■利休七則その4 | 小早川護 公式ブログ(更新休止中)

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さて、このシリーズの前回更新から少々時間があきましたが、

シリーズ再開したいと思います。


第一回目は「茶は服の良きように点て」

第二回目は「炭は湯の沸くように置き」

第三回目は「花は野にあるように」

でした。


第四回目となる今回は、


「夏は涼しく冬は暖かに」


です。




単純に考えると、今の時代は冷暖房がしっかりしているので

夏は室内であればどこでも涼しいですし、

冬は室内であればどこでも暖かいのが当たり前です。


ですが、仮に冷暖房が無かった、と仮定してみて下さい。

一瞬の涼しさ、ちょっとした暖かさを演出するために、

皆さんは何をされますか?


一番手っ取り早い答えは、ディスプレイです。

ディスプレイ効果によって、涼しさや暖かさを表現する。

これで、日本の豊かな四季の中、ちょっとした季節感を味わうことが出来ます。


特にアパレルの世界では、VMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)は極めて重要な要素。

店頭でもっとも目立つVP(ヴィジュアル・プレゼンテーション)ことマネキンやショーウインドウなどは

しっかりと季節感を演出し続けなくてはいけません。


ですが、街で見かけるディスプレイに季節感を感じることは、まず滅多にありません。

だから、去年や今年のように暑い夏が続く日々、外を歩いていて一瞬の涼しさを感じる事も無く、

街中はただ純粋に暑いだけ。

3月や4月でも、春を感じさせるディスプレイは皆無と言うのが、街の常識です。


しかも建物の中に入れば、たいがい冷暖房がよく効いているので

本当に季節感を味わうことなく、むしろ季節のことが「うっとうしく」感じられてしまうぐらいです。


それでも、日本には四季があります。

いやでもこの四季には付き合って行かなくてはいけません。


でも、四季があるおかげで四季折々の色んな料理を楽しむ事が出来ますし、

四季折々のさまざまなイベントやそれぞれの季節にしかない楽しみも多いはず。


お店にしても同じ事で、やっぱり四季を楽しむ事ができるように

色々と工夫を凝らしてみるべきでしょう。


たとえば、マネキンにコーディネートを着せて、それだけで放っておくのではなく、

100円ショップなどで販売しているカラーブロック(半透明の青やピンクの色がついた石ころみたいなの)を

床にちりばめることで、ちょっと季節を演出してみてはいかがでしょうか。


クリスマスなら、クリスマスツリー用の綿があちらこちらで販売されるので

それをマネキンの下やコーディネートした服にもちょっとちりばめてみる、とか。


とにかく季節を演出する方法はいくらでもあります。

色々と試してみて下さい。

ほんのわずかな工夫で、どれほどまでにお客さんの目に留まることか…




はてさて、VMD関連はここまでにしておきましょう。

夏は涼しく冬暖かに。

この言葉が持つ、もう一つの意味を探ってみましょう。

茶は服の良きように点て に繋がるお話ですが…


お客さんのニーズを色々とヒアリングしていくと、

あることに気がつくとおもいます。

それは、お客さんは基本的に「何かに困っている」と言うこと。

つまり、みなさんはヒアリングを通じてお客さんのお困り事を聞き出しているのです。


であれば、そのお困り事を解決して差し上げられるアイテムを考えてみましょう。

そう、それがお客さんのニーズなのです。


飲食店の場合、食事とその時間を提供していますし

アパレルの場合、服飾品を提供しています。

宝飾店は宝石貴金属を、家電量販は電化製品をそれぞれ提供する立場にあります。


ですが、お客さんが本来的にお金を払っているのは、果たしてそれら商品そのものにたいしてでしょうか?

答えはNOです。


お客さんが本来的にお金を払っているのは、

問題を解決する手法なのです。

問題を解決したいから、お客さんはお店にやってきます。

お腹が減るから飲食店にやってきますし、

自分をより美しく見せる服が欲しいからアパレル店にやってきます。


これらの問題を解決するということは、まさに「暑い夏を涼しく過ごし、寒い冬を暖かに過ごす」と言うこと。

皆さんの役割は、茶は服の良きように点て ることですが、それと同時に

「夏は涼しく冬は暖かに」感じて貰えるような茶を点てること。

つまり、お客さんのお困り事を察知し、それを解決する手段を発見することでもあります。




無論、「夏は涼しく冬は暖かに」と言う言葉は、

単純に問題を発見し、それを解決すると言う事だけを意味しているわけではありません。

VMD的な観点について述べているだけでもありません。

他にももっと重要な要素が隠れています。


これについては、私の研修を受けて頂く中でご指導差し上げますので、

是非その中で身に付けて頂ければと思います。