながら、ラトナは彼の身の回りの世話をしていました

 

主人とメイドの恋は成就するのか

メイドを人とは思わぬような扱いに怒りすら覚えます

しかし、ラトナにとってはそれが当たり前、仕方がない、と淡々と仕事をこなす毎日です

そんなラトナにもファッションデザイナーになるという夢があり、アシュヴィンにひとつお願いごとをします

アメリカで暮らしたことのあるアシュヴィンは進んだ考えの持ち主でメイドを縛るようなことはせず、ラトナの願いを聞き入れてくれるのでした

2人の距離が近づいていく中で、都会と田舎の格差、身分差別、男女差別、裕福な家にもある数々の理不尽が描かれます

 

アシュヴィンはラトナに何度も「サー」ではなく名前で呼んで欲しいと言うのですが、あくまで「サー」にこだわるラトナ

色々あって、ラトナはアシュヴィンのマンションを出て、アシュヴィンはアメリカへ旅立ちます

この後、2人はどうなるのか、想像するに切なかったです

が、これ以上のシーンは無い、という素晴らしいラストを迎えるのです

 

ラトナは自立した女性として生きる道を見つけたようです

メロドラマかと思いきや、観終わってみれば、明るく前向きになれる作品でした