カムチャツカ半島沖の巨大地震で津波警報が発出された2025年7月30日。
私が勤める職場は千葉県山武郡九十九里町にあります。8時25分の地震発生直後から、「千葉県九十九里・外房」の御指名で、津波注意報が出ました。
その後、津波警報に切り替わりました。
8時55分の職場の朝礼で、「津波注意報が出ています。今後の情報は、更新されたら、すぐにお伝えします。ただ、仕事に集中できないようでしたら、無理をしないで、今日は仕事に就かないで帰宅しても大丈夫です」と、私は声掛けをしました。
すると「帰宅したいです」という方がいました。その方は、かなり動揺しているようでした。私は即答して、すぐに帰路についてもらいました。
9時40分頃に、スマホの警報が鳴り響き、津波注意報が津波警報に切り替わりました。
急いで職場のパソコンでNHKプラスを開いて、作業場の全員で、NHKの津波報道を視聴しました.その直後に、社内の全館放送で「至急、避難してください」とのアナウンスがありました。
私は、別の作業場で作業しているメンバーのところに走り、「至急、避難せよ」との指示を伝えて、作業者全員を避難(帰宅)させました。
私が勤めている工場は、プラスチックの成形・組み立てを事業としています。ベルトコンベアには、作業中の品物が残っていますが、全部放置して、職場を離脱しました。
私の職場には、技能実習生が多く在籍しています。彼女たちは、工場に隣接する寮で生活をしています。普通の民家に住んでいるので、津波が押し寄せたら、リアルに被害を受けます。警報が予測しているとおりの3メートルの津波が到来したら、おそらく被災します。彼女たちは、職場の最上階の部屋に避難することになり、最低限の貴重品などを各自のリュックに詰め込んで、戻ってきました。
私は、千葉県佐倉市という、津波には縁が薄い内陸部に住んでいます。ですから、東日本大震災も、奥尻島地震も、インドネシア大震災も、知ってはいますが、当事者ではありません。今回、初めて、津波警報の現場に立ち会いました。
職場が立地する九十九里町は、東日本大震災での大規模な津波被害に遭遇したわけではありませんが、旭市などの近くの地域での被害は他人事ではありません。
さらには、家族から離れて、遠い異国から赴いている技能実習生たちにとっては、不安しかないと想像します。
近隣のコンビニなどの商業施設は、軒並み臨時休業になっていました。九十九里町の沿岸部では、空き巣対策のパトロールの警察官が警らするほど、ほとんど全ての住民が避難したようでした。
そんな中、避難するための移動手段がない技能実習生たちが、心配でした。
上司にかけあい、不測の事態になった時のために、工場の施錠を解放し、技能実習生たちが工場の建物内に避難できるようにしてもらいました。
世の中には、猛暑の中、避難された方々も、多勢いらっしゃると思います。大事に至ることなく、全員が無事に帰宅できていることを祈るばかりです。
私は「津波対策の習得者」の凄さを痛感しました。こんにちの津波教育は、本当にすごいです。津波は、本当に怖いものであるけれども、適切な避難をすることで、生命を守ることができるという教育は、しっかりと根付かせたいと感じます。
私への自戒を込めて、津波に縁が薄い方々に、この緊張感を共有してもらいたいと思いました。