こんにちは。
印刷の量産の仕事を離れて、普段できない事を進めております。
2019年8月までの4年半の間、千葉県白井市で、千葉北工場として第二工場を稼働させていました。
いろいろと経営判断があって、撤退したのですが、はや2年になろうとしております。
孤独な千葉北工場での勤務で、撤退の作業をなんとか終わらせたものの、段ボールに詰め込んだままのものも多く、今日、ようやく全ての荷物を整理整頓しました。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
たまたま、千葉北工場からの荷物の中に、見本の容器がありました。キャップの部分の印刷の御用命を頂き、締めた時の位置合わせ用に、ジャー容器もお預かりしていたものです。
映像ではわかりにくいのですが、ジャー容器はガラス製で、キャップは金属製です。
弊社での金属への印刷は、試作をした上で、インクとの適合が確認できれば、御用命を頂いております。
ところが、ガラスへの印刷は、乾燥炉の温度が不足していて、承っておりません。
このジャー容器の印刷をよく見てみると、光沢のあるインクのようなので、UV乾燥炉での印刷に見えます。
もし、UV乾燥用のインクであれば、弊社にある乾燥炉でもガラスに印刷できるかもしれない!と思い、試しにインクを塗って、乾燥させてみました。
インクの乾燥は問題ないのですが、やはり容器への接着はNGで、簡単に剥がれてしまいました。
続いて、ガスバーナーで火焔処理(フレーム処理)をして、再度挑戦してみました。
乾燥炉から出てきたときに剥離検査をしたら、「剥がれないな!」と、喜んだのですが、時間が経つと、やはり剥がれました(泣)。
ものの見事に、きれいに全部、テープに付いてしまいました。
世の中に、ガラスへの印刷が存在しているのだから、必ず印刷する方法があるはずです。
今ある機材で、工夫をすることで、ガラスへの印刷が可能になる方法があれば、もっと多くの御用命にお応えできるはずです。
もう少し、業界の基礎知識を集めて、工夫の幅を広めていこうと思います。
インクの選択、乾燥の温度や紫外線の波長、前処理(フレーム処理など)などの条件を整えれば、可能になるはず。
印刷屋の楽しい実験の報告でした(笑)。
いつもブログにお越しくださり、本当にありがとうございます。